Der Weg nach Bayreuth  04 ラインゴールド

 

(祝祭と大学の街 バイロイト)

 

87()バイロイト初日。

ということで、8/6土曜日から休暇を頂きまして、成田からフランクフルト

経由でニュルンベルグに入り、そこで1泊して日曜に念願のバイロイトに

入りました。朝9時過ぎにニュルンベルグのA&Oホテルをチェックアウト

して中央駅のマックカフェでお茶してからDBREで一路バイロイトを

目指しました。私は北海道が大好きで毎年2〜3回は遊びに行っているの

ですが、バイロイト近辺の車窓は北海道と大変似ていますね。バイロイト

に到着したのが11時30分ごろで、ホテルのチェックインが13時から

とのことなのでフロントで荷物を預かってもらい、ヴァンフリート荘に行

ってくることにしました。日曜なのでリヒャルトワーグナー通りのお店は

ほとんど閉店していました。普通日本ですとこういう時期は稼ぎ時という

ことで観光地のお店は無休で働くのが常識なんですが、ここが文化の違い

ですね。開いているお店はカフェとかジェラート屋さんぐらいでした。

ヴァンフリートもワーグナーのお墓もそんなに混雑しておらず比較的ゆっ

たりと見学できました。ここは併設されているワーグナーミュージアムと

一体になっていて、右側に建っている現代的な建物のミュージアムで入場

券を購入して、地下を通ってヴァンフリート荘に行く感じになっています。

 

 

(:正面の胸像はルートヴィヒ2世、下:ワーグナーのお墓)

 

ミュージアムの1階でチケットを売っています。€8.00でこれを買わないと

地下にあるトイレに行けません。ミュージアムは過去の舞台のミニチュアや

衣装を展示してあります。あとビデオコーナーがあっていろんなビデオを上映

していました。私が見たのはウォルフガングワーグナーとティーレマンが対談

して色々とワーグナーについて語っているものでした。ヴァンフリート荘には

地下を通ってエレベーターで上がります。中にもいろいろワーグナー関係の資

料が展示されていました。

 

さて、2時間ほどホテルで昼寝してタキシードに着替えていよいよ祝祭劇場へ

出発です。前述したように、会場には45分前までに来い、身分証明書携帯の

こと、ペットボトル、でかいカバン類、座布団は持ってくるなとうるさい指示

でしたので18時開演にもかかわらず16時すぎにホテルを出発しました。ホテ

ルは駅前なので祝祭劇場からの近さは一番ではないでしょうか。それでも普通

に歩いて15分程度かかります。祝祭に向かう車道は案内の通り警察のパトカー

で塞がれていて車両通行止めとなっていました。もうかなりの人数が集まってい

て、劇場前のお花畑の前では記念撮影する人がちらほら。たしかここの芝生は以

前の写真をみるとミニワーグナーの像が立っていたように記憶していたのですが、

今年はご覧のようにきれいさっぱりなくなっていました。

 

 

この日は身分証明書の提示も持ち物の検査もなく、単にチケットを見せるだけで

簡単に祝祭劇場に入ることが出来ました。

 

 

さて、いよいよ舞台が始まりましたが、このカストロフの演出は今年が4年目で観客も

それ相応の予備知識を持って祝祭劇場に来ているわけですが、2013年の観客の皆さんは

相当度肝を抜かれたのではないかと想像します。まず舞台がゴールデンモーテルでライン

河は小さなプールです。また当初より舞台上を歩き回るビデオクルーの映像が目障りだと

いう指摘がありましたが、4部作全体を俯瞰した時、このラインゴールドは一番まともだ

と思いました。その理由をいくつかあげるとするならば、映し出される映像と舞台上の劇

に関連性があり分かりやすかったこと、またアルベリヒが大蛇とカエルに化けるシーンも

効果的であったことなどがあげられます。また4部作を通じてブーイングを受ける黙役俳

優陣の動きもまだまだ許容範囲と感じられました。音楽的には初っ端のコントラバスのEs

のオクターヴの音程が微妙だったのが気にかかりましたが、その他は素晴らしいのひとこと。

特に金管群は圧倒的でした。歌手陣では出番こそ少ないもののエルダ役のヴァイスマンの存

在感が圧倒的。そのほかではこの作品のみヴォータンを歌ったパターソン、ファーゾルト役

のレイナーが貫録たっぷりの歌唱でした。あとドンナー役がルパン3世の次元大介みたいで

格好よかったです。フライアが衣装も含めて渡辺直美とそっくりで笑えました。渡辺直美本

人が出ていても違和感ゼロでしたね。あと歌手の皆さんの動きがけっこう複雑で激しくて、

これでは歌唱に集中できないのではないのかと思いました。でもそこはプロということで全

く問題なかったです。

 

(左側からローゲ、フロー、フライア、ドンナー、フリッカ、ヴォータン 映像はラインの乙女)

 

(カーテンコール 1幕ものなので登場人物が全員出てくる)

 

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