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Vol.1アシタカせっ記 |
米良さんのもののけ姫が主題歌だとしたら、アシタカせっ記はもう一つのもののけ姫のメインテーマである。もののけ姫の世界観をあらわしている言える、壮大なフレーズが特徴である。そのフレーズは心の奥にズズズーッと迫りこんで、異様なまでにアシタカせっきの世界観に染めてしまう。演奏の構成はバイオリンユニゾンが主に主旋律を務める。楽曲構成が分かりやすく、メリハリがあり、始めから最後まで、重厚な演奏が響く。「せっ記」とは人々に語り継がれ、しかし、やがて埋もれてしまい、後世には残らなかった物語のことである。 収録アルバムはもののけ姫サウンドトラック、イメージアルバム、交響組曲「もののけ姫」、WARKSUとなっている。全てアレンジが若干異なる。指揮者の違いからテンポ感が異なったり、楽器構成、録音環境、録音方法などから響き方が違う。サウンドトラックは、一つ一つのパートを丁寧に収録していると思われるので、音が前面に出ていて、各パートもバランスが良く迫力がある。イメージアルバムはおそらくフェアライトVや、その他サンプリング、又は生演奏などを用いて生楽器をシュミュレートして作られていると思われる。サントラでは採用されなかったが、胡弓の演奏がある。交響組曲「もののけ姫」では、海外のオーケストラと言うこともあり、テンポ感が若干違う演奏となっている。管楽器類の音が目だって聞こえる。WARKSUではピアノが加わり。生の緊張感が伝わる。 |
A→ | B | C | D | E | F | G | H | I | J | →K |
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| A.5度や4度の和音を基調とした低音のチェロのフレーズは、とても不気味。サントラの1曲目からそのフレーズがたたり神の不気味な動きを表していると言えるかもしれない。 B.メインモチーフ1では1回目の繰り返しは弦楽器のみで静かに始まる。いったんモチーフの終わりのフレーズがあるが、すぐに木管楽器などが加わり、バイオリンはユニゾンとなり壮大になる。 C.木管楽器のフレーズは、4度で重なり、とても清楚で日本的かつ中国的な雰囲気のモチーフ。 D.メインモチーフと同じ、バイオリンユニゾンのフレーズだが装飾音などが入り東洋的メロディー。 E.オーケストラ全体が総動員。主旋律の裏で流れるバックフレーズが面白い。重厚で壮大なテーマだ。終結させるフレーズは急に4拍子から2拍子の基調となるため意表をつかれた感じ。とても威厳のあるフレーズでまとめ上げる。 F.今までとは一転静かなフレーズとなる。曲全体のメリハリ加えられる。クラリネットの歩くようなリズム。そして静かなメインテーマ。 G.また一転低音弦楽器のダン、ダン、ダン、という力強く進行的なフレーズをベースに、荘厳なモチーフとなる。最後は一斉合唱。 H.Cとほぼ同じ I.Dとほぼ同じ J.最後のメインモチーフは1回目の終結のフレーズのあと主旋律管楽器の力強いフレーづがある。今まで壮大で伸びやかな演奏が続いたがここでは一転、スタッカートを効かせた演奏で、オーケストラが一体となる。 K.木管楽器のアルペジオ演奏で幻想的なエンディングとなる。 |
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Written by HeeFoo at 2000.12.21 最終改訂2000.12.21 無断転載を禁じます。 Copyright(C) 2000 by HeeFoo |