ディメンジョントリップ
リーインカーネーション

2001年1月1日、未明。
紐緒と葛飾が初詣に向かっていた。

到着後、葛飾が1つの提案をする。
葛飾「結奈さん。せっかくなんだからさぁ、祈願はあれにしない?」
葛飾が指差しているのは神社のである。
つまり、葛飾は、お祓いを受けたいということなのだ。
紐緒「別に構わないけど。」
葛飾「じゃぁ、行こう。」
こうして、葛飾と紐緒はお祓いを受けたんですって。
お祓いは待ち時間30分を含むトータル約1時間のものでした。
もちろん、そのあとお賽銭入れて祈願しましたよ2人とも。

紐緒(・・・・・・・。)
葛飾(・・・・・・・。)
↑はどうやら2人とも邪念が入ることで、逆に祈願の効果が薄れること嫌ったみたいです。
わざと、祈願を心にあらわしていませんよ。(!) 祈願が終わって・・・。
紐緒「つまんない運試しでもやるのかしら?」
葛飾「そりゃぁ、こういうところに来ているんだから。」
紐緒「ふ〜ん。」
といいつつ紐緒がおみくじを引く。
紐緒「ふっ、当然ね。」
葛飾「やっぱり、いつもすごいよね。」
紐緒が何を引き当てたのかは見なくてもわかっているようで、
自分のおみくじを引きながらの返事である。
さて、葛飾のおみくじは・・・・。
葛飾「え!?」
傍らで紐緒も不思議がる。
葛飾「なにこれ?。”末凶?”・・??」
たしかにそのおみくじには”末凶”とかいてある。
??「ふぉっふぉっほ。それはじゃな。」
2人の後ろで見知らぬ男の声がする。歳は還暦前後であろうか。
どうやらこの神社の神主らしい。
葛飾「これは・・・?」
葛飾が聞き返す。
神主「それは”まっきょう”と読むのじゃ。」
それを聞いて葛飾は息をのむ。
神主「それはな、災いごと、すなわち凶が徐々に衰退していくというものなのじゃ。
    そして、その結果、吉の部分のみが残り、運勢がよくなっていくという特殊なおみくじなのじゃ。」
葛飾「どのようによいものなんだ?」
たまらず葛飾が質問する。
神主「普段の生活では特に変わったことはないのだが、特殊な場合にこのよい運勢が一気に吹き荒れるのじゃ。」
葛飾「人生の転機とか、2度と起こり得ない一発勝負とか・・・。」
神主「ふぉふぉふぉ。細かいことはなんとも言えぬが、大体そのようなことじゃ。
    なによりも、お主たちの運勢が良いことはお主たち自身が証明しておるよ。」
葛飾「?」
神主「となりのお嬢さんの将来性が非常に高いというのが、気で感じ取れるわい。それ自体稀なことじゃ。
    お嬢さんにとっても、夢を実現するにあたって、一発に強い人材は必要不可欠じゃ。と、まぁそういうことじゃ。」
さらに、神主は
神主「とはいっても、運勢だけがすべてではないぞ。精進あるのみじゃ。さらばじゃ。」
神主の言葉に葛飾はしばらく動かなかった。


しばらくして紐緒が声をかける。
紐緒「それじゃ、そろそろかえるわよ。」
葛飾はうなずきながら、
葛飾「なんか、すごい話だったね。」
紐緒「まぁ、わるい気はしないわね。」
葛飾「そうだね。」

機嫌を良くした2人は、学校が始まるまでの1週間は研究はお休みして、遊び倒していたんですって。



そうね、かえりましょ。
それじゃ、そろそろかえるわよ。
さぁ、かえるわよ。