久石譲全曲解説PROJECT
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さすがの猿飛(サントラ)

  • 概略

    1982年〜1984年に掛けて放映された、細野不二彦氏原作のアニメのサント ラ。このアニメは全69話という異例の長期のシリーズになりました。サントラの全 12曲中、久石さんの手がけた曲は10曲(1曲編曲)。いわゆる久石メロディーと いった ものは見られず、また使用機材も当時のものということもあり、現在の久石さん の曲調とはかなりかけ離れていますので、このアルバムを聴いて久石作品とわかる方 はおそらくいないでしょう。全体的な曲調は「INFORMATION」に近く、初期の久石さ んを知る上では重要なアルバムといえるでしょう。

    Written by Telomere


■ピアノ曲 ■アンサンブル曲 ■オーケストラ曲 ■シンセ曲 ■ボーカル曲 ■複合曲・その他

■忍の者高校校歌
三ツ屋雄二(独唱)メ ロディー、歌詞、ピアノと吹奏楽を中心とした伴奏、どこをとってもまさしく校歌と いう感じです。比較的歴史の古い学校の、少し軍歌に似た重みのあるメロディーで す。歌は全部で4番まであり1,2,4番は忍の者高校生徒一同による合唱、3番は 主人公、猿飛肉丸役の三ツ屋雄二氏によるソロとなっています。3番目のソロに入る とメロディーのキーが少し高くなり、伴奏も吹奏楽が抜け、ピアノとシンセサイザー のみになり、とぼけた雰囲気になります。

Written by Telomere

作品データ

作曲 編曲 久石 譲
作詞 望月市郎 
 忍の者高校生徒一同


■忍豚レゲエ
忍豚のテーマソング。忍豚とはストーリーの合間に登場し、ニヒルなせりふをしゃべ るブタのキャラクターです。この曲は忍豚とともに非常に人気が高く、シリーズ後半 ではエンディングテーマになりました。曲名の通りレゲエ調の曲で、とぼけた雰囲気 ですが、ドラムとシンバル、トランペットが目立ち、どことなくクールでブラックな 感じがします。伴奏には「タッタ、タン、タン」という感じの独特なブラックなのリ ズムがあります。このリズムは初期の久石作品によくみられるもので 「INFORMATION」収録の「CHANGING」、さらには井上陽水さんの「ダンスは上手く踊 れない」、CHAGE&飛鳥さんの「ショート、ショート」といった編曲作品にも登場しま す。メロディーは現在の久石メロディーとはかなりかけ離れていますが、唯一、サビ の伴奏のシンセの重ね方に久石さんらしいところがうかがえます。なぜか印象に残る 曲です。

Written by Telomere

作品データ

作曲 編曲 久石 譲
作詞 ひのこういち 
 田中真弓


■I am八宝斉
猿飛肉丸の祖父、八宝斉のテーマソング。渋めのギターとドラム、次いで語りで始ま る演歌とブルースを合わせた様な曲です。しばらくこの雰囲気が続いたかと思うと、 一転してロックンロール風のアップテンポで何とも言えぬトボけたサビに変わりま す。やはり現在の久石メロディーではありません。歌は3番まであり2番と3番の間 に再び語りが入り、最後も語りで終ります。 強烈な印象を与える曲です。

Written by Telomere

作品データ

作曲 編曲 久石 譲
作詞 望月市郎 
 八奈見乗児



Written by Telomere at 2001.3.18 最終改訂2002.9.10 無断転載を禁じます。
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