オバチャリダー北の大地を行く (ミレニアム編)その4 |
7月27日 (5日目) 夕べはザーザー大雨だったのに、目が覚めると、外は日が差して明るい。 雲は多いけど青空が高く広がっています。 層雲峡が私を呼んでいる! バイキングの朝食をお腹いっぱい食べて、 チェックアウト。 駐車場で愛車にご対面。 ナデナデ、スリスリ。 ご飯(オイル)をあげて出発の準備です。 係りのおじさんにR39への道を聞くと、丁寧に定規を使って道を書いてくれました。 「どこまで行くの?」 「層雲峡でーす」 「ひとり?」 「そう」 「彼氏は?」 「おるすばーん!」 「かわいそーに」 「アッハッハー!」 「気をつけて行きなよー」 8:00出発です。 通勤時間のせいか、車が多く走りにくいので、ゴトゴトと歩道を走ります。 電話を見つけ、29日の旭川トーヨーホテルを予約しました。 そして層雲閣グランドホテルに、今日と明日の2泊の確認の電話も入れました。 10Kmほど走るとやっと車もビルも少なくなり、広々とした良い道です。 昨日の「ガンガン走り」に続く今日ですから向かい風も気になりません。 今日はゆっくり行きましょう。 「道の駅とうま」で最初の休憩です。 お天気が良いと休憩が増えてしまいます。 まあこれから緩いとは云え段々登っていくのですから、疲れる前に1時間に1回休むことにしましょう。 少し休んですぐ出発です。 道沿いに野菜の直売場がいくつもあります。 何回か横目で見て通り過ぎ、やっぱり誘惑に負けて寄ってしまいました。 「新鮮トマト」「ゆでとうきび」と書いてあります。 「トマトひとつだけほしいんですけど・・」 「今食べるの?」 「次の休憩で食べたいから」 「じゃあ、大きいのあげようね」 と言ってひとつを洗ってくれました。 そしてもちろん、熱々のゆでとうきびをひとつ買いました。 早く1時間経たないかなー。 R39は産業道路なのでしょう、大型トラックも多いし、観光バスも、そして自衛隊の無骨なトラックも多く走っています。 一番失礼なのが自衛隊です。 減速もせずにすぐ横を通り過ぎて行く。 それも何台も連なっていますから、怖い。 通り過ぎる時のあの連中の目付きもいやらしい。 私の殺人リストに加えることにしました。 そして道路工事も何箇所もあります。 「歩行者、自転車はこちらへ」という看板に従って、まだ石だらけの歩道を歩かされたりします。 工事現場の人達は皆やさしいのです。 「どうもすみませんねー」と言って通りやすいように道を開けてくれたりします。 でも、やさし過ぎて困ったりもしました。 そこは片側通行になっていて、臨時の歩道も狭くて進めません。 私も、お行儀良く並んでいる車に従って待っていました。 やっとこちら側の番になり走り始めました。 私が係りのお兄さんの所に来ると、「ちょっと待って」という風に手で止められました。 そして無線機に向かって、「今から自転車通すから」 と言っています。 なんと、両方向の車を止めて私だけを通してくれるのです。 サーキットのように手を振り下ろして 「スタート!」 の合図です。 さあ大変、カーブになっているので先が見えませんから、どの位の距離なのかわからない。 思いっきり踏み込んでスタート! ダッシュ! ダッシュ! レースだ、まったく! 「先頭集団からひとりおどり出ました、あっChakobanです」 頭の中に解説者の声が聞こえます。 必死ですからメーターを見る暇もない。 あと少し、あと少し・・ガンバレー!! ゴーーール!! 反対側の係りのお兄さんと待たされていた車に、余裕のフリして会釈をして少し行った所で止まりました。 ああー、もー死ぬかと思った。 心臓はバクバク!、肺はヒーヒー!、汗はダラダラ! 帰ったらレースにだって出ちゃうからーーー!
道はなんとなく下っているように見えるけど、目の錯覚なのかなーとペダルを回すのを止めてみます。 自転車のスピードは落ちてしまいます。 ウーン、登りなのかも知れない。 なぜ下りに見えるんだろう。 その後何箇所も目の錯覚がありました。 高度計を見ると確かに上がって来ています。 疲れが出てるのかな、まっ今日明日はゆっくり温泉につかって身体を休めることにしましょう。 走りながら、明日と明後日はどう過ごそうか、考えてみましょう。 石北峠まで登ってみようか、層雲峡から20Kmだし・・標高差は400m・・。 (オイオイ、休むんじゃなかったの?) そう、そう んじゃー、観光コースをポタリング? (そうしなさい、そうしなさい。) でも、時間が余り過ぎ! (休みの日にするんでしょ!) はい! じゃあー、ポタリングと、黒岳を5合目までロープウェイとリフトで登ってみましょうか。 (そりゃ、エエワ!) 右側に大きいドライブインが見えます。 「北の森ガーデン」です。 ちょっと早いけど、お昼ごはんにします。 ちゃんとクーラーの効いた、ゆったりとした所で休みたいのです。 広いガラス窓が天井まであり、お庭が見えるようになってます。 ゆーくり休憩出来ました。 いよいよ、ペダルが重くなって来ました。 でもやっぱり下っているように見えるのです。?? 退屈してきたので、標識に返事しながら進みます。 「帯広 130Km」 ウワー!一周っていうこと? 「鹿 飛び出し注意」 出るならソーっとおいで! 「層雲峡 15Km」 そっちから来ればいいのに!
お迎えの 「お疲れ様でした」の言葉に 「はい、疲れました」と言って笑ってしまった。 懐かしい、思い出のホテルに自転車で来ることが出来ました。 あの時、この国道を走っていた何人もの重装備の自転車野郎達、 私もここまで来れたよー!とおもわず叫びたい気持ちです。
ここで2晩、ゆっくりするつもりです。
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