東京都墨田区向島百花園の万葉歌碑
今建設中の新電波塔「東京スカイツリー」の1.5kmほど北側にある向島百花園の万葉歌碑を訪ねてきました(2010/4)。山上憶良の秋の七草の二首が刻まれている歌碑です。
この向島百花園は、江戸時代の商人佐原鞠塢(きくう)という人が創設した庭園を、昭和14年東京市営の名勝として公開したものだそうです。開園当初は梅が主体だったようですが、その後、詩経や万葉集等の古典に詠まれている植物を集め、四季を通じて花が咲くようになっています。
歌碑には、下の写真のように、憶良の二首が刻まれています。
歌
秋の野に 咲きたる花を 指(および)折り かき数ふれば 七種(くさ)の花 (巻8-1537) ← 歌をクリックすると注釈へジャンプします。
萩の花 尾花葛花 なでしこの花 をみなへし また藤袴 朝貌(あさがほ)の花 (巻8-1538) ← 歌をクリックすると注釈へジャンプします。
なお、この百花園には秋の七草はもちろん、春の七草も集められているわけですが、秋の七草は下の写真のように現在準備中で、春の七草はさらにその下の写真のように元気(かな)でした。
所在地
東京都墨田区東向島3−18−3 向島百花園
行き方
東武鉄道伊勢崎線東向島(ひがしむこうじま)駅又は曳舟(ひきふね)駅、あるいは、京成電鉄押上線曳舟駅から、いずれからも徒歩で10分前後です。私は、押上駅からスタートし、途中、建設中の東京スカイツリーを間近に見ながら歩いていきました。下の地図のマークのところに歌碑があります(園内の正確な位置があまり定かではありません。ちょっとずれているかもしれません)。