体験記20
Kithicor大演習

　Epic Questにも色々ありますが、だいたい３タイプのQuestが存在します。
　一つは各所に点在するレアな強敵を次々撃破し、そのアイテムを集めるタイプのQuest。
　一つはストーリーに添って、順番にイベントをクリアしているタイプのQuest。
　最後はその二つの混在としたモノです。

　RogueのEpic Questはこの二つ目に該当するわけですが、このタイプのEpic Questには大きな「試練」とも言える、ある種のパターンがあります。それは途中でイベントのクリアに失敗すると、それまでの努力がすべて水泡に帰す、という恐ろしいパターンです。

　RogueのEpic Questは最後のイベント、General V`gheraとの戦いに敗れると、そのイベントを起こす為に用意したアイテムが消滅します。
　つまり最初からやり直し。
　言い換えれば「顔洗って出直して来い」です。
　正直言ってコレはかなりキツイです。そうならない為にもQuestを行うRogueは情報を集め、作戦を練り、最後の戦いに挑むのです。私もそんなRogueの一人。自分と手伝ってくれる人達にとって最高の作戦を見いだす為、Kithicor Woodsを舞台に大演習を決行しました。

★

「昼にいるのは殺しちゃダメ・・と。夜にいるヤツを狙うんだよね」
「イヤ、それはちょっと違って」
「？」
「昼にいるのを夜まで生かしておくんです。Mezキープで。すると、夜の強力なDark Elfはpopしないと」
「でもそれじゃ、Questできないんじゃない？」
「うん。だから一人だけ小屋に残して置いて、ソイツだけは夜のDark Elfと入れ替えさせるのです」
「なるほど」
「夜になったら、Mezキープしてる連中は首をはねます。そして入れ替わった、夜のDark Elfをpullして・・」
「イベントを行う、と。わかった、やってみよう」

　などと、軽くミーティングをしつつ演習開始！　Highpass Holdに入る谷間に陣を敷き、Pullを開始します。

「やった、Harmoney効くね」
「そのまま連れてきてけろー」

　と、順調な様子。そして……

エージェント、風前の灯火（笑）

　夜になりました。いよいよ殺ります。死んでイタダキマス。ええ、サクッと。

「Coercerがpopしたら、彼らに死んでもらいます。処刑人の皆さん、頼んますっ」
「了解」
「Neriak下がるんだよね、オレはパスで」

　とかいう会話をしつつ。バサリと（合掌）。いよいよpopしたCoercerをHighpassのZone際へPullします。
　ところが、ここで予想外の展開が！

「Incoming Coercer Q`iol！　……ってあれー、ついて来ねェよっ」
「Spellかけてやがる！　立ち止まるなァァ」
「ぎゃー、Undeadがー」
「遠い！　なんてHighpassまで遠いんだ！」
「お助けー」

　という、Epic Questでお約束な展開が（泣）。

　Coercer Q`iolの叫びがKithicorに響きます。
　貴い犠牲の元、私はHighpass HoldまでのPullは不可能と判断（汗）。決戦はエージェントのキャンプ地である小屋のすぐそばで行うことにしました。

死闘、Coercer VS Solusek Ro JPN

　死闘の末、Coercer Q`iolは無事撃破できました。
　この一連の演習により様々な貴重なデータが取れました。実はもうこの時点でGeneral V`gheraとの決戦の予定日は決まっています。決戦の日、西暦2000年11月22日は刻一刻と迫るのでした。



（余談）
　はしょって書いてしまいましたが、実際の演習は３日（３回）くらいやりました。当時はデータなどもほとんどなく、噂とか他のサーバーでの体験談をかき集め、とにかくできるかどうかを試さないといけなかったのです。正直な話Solusek Roは日本人プレイヤーはどちらかと言うと少ない方で、勝てるかどうかはわからないというのが実状でした。
　なお、現在は昼と夜でDark Elfが入れ替わるというような事はありませんので、これからEpic Questをやる人に、今回の体験記はあまり意味がないかもしれませんね。