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東京都多摩市南野一本杉公園の万葉歌碑

東京都多摩市南野一本杉公園の万葉歌碑に巻20−4417「赤駒を・・」の万葉歌碑があります。下の写真です(2010/8)。

この一本杉公園は「多摩よこやまの道」の一部になっています。古来、多摩丘陵は、「多摩の横山」、「眉引き山」などと呼ばれ、この丘陵をはしる尾根道は、府中国府から都へ上る道、又、南北に走る街道の交差する位置にあり、重要な道だったようです。「多摩よこやまの道」とは、その尾根道を整備し、散策路としたものです。

防人の歌にあるように、西へ向かう兵士たちが、生きて帰ってこられるかどうか分からない自分の身と残した家族を思い、この尾根道で故郷に最後の別れをしたものと思います。

なお、多摩の横山は、府中市、町田市、多摩市に広がる丘陵地帯とされていますが、さらに、八王子市とする説もあります。

多摩市南野一本杉公園

赤駒(あかごま)を 山野(やまの)に放(はが)し 捕(と)りかにて 多摩の横山 徒歩(かし)ゆか遣(や)らむ (巻20-4417) ← 歌をクリックすると注釈へジャンプします。

(大意) 山野に放牧していた赤駒が逃げてしまい捕らえられないため、夫に多摩の横山を徒歩で行かせることになるのだろうか。

所在地

東京都多摩市南野2−13 一本杉公園内

行き方

小田急多摩線の小田急多摩センター駅、京王相模原線は京王多摩センター駅から南南東へ直線距離で2km程です。多摩ニュータウンにあり、尾根幹線道路(県道158号線)と鎌倉街道(県道18号線)が交差する地点から1km程西に位置します。

一本杉公園には野球場もあり、かなり広い公園です。歌碑は、公園の東寄りの池のほとりにあります。古民家(旧加藤家)の北東50mほどのところです。下の地図のマークの辺りに歌碑があります。なお、歌碑の場所として、古民家(旧有山家)に隣接、との情報もありますが、歌碑の設置場所が移動したものと思われます。