世間に代わって説教します

必殺!、説教人!

バックナンバー6

*必殺!その32「下品なオヤジ連中に説教する」

今月も説教依頼メールが来ましたよ。早速、御紹介いたしましょう。
「電車で通勤しているんですが、毎朝、あのオヤジ連中にうんざりしています。朝だけじゃありません。帰りもです。何とかならないのでしょうか、あのオヤジ連中。まず、臭い。朝からあの匂いが苦痛です。ただでさえ臭いのに、吐く息はなお臭い。さらに、図々しく新聞を広げるオヤジ、でっぷりした腹を押し付けてくるオヤジ、だらしなく口を開けているオヤジ、ひじなどが胸にあたるとニヤニヤと笑うスケベなオヤジ。もっとイヤらしいことをしてくるオヤジもいますが。いい年をしてスマホのゲームに熱中しているオヤジ・・・・。もう、朝からうんざりです。帰りは帰りで、酔っぱらって寝込んでいるオヤジに、ゲロまで吐くオヤジ。ねっとりした眼でスカートをガンミしているオヤジ・・・。もうどうにかならないんでしょうか?。もちろん、そういった嫌なオヤジ連中は少数派ですけど、少数派だからと言って、許せるようなものではありません。下品にもほどがあります。迷惑この上ない。きっと、会社でも家でも嫌われているでしょうが、なぜわざわざ嫌われるような振る舞いをするのか理解できません。どうか、あの下品なオヤジ連中に説教をしてやってください」
というような内容でした。
まあ確かに、下品なオヤジ連中というのは、いますよねぇ。電車の中だけではなく、あちこちに出没します。食堂に入っても、大きな声で喋り捲るオヤジもいますし、汚い食べ方をするオヤジもいます。やたらと威張っているオヤジもいますしねぇ。同年代の私から見ても、恥ずかしいオヤジ連中は確かにいますな。ということで、今回は
*必殺!その32「下品なオヤジ連中に説教する」
です。

年をとってきますと、体臭がしてくるのは、まあ仕方がないと言えば仕方がないですな。いわゆる加齢臭というヤツで、またこれが厄介なのですよ。自分では気づきませんからね。家庭が上手くいっていて、夫婦仲もよく、親子関係がうまくいっている家庭などは、奥さんやお子さんが注意してくれるようで、そうなるとご主人さんも匂いに注意しますな。自分の加齢臭を意識するようになります。そういう家庭のオヤジさんは、まあ、下品ではないですな。奥さんやお子さんの目を気にしますからね。
ところが、夫婦仲が悪かったり、冷え切っていたり、親子関係が悪い家庭だと、誰もご主人の加齢臭など注意しませんから、ご主人さん、自分がまさか悪臭を放っているなどとは気づいていないでしょう。そういう家庭のご主人さんは、家庭内で孤立しているでしょうから、当然のことながら、奥さんやお子さんの目を気にしません。いや、気にはしているのですが、受け入れようとはしませんし、それが何を意味しているのか気が付きません。結果、臭いまま出勤してしまうわけですな。こうして下品なオヤジへの第一歩を踏み出しますな。

さて、電車内。下品ではないオヤジさんは、周囲に気を遣って身を細くし、痴漢に間違われないように両手の位置を明確にしますな。間違っても、若い女性を見て、ニヤニヤなどしません。夏場は特に注意しますな。なるべく上方を見ているか、片手で吊革につかまり、片手で文庫本を上の方に上げて読んでいたりします。最近では、痴漢をしていないのに痴漢と間違われ、冤罪を受けることにもなりかねないので、手の位置には要注意ですな。多くのオヤジ連中が、それを心得ているでしょう。
一方、下品なオヤジ連中は、まずだらしないですな。スーツ姿も美しくない。どこかだらしない。奥さんも注意しませんから、着こなしが上手くいっていないんですな。また、そういうだらしないオヤジ連中は、たいていはでっぷりしております。でっぷりしていても、ビシっとしていれば、だらしなく見えないのに、下品なオヤジ連中は、ビシっとしているどころか、完全に脱力していますな。もう朝からやる気がない態度アリアリです。こういう下品なオヤジ連中は、日頃からだらしないので、電車内でもダレダレですな。口もだらしなく開いていたりします。また、こういうオヤジ連中は、たいてい虫歯がありますから、口臭がひどいですな。虫歯なんぞ治す気がないのです。で、だらなしなく口を開けているもんですから、ひどい口臭があたりに漂い、周囲にものすごく迷惑をかけますな。さらに、毎晩のようにお酒を飲んで帰ってくるでしょうから、胃腸が悪いですな。胃が悪いものは、口臭がひどいですな。怒りのメールをくださった方の表現によれば、「ドブ臭い」そうです。うなずく方も多いのではないかと思います。
そのような悪臭を放ちながら、だらしなく突っ立っておりますな。で、若い女性なんぞがそばにおりますと、妄想なんぞ始め、ニヤニヤしたりしますな。夏場なんぞは、ニヤニヤし通し。くたばれエロジジイ、などとOLさんから白い眼で睨まれたりしますな。たまに、ひじが女性の胸なんぞにあたったりすると「今日はラッキー」などと内心ほくそ笑んでいるのでしょう。自分では隠しているつもりでも、それが顔に出たりもします。全く下品ですな。
また、でっぷりしておりますから、腹を突き出しますな。これがまた満員電車では迷惑なことでして。周囲の人がその腹にあたると嫌な顔をします。表情には出さないかもしれませんが、内心では「このデブオヤジ」(あ、いっちゃった)」などと思っていることでしょう。腹を突き出した本人は平然としていますな。「仕方がないだろ」くらいにしか思っていません。少しは痩せたらどう?、とは思いますが、まあ、大きなお世話でしょうな。そんなことはきっと、何度も言われているでしょうからね。

さて、会社内。一般のオヤジたちは、さっさと仕事につきますな。周囲とも挨拶を交わし、冗談などをいいあって、和気あいあいとしております。OLさんにも嫌われたりはしていませんな。頼りにされている人もいることでしょう。それなりに人望もあったりします。
一方、下品なオヤジはというと、周囲に人がいませんな。挨拶を交わす人も少なく、冗談を言う相手もいません。だらしなく、整理されていない机に向かい、疲れ切った感じですな。朝からダレダレです。和気あいあいなどほど遠いですな。「あ、ちょっと君、これコピーを」などと呼びかけても相手にされませんな。たとえ「あ、はい」と言われたとしても、ムスッとした態度をされますな。大した仕事も任されず、ダラダラと過ごしますな。
で、昼食時。下品なオヤジは、会社の近所の食堂などに一人寂しく向かいますな。なぜか、それは食べ方が下品だから、誰も一緒に食事をしてくれないのですな。くちゃくちゃ噛む、食べこぼす、大声でしゃべる、ちょっとしたことで店員に文句を言う、注文したものが出てくるのが遅いと大声で威張って怒り狂う、食べた後シーハーする、グヘェっと大きなゲップまでしますな。また、店を出るとでっぷりとした腹をさする、シャツの裾がズボンから出ているときもある・・・。これでは、誰も一緒に食事に行きたがらないでしょう。あまりにもだらしなくて、下品ですな。

会社に戻り、ダラダラと午後を過ごし、退社時間になりますな。できるオヤジたちには、残業がありますが、下品で仕事ができないオヤジたちには残業などありませんな。いや、あってもしたがらないでしょう。明日でいいや、てなもんですな。それよりも、退社してからが下品なオヤジたちの活躍時間でしょう。まずは、安い酒場へ行きますな。立ち食い飲み屋などちょうどいい。常連なので、知り合いに会ったりしますな。「おや、今日も来ましたね」てな感じですな。まあ、そこに集まってくるオヤジたちは、みんな似たようなものですな。下品です。で、下品な話題に花が咲きますな。たとえば「壇密っていいよなぁ」みたいな。で、安酒場を一軒〜2軒とはしごしますな。ほどよく酔ってきます。脂の浮いた汚い顔が赤くなっていますな。中には3軒目へ行くオヤジもいるでしょうが、たいていは帰りますな。3軒目へ行けるのは、給料日かボーナスが出た時くらい。いくら安酒場とて、そうそう何軒もいけるわけではありませんからね。
で、帰りの電車内。ほどよく酔っていますから、立っているのは嫌ですな。電車のドアが開くと、周囲の人を押しのけても座ろうとしますな。座った途端、大きないびきをかき、ドブ臭い口臭を放ちながら眠りにつきますな。足は当然のことながら、通路に投げ出しております。迷惑この上ないですな。悪酔いした超お下品なオヤジは、ゲロを吐いたり、服を脱ぎだしたり、通路に寝てしまう者もいますな。まあ、稀でしょうが・・・。
たまに、痴漢行為で捕まるオヤジもいますな。「酔っていて覚えていません」などと言い訳をします。お決まりのパターンですな。

何事もなく、無事に家にたどりつきますと、ピンポンを鳴らしても誰も出てきません。当然です。奥さんは、風呂に入っているか大好きなドラマに熱中ですな。お子さんたちは、それぞれの部屋で過ごしています。仕方がなく、誰も出迎えることない玄関ドアを自分で開け、そそくさと家の中に入りますな。で、奥さんに「あら、帰っていたの?」と白々しく言われるか、チラッと見られて無視されるか・・・ですな。で、仕方がなく風呂に入ろうと思ったら、お子さんが「俺の番なんだよ、どいてくれよ」と押しのけられる始末。ムッとして、「俺が入るんだ」などと反論しようものなら、「勉強の邪魔するのかよ」という伝家の宝刀を抜かれますな。オヤジ、引き下がるしかありません。
で、一人寂しく食卓か狭いリビングでお茶などをのみ、報道ステーションを見つつ、あるいは、くだらないお笑い番組などを見つつ、時間をつぶしますな。風呂を出て、一人寝室に向かいますな。もちろん、ベットもしくは布団は、奥さんと離れております。できれば、別の部屋で寝たい・・・と奥さんは思っていることでしょう。それでも、まあ、明日の着替えくらいは用意してありますな。そこはそれ、長年連れ添った夫婦であります。こんな下品なクソオヤジでも、ダメオヤジでも、旦那は旦那ですな。着替えの用意すらしてもらえなくなったら、もういよいよダメですな。熟年離婚へまっしぐらです。

たまに、酒を飲まずにまっすぐ帰ってきたりすると、嫌な顔をされますな。「外で食べてくればいいのに」などと言われます。で、食卓はオヤジがいると暗くなり、子供たちが溜息をついたりしますな。ちょっとしたことで口論になったりすることもあります。たいていは、「なんだその態度は」とオヤジが突っかかりますな。子供はふてくされて知らん顔。で、下品なオヤジは、言ってはいけないことを言うんですな。
「誰のおかげで飯が食えると思っているんだ!」
これはいけません。こういうことを言うから、嫌われるんですな。そこがわかっていませんな、下品オヤジは。だから、嫌われるんです。奥さんもお子さんも「何を偉そうに威張ってさ。大したことないのに」と見抜いております。「誰のおかげで・・・」は、絶対言ってはならない言葉ですな。それが通じたのは、昭和50年代まででしょうか。いや、40年代で終わったのでしょうか・・・。
実際、「あんた一人のお陰じゃないだろ」と言われますからね。そう、誰のお陰・・・なんてないのですよ。お互い様ですからね。「俺様のお陰で生活ができるんだ」などと思っているからこそ、嫌われるのですな。日頃から、そういう思いが態度に出ているからこそ、家での扱いが悪いのでしょう。結婚した以上、働いて家庭を守るのは当たり前、子供ができた以上、働いて稼いでくるのは当たり前、仕事しているは当然のことで、威張ることじゃない、という考え方をしていれば、家庭で嫌われることなどないでしょうに。

もともと下品だから家庭で嫌われるようになり、その延長で会社内でも嫌われるようになるのか、家庭で嫌われるようになるから下品になってしまい、会社でもどこでも下品化していくのでしょうか?。卵が先か鶏が先か・・・じゃないですが、まあ、答えは明白ですな。そもそも考え方が悪いのです。もともと、品がないのですな。育ちが悪いのか、そういう性格なのか、空気が読めないのか、自分勝手なのか・・・。奥さんやお子さんに嫌われても仕方がない・・・とすぐにあきらめてしまうようですな。自分を変えようとしないのです。そこがいけないのですな、下品オヤジは。
家庭で嫌われないように自分を変えよう、会社内でも嫌われないように注意しよう、気を遣おう、マナーを守ろう・・・という考え方をすれば、下品なオヤジにはならなくても済むのですよ。ところが、下品なオヤジたちは
「なんで俺が変えなきゃいけないんだ。お前らが俺に合わせればいいだろ」
と威張るんですな。で、その結果、孤立化するのです。

いい加減、自分のバカさ加減を知って、自分を改善したらどうですか?。周囲に迷惑をかけまくっているのですよ。意地を張っていないで、上品なオヤジを・・・いやせめて普通のオヤジを目指したらどうですか?。本当は、内心では、カッコよくやっているオヤジたちを羨ましいと思っているんでしょ?。どうせで俺なんて・・・と思わないで、せめて清潔感がある、マナーも守る、すっきりしたオヤジになりましょうよ。そうなれば、家庭でも会社でも嫌われないし、若い女の子にもモテるっていうもんですよ。
嫌われるのは、自分が悪いのです、下品オヤジたちよ!。
合掌。


*必殺!その33「最終回、自分に説教する」
突然ですが、「必殺!説教人」は、今回を持ちまして終了とさせていただきます。もっとも大きな理由は、時間が取れなくなってきたこと、です。えー、HPの更新は、何かと大変でして、ぶっちゃけた話、ネタ切れってこともあって、まあ、長いことやってますと、書くことも無くなってくるわけでして、いろいろと頭を悩ますわけですな。で、考え悩んでいるうちに時間が過ぎてしまい、あぁヤバイヤバイとなったりしまして・・・と言い訳を並べたてていますが、先ほども書いたように、HPに費やす時間がだんだん少なくなってきたのです。ですので、このコーナーを削ろうと、自分自身の中で話し合った結果、そういうことになった次第です。誠に残念なことなのですが・・・えっ?、そんな予感がしていた?、半分やる気ないだろうって感じがしていた?、途中から嫌になっていただろうってオーラが出てた?・・・いやはや面目ございません。
ということで、今回は最終回はでして、そのお題は
「必殺!、最終回 自分に説教する」
です。

今まで、随分とエラソーなことを書いてきました。耳障りなこともあったことでしょう。その内容は、恥ずかしくって読み返すことなどできないようなことばかり。他人に説教するほど偉くもないし、立派でもないんですよ、私という人間はね。
今年に入ってからなのですが・・・というか、年々そう感じていたことなのですが・・・気力が萎えてきているんですね。情熱も萎えてきているんです。ただでさえ引きこもりがちなのに、益々外出が嫌になってきているのですよ。さらに、仕事以外で人と会うのがますます嫌になってきてるんですな。
いけないなぁ・・・とは思っています。老け込む年じゃないし、とも思っています。思っていますが、「なんだかな」という感じなのですよ。で、説教依頼メールをいただいても、個人的に
「それはこうじゃないですか、ああじゃないですか、そういことでしたら、ちょっとHPでは言えないですねぇ、公にはまずいでしょう」
などと言って、返してしまうのですな。以前でしたら、
「これは、こういう風にアレンジして、こうすれば・・・おぉ、いけるじゃないか」
と考えたりしたのですが、もはやそんな力はなく・・・というか、やる気はなく・・・。いや、いけないな、とは思っているのですが、どうも身も心もついていけないのですな。

さらに、最近特になんですが、怒れなくなってきたんですね。腹が立たなくなってきたんですよ。マスコミにしたって「あぁ、相変わらず腐ってるなぁ」てな感じだし、政治にしても「まあ、様子見だよねぇ、期待はできないけど」てな感じだし、へたくそなドライバーや乱暴なドライバーに出会っても「まあ、仕方がないねぇ、下手なんだから。巻き込まれなければいいや」って感じです。何事に対しても、まあいいか・・・なんですよねぇ。気持ちが動かなくなってしまったわけですよ。
一般的なオジサンのように、AKBに燃えるわけでもなく、モモクロに熱中するわけでもなく、酒飲みに行くわけでもなく、ドラマも見ないし、趣味と言えば読書とゲーム。一人で十分成り立つものばかりですな。益々、他人と接触する機会が減ります。仕事以外でね。

仕事は大丈夫ですよ。手は抜きません。プロですから。プロとしての矜持があります。やる気があるとかないとか、そんなことは関係ありませんな。プロとして恥ずかしくない仕事、それは忘れませんな。そこはサボっちゃダメでしょ。それを手抜きしはじめたら、そりゃ引退の時期ですな。仕事は別物です。あくまでも個人的ですな。個人的に気力が萎えてきているわけです。
よくうちの寺に来て話をされていく方や、古くから私を知っている方ならわかると思います。
「最近、若いオネーちゃんの話しないねぇ」
なんて、思うんじゃないでしょうか?。あるいは、
「最近、若い女の子の話をしても、乗ってこないですねぇ」
と思うんじゃないでしょうか。まあ、極力、あわせるようにはしていますが、正直言いまして、若いオネーちゃんの話などどうでもいいって感じがしますな。いや、もう元気がないというか・・・。

本当はそんなんじゃあダメだと思っています。浮気をしろ、浮気だっていいじゃないか、と言っているのではありませんよ。若い女の子に
「あぁ、かわいいねぇ、あの子。いいねぇ」
と思うのは、オジサンにとっては活力になるのでしょう。女性だって、イケメン男子にカッコいい、とときめいたり、韓流にときめいたりしている人は、若々しいですよね。あるいは、外に出て活動するのが大好き、という女性は、イキイキしていて、年齢がいっていても若々しいし、元気があります。本当はそうじゃなくてはいけないのですよ。そういうイキイキとした姿であるほうが、仕事だって身が入るでしょう。やる気がいっぱい出てきますな。
それが、若い女の子の話なっても
「ふ〜ん、で?」
では、老人かっ!と突っ込みたくなりますな。最近じゃあ、年寄りだって結構エロかったりするし、元気だったりするのに、50歳ちょっと超えて気力が萎えて・・・なんて、いい加減にしなさい!とは思いますな。まだ、老け込むような年齢じゃないでしょ!とね。自分で自分に気合を入れなくてはなりませんな。自分に説教しなければなりません。

「おい自分!、ダラダラ怠けるのもいい加減にせいよ。ほれ、もっと気合を入れて、しっかりせんかい!。暇さえあれば、ゴロゴロ・ダラダラしてんじゃないの!。たまには、外をブラブラしてきたらどうなんだ?。出かけると言えば、郵便局か銀行、電気屋、ホームセンター、本屋くらいのものだろう。しかも、用事がすんだらさっさと帰ってしまう。少しは、余分に見て回るくらいしたらどうだい?。そんなんじゃあ、あっという間にジジイだぜ!」
自分自身に説教しているんですけどねぇ。
そういえば、3〜4年くらい前は、用事で出かけたついでに、時間があったらショッピングモールをブラブラしたりしたんですけどね。今あじゃ、すっかりなくなりましたな。
あ〜、ダメだダメだ、こんなんじゃあ、ダメだ。やる気を出して、頑張っていこうじゃないか。老け込むには早いぞ自分!。喝を入れて、しっかりしないとい、いよいよ引き籠りへの道だぞ!。だいたい、坊主は60歳でヒヨッコなんだから、これからじゃないか。大いにやる気を出して、前へ進むのだ!。お釈迦様は、80歳になっても旅を続けたのだ!。たかが50歳を少し出たくらいで、何を言ってんだ?。
怠けるな、自分!
ですな。そう、怠けているんでしょうな。怠け・・・という欲が顔を出してきているんですな。それは、やはり悪魔の誘惑なのですよ。その悪魔の誘惑に負けちゃあいけませんな。お釈迦様がもっとも避けよ、注意せよ、といったことですな。長い修行生活をしていると、こういう時期あるのでしょうねぇ。いやはや、罠に陥るところでした。たまには、自分に説教というのもいいものですな。いや、本来は、ことあるごとに自分に説教をかまさないといけないのでしょうね。気を付けたいものです。
自分一人で仕事をしていると、自分を注意してくれる人がいなくなります。これは恐ろしいことですね。注意されるのは嫌なのでしょうが、注意してくれる人がいなくなるというのは、もっと嫌なこと、なのですよ、本当はね。いなくなって初めてその有難さがわかるのですな。
今は、自分を注意してくれるものは、自分しかいません。改めてそのことを自戒せねば、と思いました。立場が上になるというのは、辛いことなのですよ。若い人は簡単に経営者になりたい・・・などと望みますが、それには相当な覚悟が本当は必要なのですな。覚悟をしていたつもりのものでも、その立場になったら迷いや不安になるものなのです。簡単なことではありませんな、経営者側はね。絶えず、自戒と反省が必要ですな。

ということで、最終回は、自分への説教でした。つまらない内容にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
また、どこかで説教する機会がありましたら、大いに説教をかましていきたいと思います。それでは、また。
平成25年初夏
合掌。

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