'06 春の強化合宿

2006.4.29〜30
 
今年も林道ツーリングの季節がやってきました。
例年より積雪が多く今年はいつもより春の訪れが遅いようです。
山々にはまだ多くの残雪がありますが山の麓は山桜が見事に満開でした。
まぁそんな悠長な事は言ってられないのがこの強化合宿なんですけどね。

今回もALLモタードでの林道ツーリングとなりました。
ブロックタイヤの出番がないなぁ・・・。

2006.4.29(祝)

本日より今年最初の林道ツー「春の強化合宿 '06」
9時に関越赤城高原SA集合なので6時半頃自宅を出発。天気は晴れ。環七〜目白通り経由で関越へ。途中三芳PAで給油。ついでに予備タンクにも給油して貰うが、この時店員がタンクからガスを溢れさせてしまった。でも代金引いてくれたしウェスもくれたし、まぁいっか。

その後もノンストップで赤城高原まで走る。連休の為か途中本庄児玉辺りまで結構渋滞していた。赤城高原SAには8時40分頃到着。SA内に新しく出来てた焼きたてパン屋でパンを買って朝食を食っていると9時ジャスト頃に栃木組がパラパラと到着。珍しく時間通りに全員揃った。
今回のメンバーは前日にトランポに単車を積み掛川から栃木に移動していたFK氏(ハスクバーナ NOX)ウッシー氏(フサベル FE550e)kuri氏(XR650R改)そして自分は初対面となるK氏(ハスクバーナ SM510)と自分(KLXモタード)。自分以外は全員栃木組。ちなみにkuri氏は前日までXRを組み立ててたそうで、それまでも随時途中経過がメールされて来て「果たして間に合うのか?」といった感じだったがギリギリ間に合ったよう。なので今回は完全に単車の慣らしだそう。で更にも増して過激になったXRを観察。Fフォークが倒立に('96 CR250用)エンジンは前と同じくHRCフルキット組み込みホイールも新品、リヤは極太4.5インチ等と見ていると、、、
kuri氏「メーター間に合わなくてさ」
自分「・・・」
なんとメーターという類の物が一切付いてない。でも違和感無いんで気が付かなかった。なんてしながら朝食を済ます。
出発して直ぐの昭和ICで高速を降りる。ココから自分を先頭にR17に出て北上。天気は快晴。途中GSとコンビニが一緒になった所で給油&飲み物購入。その後も新治村の秋鹿大影林道入口まで自分が先頭で走る。
ダートに入る所で一旦止まり皆さんに先に行ってもらう。久々の林道だしモタード仕様ではまだ2度目だからゆっくり走うと甘えた考えで。でKさんの後ろを付いて走る。このKさんはモタードでの本格的林道は初めてだそう。でもバイク屋さんやってるしトライアルの講師(スッゲ〜!)やってるし…てのは後から知った。ちなみにkuri氏も2週間前の全日本ロードレース開幕戦鈴鹿2&4 JSBクラスに出てたのね。これまた後から知った…。
路面は所々崩れた岩でガレてるが概ね走りやすい。この前モタードで林道初走行した時より怖くないぞ!と思いながら走る。暫く坦々と走ると何時も休憩する東屋に到着。ここで一旦小休止。

小休止後、相変わらず自分は最後尾をKさんの後に続き坦々と走る。ガレている所は多少緊張するがそれ以外のところではブロックタイヤと変わらない感覚で走れる。しかしラフにアクセルを開けると簡単にリヤが空転する。今回おNewのタイヤ(DUNLOP GPRα-10)は溝が少ない為そこに泥が詰まって殆どスリックタイヤ状態になっている。がそれなりにグリップもしてくれる。
そのままほぼノンストップで四万温泉へ抜ける。林道を抜け切る直前、目の前のK氏がスピンし右側の崖に突っ込みかけ転倒。幸いダメージは無い様子。ヨカッタヨカッタ。
四万温泉では何時も寄る蕎麦屋で昼食。時間は11:30頃。

腹が一杯になった所で腹ごなし。今度は万沢林道へ。再びダートに入ったところでFK氏が手招き。魅惑の林道爆走モードへ誘われ何時しかウッシー氏を先行させ後ろからはFK氏に追い回される、という何時もの(?)パターンへ。人が平和に走っていたというのに…。でもモタードでのダートも結構慣れてきてこれが楽しかったりする。ギャップで振られたり石で弾かれたり横向いたりもするが何とか踏ん張って走る。が先行するウッシー氏は何時しか見えなくなり…。ついでだからミラーも見ないで後ろからのプレッシャーにも負けないようにしよっと。

なんて走っていると突然目の前に道幅一杯に大きな岩がゴロゴロ転がっている。どうやら道路右脇の崖が崩れた様で、そのままでは進む事が出来ない。一旦単車から降りて下見すると道路左側は単車一台分の幅なら進路が確保出来そう。で邪魔になる中小の石や岩をどけて通路を作り無事クリア。楽勝だね。そこから少し進んだ所で四輪車が向こうからやって来た。のでこの先崖が崩れている事を知らせる。ウニモグならまだしも四輪じゃとても通れそうもないので(写真参照)。

その後再び快調に走り出すが、一箇所登り右ブラインドコーナー先に道幅一杯残雪が残っていてそれを見つけた瞬間に迷いが。「そのまま突っ込むか速度を落とすか」。この場合、「そのまま突っ込む」が正解なのだが思わず減速。長さは5〜6m程でその先でウッシー氏が待ってたのだが勢いが足りず途中でスタックしてしまった。でKLXを降りて押しながら進む。しかしロード用タイヤはスリップしてなかなか進まない。が何とか脱出。まぁコケるよりか良いでしょ。他のメンバーもジタバタしながらも無事通過。その先の峠頂上で小休止。しかし午後所々雨、の予報は何処へやら。とても天気が良く風が心地よい。雨降んなくて良かった!
ココからは下り。暫くは大きな石がゴロゴロしててブロックタイヤの時も少々怖かった。そこをモタードで降りていく。が緊張感はその時と大して変わらず。相変わらずウッシー氏の後、後ろからNOXに追われる形でズンドコ走る。でも石がゴロゴロしている区間を過ぎればいたって快調。更に登りよりも簡単にリアをブレーキでスライドさせられるのでたまにドリフトが決まる。まぁ「結果ドリフト」なんだけど。たまに色気出して決めてやる!とか思いながらドリフトしようとすると滑りすぎたりアウトに膨らんでしまったり…。まだまだ練習しないと。

そして最後はこの万沢林道最大の名物、ダートストレート1km。しかし今日はダンプカーが多く往来しているのであまりかっ飛ばせない。しかも先行車があると砂埃が凄いので前が殆ど見えない。なので危なくない程度の速度で駆け抜ける。その先の道幅の広いフラットダートは、以前ブロックタイヤの時は余り好きでは無かったのだがモタード仕様だとこーいった路面が「凄く楽しい!」けどストレート手前の同じ様な路面で目の前を行くウッシー氏が派手にドリフト決めたな、と思ったらそのまま横向きすぎてスリップダウン・転倒してるので気を付けよっと。
そんなこんなで無事万沢林道も通り抜ける。しかし左足太腿が攣ってきた…。やっぱブロックタイヤの時よりも力が入っているようだ。

その後R405〜R292で「道の駅六合」へ。ここで小休止。メール受信すると別働隊で菅平に向かってたかみさんはすでに山小屋に到着してる様。2週間前とは違い雪も融けて山小屋まで単車で行けそうな感じらしい。まぁ多少残雪があるのでかみさんは無理との事だけど。
R292〜R145〜R144〜K182で菅平へ。途中のK182が舗装林道でこれまた楽しいんだな。皆タイヤをきっちり端っこまで使い切ってます。表面の泥がキレイに落ちてるので良く判る。その後GSで給油(K氏のハスクはガスの残り400ccだったそう!)して山小屋へ。
着いてスグFK氏が残雪にNOXの前輪を突っ込ませて自立させておいて別の事をしていたら何時しかNOXは雪上にお寝んねzzz。雪の上にダー!てしたかったのか?
しかし一旦は山小屋の前庭まで全員降りるも途中結構マディ状態だったので翌朝上まで上げるのは大変では?と言う事になり荷物を置いた後再び裏の上の舗装路面まで単車を上げることに。けどフサベルとKLXを上げた所で「やっぱ翌朝でも大丈夫そう」となりそこで終了。そのままウッシー氏と自分で飲み物の買出し。残るメンバーは山小屋内の掃除。自分らが買出しから戻って暫くすると夕食の買出しに行ってたかみさんも戻って来た。
そのままかみさんは夕食の準備、自分達は単車いじり開始。自分のKLXは雨天時に加え標高が高くなっても調子があまり良くない。けど今日は思った程悪くもならなかったんだけど。で上に置いてあるKLXの所まで行きプラグチェック。ガスが薄いのか白っぽいような…。で現役レーサーやらレースメカニックでもあるkuri氏やウッシー氏に見て貰いにプラグを持って山小屋へ行くと『チト薄いんじゃない?』との返事。取敢えずニードルのクリップの段数変更はスグ出来るとの事で皆でKLXの所へ。ココで外装を外しキャブの上蓋を外してニードルを取り外してクリップを一段下げる。で再度組付け。出来上がったところで試乗。ブ〜ン…少し良い様な…ガラガラガラ…突然エンジンから異音が!何じゃこの音は??でUターンしてエンジン止めて皆の所へ戻る。で音を聞いてあれやこれやで「テンショナーじゃない?」て事に。2度目だカムチェーンテンショナーが壊れるのは。どーしよ?最悪明日はKLX置いてシェルパでタンデムで帰るか?何て考えながら取敢えず修理する事に。でもそろそろ日が暮れて暗くなるので再び下に降ろして山小屋の中に入れて作業する事にする。でエンジン掛けずに下まで下ろし山小屋の中にドカシーを敷いてそこにKLXを押し込む。今日のメンバー、レーサーやらそのメカニックやらバイク屋さんやらメーカーのエンジニア。その場でエンジン全バラまでもしてしまいそうな顔ぶれ。自分はする事も無く照明を当てながら事の成り行きを見守る。でシリンダー右後部にあるテンショナーを外し見てみると、以前と同じくオートカムチェーンテンショナーが噛み合わせから外れて戻ってしまった様。さてどーするか?
ちなみにオートカムチェーンテンショナーの構造は、押し込む力は内蔵されたバネにより発生し、カムチェーンに押されて戻される方向に働く力は平面状の細かいギアの噛み合せにより抑えられている。カムチェーンが緩むとバネの力によりギアが少しずつ押し込まれる。このギアが本来押し込まれる方向にしか進まず逆方向にはストッパー的な役割になっているのだが、これが大変浅い為に何かの拍子に外れてテンショナーが押し戻されてしまう。これは完全に設計上の問題だね。

で色々試行錯誤した結果、テンショナーが押し込まれてた位置で取敢えず固定されてれば良い訳で、内蔵されてるバネを外して代わりにその長さ分の固形物をそこに入れる事になった。でこれまたほぼぴったりのビット工具があったのでそれを押し込んで固定する。でそのテンショナーを取り付けると・・・見事異音は消えて直った!さすがだね!良かった、これで明日も走れるし帰れる。

ちなみにそのビット工具はFK氏所有のモノ。今度テンショナーごとお返しします!?



万沢林道で崖崩れ現場に遭遇。が、難なくクリア。

無事2本の林道をクリアして『道の駅六合』で休憩。

これが問題のテンショナー。左手でつかんでる部分がカムチェーンの伸びと共に
内蔵されたスプリングの力で押し込まれていく。押し戻し防止の為に平らな部分が
ギザギザになっていてその上の爪で抑える様になっている。
この爪とギザギザ部分の噛み合せがバカになってしまった。

手のひらに乗ってるのがビット工具。これをスプリングの代わりに組み込む。

そしてテンショナーを組付け(仮)修理完了。明日も走れる!


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hidezou 2006.