試合結果と観戦記


VALE TUDO JAPAN99

VTJ’99 12月11日
東京ベイNKホール





70kg契約8分3R
佐藤ルミナ (1R 1:01膝十字固め) ハファエル・コルデイロ



待ちに待ったVTJ。一試合目から何とルミナが登場するので、いやがおうにも期待は高まります。スッキリ一本で勝って会場を爆発させて頂きたいものです。相手のコルデイロはIVCフェザー級チャンピオン。彼はムエタイベースで相当打撃が強いとの事、油断は禁物です。


やっぱり一試合目がルミナのため、既に一切空席無しの超満員!サステインの作戦成功といったところでしょうか(笑)。いよいよルミナ登場!のっけから会場大盛り上がり!


ゴングと同時に一気に間合いが詰まる。やはりルミナは相手の打撃に付き合わないでグラウンドに持ち込む作戦なのだろう。二人はがっちり組み合いロープ際へ。そこででコルデイロの膝が一発脇腹に入る。やっぱり打撃は凄そうだ。早くテイクダウンするべし!


ルミナが相手のバランスを巧く崩し、倒れそうになるがロープを一瞬掴んで何とか逃れる。(ちなみにこれはルール違反。鈴木さんは注意してました)そして今度は見事にスープレックス気味に投げてテイクダウン!上になり隙を窺うルミナ。すると一気にヒールホールドを仕掛けるがうまく引っかからず逃げられそうになるが、追いかけて「今度は何すんだ?」って思った瞬間、今度は膝十字へ。早っ!ガッチリ極まりコルデイロはあえなくタップ!結構エグイ角度で曲がってましたね。


ルミナ凄すぎ!まさに電光石火の膝十字!もう相手は日本人しかいない!雑誌のインタビューで「次の日デビロックナイトで遊びたいんで秒殺します」と言っていたんですけどその通りになって良かったですね。しかも無傷だし!最高ッス!




76kg契約8分3R
加藤鉄史 (1R 7:43 マウントパンチでTKO) アンジェロ・セウジオ

第二試合はてっつぁん登場。最近はハワイでもスリーパーで一本取っていて調子良さそうなので連勝を期待してしまいます。相手のアンジェロ・セウジオはVTのトーナメントをすべてローキックだけで勝ち上がり、優勝してしまうという猛者。がんばれ鉄史!


序盤はかなり緊迫した間合いの取り合い。加藤はジャブを繰り出しタックルに入る隙を窺い、セウジオはローの間合いを計っている感じ。そしてついに加藤がタックルに入り、見事にテイクダウン!上からコツコツ殴り、相手を嫌がらせてパスガードを狙う。それにしても大宮のセコンドは豪華です。グラウンドでは朝日が大声を上げてアドバイス。


そして左足を抜いてハーフへ、朝日のアドバイスもだんだん多くなってきた。ついに右足が抜け、そのまま縦四方になると頭を膝で蹴りまくり!グラウンドでの頭部への打撃ありのルールはとにかく凄い!嫌がるセルジオ。やはりグラウンドでは歩が悪いか。


膝から逃れようと後ろ向きになりかけるセウジオのバックを取りそうになるが、回転し何とマウントポジションへ!もうこうなったらパンチの嵐、嵐でレフェリーストップ!


やったぜ、てっつぁん!次はいよいよマッハとのチャンピオンシップか?


70kg契約8分3R
五味隆典 (3R 1:44 スリーパーホールド) ジョニー・エドゥアウド

今度は五味君登場!大会前の個人的予想で、五味君とマッハの二人は絶対勝つと思ってたので、これまた修斗勢3連勝を期待。


1R、五味がタックルに行ったと同時に、エドゥアウドのバックキックが顔面にクリーンヒット!かなり痛そう!って言うか絶対痛い!しかし五味はそのまま強引に片足タックルに持っていく。するとエドゥアウドは倒れながらしっかり腕を取り腕十字へ!ヤバい!でも何とか腕を抜いてすり抜ける。ハッキリ言ってあれは危なかった。そのまま五味が上になりパンチを浴びせる。そして「桜庭・ホイラー」状態になり、ロー連打で1R終了。


2Rはうって変わって打撃戦。さすが五味君、一歩も引かずに殴りあう。五味もいいのを貰ってしまうが相手もかなり辛そう。でもエドゥアウドも少し離れてかなり良いロー数発を入れる。やっぱり打撃でいくより、グラウンドに持っていったほうが良さそうな感じ。また五味が上になり殴りまくるが、相手もなかなか粘る。とにかく凄い根性だ、エドゥアウドの顔はもう真っ赤である。


ついに最終3R。さすが五味君きっちり極めます。マウントを取りかけ、そのままバックになり(エドゥアウドが後ろ向いたのかな?ここ曖昧です)スリーパーで見事一本勝ち!修斗いいぜ!これで3連勝!


ところで五味君が連れて来て、一緒に勝利写真に写っていた子供は誰なんでしょう?知っている人教えて下さいね。


65kg契約8分3R
池田久雄 (3R 時間切れ引き分け) ジョン・ホーキ

植松が怪我をしてしまったため、急遽試合の決定した池田。相手は巽、朝日の修斗ライト級のトップランカーを2年連続で苦しめているジョン・ホーキである。やや厳しいかな、というのが戦前の僕の予想。


1R試合はなんと予想に反してど突き合いで始まる。両者一歩も引かずに殴り合い、ややスリップのような気もしたが、なんとホーキがダウンを奪われる。ホーキはここで作戦変更し、差し合いへ。そしてホーキの鋭いタックルが入りテイクダウン。グラウンドはやはりホーキの独壇場といったところか。絶妙なパスガードを見せハーフ→マウントへ。セコンドの朝日からは「あきらめるなっ!」との声が入る。


コーナー際でのマウントパンチの嵐、池田はしっかりガードをしているが、数発顔面にヒットする。みるみるうちに池田の顔が腫れてくるが、彼の心は折れていない!すごい!なんとマウントを凌ぎきりハーフに戻すと大歓声。とりあえず1Rは凌ぐ。


2Rもホーキのもの凄いタックルが入り、終始ホーキが上の展開。そしてついに十字を取られる!腕が伸び、「あ〜、もうだめだ〜」と思ったが、ホーキの片足がうまく体の上に引っかかってなかったために極まりきらず、なんと池田が脱出し、立ち上がる!池田スゴイッす!そのまま「桜庭・ホイラー」状態で終了


3Rもホーキがテイクダウン。とにかく恐ろしく早いタックルで、防ぎようも、切りようもありません。ホーキ巧すぎです!そしてパスガードしてマウントからまたもや腕十字へ!この攻防と池田の腕十字の防ぎ方がこの試合最大のポイントです!


取られそうになっている左腕をなんと両足ではさんでクラッチして伸びるのを防ぐ!こんな十字の防ぎ方は初めて見ました!ホーキも腕をひっぺがすために、右足の踵を池田の顔面に叩き込む!池田はこれをなんとか右手一本でガードするが、やはり腫れている顔面が更に腫れていきます。しかし、なんと池田はこの体勢で粘りに粘り、タイムアップ!


池田の根性には恐れ入りました!でもあまりにも腫れ方がひどいので眼下底骨折とかになってなければいいんですけど・・。とにかくドキドキの展開でした。


65kg契約8分3R
巽 宇宙 (3R 時間切れ引き分け) アレキサンドレ・フランサ・ノゲーラ

どちらかというと修斗ライト級チャンピオンシップで見たかったこの試合。やや複雑な心境ですが、このカードが見たくない訳ありません。しかもノゲーラは65kgがベストウェイトらしく、「強い強いノゲーラをお見せできる」とコメント。マジで!?あれ以上強かったら誰も手に負えないんじゃないんですか?


1R、ノゲーラがパンチと同時にタックル!(牽制だけのパンチではなく顔にヒットさせながらタックル!!)いきなりどえらい技を見せつけます。そしてノゲーラが上になりパスガードを狙うが巽のガードも恐ろしく固く、簡単に越えさせません。以上がこの試合の展開です。これが2R、3Rと続きあえなくドロー。


巽は何も出来なかったが、ノゲーラも何も出来ず。ノゲーラはガードの時パンチを出さなすぎのような気がします。そのためスペースも空かないし、何の展開も広がらなかったし。修斗ルールのブレイクありならどうなるでしょうね?


71kg契約 8分3RR
宇野 薫 (3R 時間切れ引き分け) アンドレ・ペデネイラス



昨年のVTJでルミナを失神KOしたペデネイラス。対する宇野もルミナを破ってウェルター級王者になっているので実力はほぼ互角と見る。とにかく楽しみな一戦。


1Rはこの前のディン・トーマス戦のように間合いを詰めれず、睨み合い。そしてコーナ付近での差し合いへ。ぐるぐるポジションは入れ替わりますが、最終的にはペデネイラスをコーナーに押し付け、太股の蹴られたらメチャクチャ痛い所に膝を入れます。さすがにペデネイラスもこれは嫌そう。


3R、ようやくエンジンのかかってきた宇野がタックルから上になる。肘を巧く使って攻撃。宇野がバックを取りかけて得意のスリーパーに持っていこうとしたのだが、ペデネイラスが反転し、惜しくも極めれず。しかし、ペデネイラスはおでこをカットしていて、ドクターチェックが入る。試合は続行したがそのままタイムアップ。


やっぱりペデネイラスも強かったけど、宇野も強い!もっと1Rのしょっぱなからからエンジンがかかればなぁと思ってしまいますね。


71kg契約 8分3R
桜井速人 (3R 1:31 TKO)アウドロ・ビクトリアーノ

ついにメイン桜井“盗賊”速人登場!不死身のエレキマンカッコいいっす!マッハならドロー続きの状態を打破し、最高に盛り上げてくれるはず!


1R打撃からビクトリアーノのタックルがきまり、なんとマッハが下になる展開で幕を上げる。それにしてもマッハが下になるなんて珍しい!さすがマッハが負けてしまったマチャドを倒しているだけはある。でも両方とも打撃無しだから単純に比較は出来ないですけどね。


1R終了間際、ビクトリアーノの左足がマッハの顔面を蹴り上げる。大丈夫か?昨年のルミナをほうふつさせるシーンだったが、なんとかここはゴングに救われる。でも結構効いてそう。


2R今度はマッハが上で「桜庭・ホイラー」状態が続く。蹴ったり、回り込んだり何とか攻め手を探そうとするが、なかなか入り込めない状態が続く。マッハは少し離れて、スタンドを要求するが、ビクトリアーノも寝ろと要求。マッハがパスガードを狙いにパンチを入れてくると得意の膝十字を狙う。一瞬ひやりとする場面も合ったが、これは巧く逃れる。ビクトリアーノも一度は立つが、今度は何と自分から寝てしまう。もの凄い野次。


3Rも同じような展開だったが、ついにマッハも痺れを切らし突進!コーナー際で寝ているビクトリアーノの足の間を割って入り、パンチ連打!連打!ビクトリアーノもタップはしないと言っていただけあってしぶとかったが、さすがに危険な状態だったためレフェリーストップ!さすがマッハ!アブダビ、フランスの後は鉄史が待ってるぞ!


大会総括とVTJ’99の一日



3時に会場に着こうと家を出発。少し遅れて3時20分頃に到着すると、既にグッズ販売は大会終了後までありませんとのアナウンス。な、な、何ぃー!もう買えないの?とやや憤りながら、大会終了後に買おうと決意を新たに入場。そこで大会ポスターを発見。あまりの格好よさに衝動買いし、ついでに大会終了後に何か貰えるという大会パンフレットも購入。今日は我ながら気前がいいです(笑)。


そしてついにオープニング。なんと修斗ムービーが流れ始める。内容は坂本さんが酒場で「今年もやろうと思うんだけど・・VTJ」という感じで始まり、北森さんに「みんなを集めてくれ」と電話をする。それで北森さんが一人一人を呼びにいくと言う内容。


ルミナはパソコンをいじっている所で、てっつあんはジムで練習している所に北森さんが牛丼を差し入れる。ちなみに彼は牛丼4杯くらい平らげる設定(笑)。五味君もジムでパンチの練習してて、池田はダンベルを持ち上げていた。池田さんかなりカッコいいじゃないですか!


巽は会社で仕事をしている時に北森さんが来る。(本当に森永社内で撮影してたっぽい)初めは「ダメダメ」というそぶりを見せるが、北森さんがVTJのステッカーを見せると会社を抜け出し、スーツを脱ぎながら歩き出す。これはシビレます。宇野はフリマをしている所を呼び出され、代わりに北森さんがフリマで売り子をする(笑)。マッハは山でランニングしていて、追いついた時にはマッハは寝ている。VTJだと言うとおもむろに上着を脱ぎだす。すると下にはチャンピオンベルトが!


そして7人が会場に集合し入っていく、ちなみにバックグラウンドがレイジのゲリラ・レディオだったのでヤバイ格好よさ!そして坂本さんが「そろそろ俺達も行くか・・」で終了。


ムービーが終わると、照明が上に上がり始め、リングには北森さんが女の子二人と立っていて開会宣言。この一連の流れはとにかくヤバすぎ!もうお腹一杯っス(笑)。そしてブラジルチーム、日本チームと入場する。これまた格好良い!


試合の流れと感想は上記のとおりだが、巽VSノゲーラ戦の前になんと中井さんの柔術マッチ!相手はヴィトー“シャオリン”ヒベイロ。ブラジルの若き柔術王らしく、レビィ級ではほぼ敵無しなほど強い奴!結果は10-0でヒベイロの勝利。中井さんが1ポイントも取れないほどの男シャオリン、恐るべし!


最終的に日本負け無しの4勝3分けで終了した今回のVTJ。ついに日本最弱から世界最強へ。こんな熱い大会なくさなくてもいいんじゃないでしょうか?坂本さん。修斗ルールで年の最後はオールスター戦という形でいいから残してください!お願いします!


あと書くのを忘れそうになってたけど大会終了後のグッズ販売混みすぎっ!ディズニーランドばりの大行列(笑)。結局何も買えずに帰路に着く・・・。これは何とかならないんでしょうかね?


以上、長くなりましたが全部読んでくれた方、ありがとうございます。ページを別に作れば良かったかなといまさら思っております(笑)。感想聞かせてくれると嬉しいです。


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