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WORKS I |
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1 | Symphonic Poem "NAUSICAA" -1 Part T -2 Part U -3 Part V |
風の谷のナウシカ」 イメージアルバムの風の伝説からのモチーフで始まるこの曲は18分ほどと、代表曲ばかりで占めるこのアルバムの中でも一際目立ちます。アレンジはシンフォニー編からのものが多く、新たなメロディーが足されている部分もあります。パート1、パート2、パート3に分かれていますが、明確な区別はないと言ってよいでしょう。次から次へとナウシカの曲が演奏されていきます。自分なりの分け方で、3つに分けて解説していきます。 パート1は、風の伝説のダイナミックでスリリングなイントロから始まります。シンフォニー編の編曲に似ています。ハープのアルペジオが始まる直前の編曲は映画でも使われています。ハープのアルペジオが始まると、サントラのナウシカオープニングのメロディーです。コンサートグランドピアノを使用しているせいか、ピアノの音色がいつもと少し違います。後半はラン、ランララ、ラララのなうしかお馴染みのメロディーです。管楽器が中心の編曲で、後半その旋律をモチーフにした新たなメロディーが展開されます。ヨーロッパの民謡的名雰囲気をかもし出しています。パート3では男性のヴォーカルバージョンも登場します。 パート2では3曲のメロディーが登場します。まずナウシカレクイエムの演奏から始まります。この曲はまさにレクイエム(鎮魂歌)と言う感じで、3拍子の印象的な旋律が心を打ちます。その次にサントラの蘇る巨神兵のイントロ部分のオーケストラ演奏が入ります。ピチカートストリングスやハープを使った何とも味のある演奏です。最後はメーヴェとゴルベットの戦いの緊張感ある演奏です。 パート3も大きく分けると3曲に分かれていて、1曲目はサントラには採用されなかった谷への道から始まります。このゆったりとしたメロディーは久石譲の隠れた名曲と言えるでしょう。このメロディーはナウシカのイメージアルバムやシンフォニー編でも聞くことができます。次にサントラの王蟲との交流からの演奏となります。男性のヴォーカル入りですが、ボーイソプラノと言うことで女性と区別がつきません。ちなみにサントラは当時4歳の久石さんのお嬢さんの藤澤麻衣さんの歌です。最後はやはり鳥の人で盛大に締めくくられます。 |
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1 | FOR YOU |
ホルンの印象的なメロディーで始まるこの曲。「水の旅人」の映画自体が、SFチックなところがあるため音楽も、どことなくハリウッド映画のようなストーリー性が感じられます。くせのある甘いメロディーです。はじめは静かにゆったりと、チェロを中心とした低音弦楽器がメロディーを奏でます。後半はブラス、高音弦楽器がメインになり感動的な演奏が繰り広げられます。最後はまたホルンで静かに終わっていきます。 |
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1 | SONATINE |
こういう感じの曲は久石さんしか作れないと言ってようでしょう。また久石さんの才能でもあります。この曲を聴いたときすごいと思いました。基本的に始めから最後まで3つのコードの繰り返しで曲が展開していきます。(一部違いますが。) こういう曲はコード進行は簡単ですが、曲作りは悩みます。しかし見事な編曲をこの曲で垣間見ることができます。ストリングスの単旋律から始まり、次第に木管楽器、ブラスが入ってきます。その様子はとてもドラマチック。緊張感あふれるメロディーを荘厳に、そしてダイナミックに演奏していきます。 |
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1 | TANGO X.T.C. |
My Lost Cityでも収録されているこの曲、こちらの方はMy Lost Cityのものとと比較すると、どことなく寂しげで、ブラックな雰囲気をかもし出しています。のびやかなタンゴのリズムに合わせた哀愁漂うメロディーはとても印象的です。こちらは本人によるピアノの演奏が主旋律を、多く奏でていてあらためてピアノが似合う曲だと実感できます。最後はややアップテンポになり、ドラムも入ってとてもリズミカルに終わっていきます。 |
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1 | TWO OF US |
映画「ふたり」のテーマ曲としてもよく知られているこの曲、コンサートやソロアルバム「My Lost City」でも登場しています。うっとりくる大人びた旋律は永遠のものでしょう。基本的に二つのモチーフが繰り返し登場する曲ですが、繰り返しのたびに楽器編成がが変わったり、転調があったり面白い構成です。ワークス1のアレンジはフルオーケストラなので、この繊細なメロディーに迫力がプラスされ、見事にオーケストラ編成がマッチしています。 |
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1 | MADNESS |
この曲も、幾度となくいろいろなアルバムで登場します。日本名は「狂気」で、そのタイトル通り始めから最後まで一気に突っ走っていく曲です。裏拍の強調されたアップテンポのリズムに合わせ、ブラックなメロディーが走り抜けていきます。後半のピアノのタタタタ、タタタタという感じの連打に合わせての演奏は、とても勢いがありその後のピアノの強打は、まさに「狂気」と言った感じです。 |
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1 | SILENT LOVE |
映画「あの夏いちばん静かな海」のメインテーマです。とてもシンプルなメロディーの繰り返し、しかしとてもインパクトがあり、一度聴いたら忘れません! 久石さんがよく使う黄金のスリーコードを中心としたコード進行をベースに、シンプルですが壮大な旋律が繰り返し続きます。サントラは女性のハミングによる、ポップス的なアレンジの曲ですが、一方でオーケストラがとても似合う曲でもあります。メイン的旋律と旋律の間のフレーズは、静かにサビの部分を上手くつなぎ合わせてくれます。途中、転調がありさらに盛り上がります。 |
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Written by HeeFoo at 2000.6.11 最終改訂2001.2.21 無断転載を禁じます。 Copyright(C) 2000 by HeeFoo |