秋 田 県

      ≪由利地方≫

     由利本荘市、にかほ市

住所  神社名 祭礼日 内容 備考
 ≪由利本荘市≫
  平成17年(2005)3/22、本荘市+由利郡矢島町、岩城町、由利町、東由利町、西目町、鳥海町、大内町が合併し誕生。
 ◎旧・本荘市
       本荘:城下28町〔本荘肴町、本荘大町、本荘中町、本荘田町、本荘和泉町、本荘古雪町、本荘観音町、本荘片町、本荘猟師町、本荘後町、本荘日役町、本荘鍛冶町、本荘桶屋町、本荘中横町、本荘油小路、本荘上横町、本荘中竪町、表尾崎町、裏尾崎町、本荘谷山小路、本荘美倉町、本荘桜小路、本荘本田仲町、本荘東町、本荘谷地町、本荘花畑町、本荘赤沼町、本荘浜ノ町〕:出戸町、石脇
        子吉:薬師堂、船岡、藤崎、埋田、宮内、玉ノ池、葛法
        小友:荒町、万願寺、三条、南ノ股、北ノ股、金山、大沢、館前、大中ノ沢、二十六木
        石沢:館、烏川、雪車町(そりまち)、鮎瀬、宮沢、滝ノ沢、山内、大簗(おおやな)、鳥田目、柳生、湯沢、上野
        南打越:川口、福山、土谷、畑谷、山田、大浦
        北打越:内越、中館、赤田、内黒瀬、深沢
        松ヶ崎:松ヶ崎、神沢、芦川、親川
谷地町50 本荘八幡神社 9/連休の土日 神輿 神輿殿は昭和60年建造
山車11台 大町、中町、肴町、後町、猟師町、田町、美倉町、東町、駅前通、本町通、大門街
歴代の藩主が崇拝したという本荘八幡神社の祭礼であり、江戸時代の絵巻物を再現した、古式に倣って行われる大名行列。「エイサレ、ヨエサ」、「エイヤト、マカサ」の掛声とともに街を練り歩く。
山車は氏子11町のうち当番町を除く10町内で1台ずつ参加。県指定無形民俗文化財の日役町獅子踊りも奉納。大名行列に合流し、町内を回って家々で踊りを披露し悪魔祓いをする。
宵宮:14:00〜例大祭
    17:00〜巫女舞(田町:春日神社)
    20:00〜神輿渡御。当番町を巡幸。先手、二一付灯篭、金幣、神官、御榊、先傘鉾、釣太鼓、後傘鉾、十五付灯篭、錦御旗、白幡、禰宜、宿亭主、御神輿、宮司、御供、供奉灯篭、神楽山
本宮:12:00〜神輿が八幡神社を出発。大名行列。祭典行列は先手、金幣、社人神子、御榊(初穂)、先傘鉾、釣太鼓、大名行列、獅子踊、各町山車、御神楽山、右左大臣、後傘鉾、錦御旗、白幡、巫子舞、禰宜、宿亭主、神輿、宮司、御供、御初穂。
18:00頃まで13町内を巡る。
祭礼は中横町、上横町・油小路、大町、中町、肴町、田町、後町・猟師町、桶屋町・鍛冶町の8つの町が当番宿を順に努め、神輿行列・大名行列を始めとして8つの町やそれぞれの町が出す山車や神楽・獅子舞などを構成する。
氏子は16町内でこの他、表尾崎町(東西)、裏尾崎町(東西)、桜小路、中竪町、谷山小路、美倉町、東町、谷地町、赤沼町、大ノ道、本田仲町、花畑町(南北)、駅前通りである。
日役町獅子踊(ひきじまちししおどり)=この踊りは悪魔退散、火難除けの祈りが込められたものとされることから、本荘藩の北門の堅めにあたる日役町に伝承されてきたと伝えられる。
一人立ち一頭獅子で、女獅子、中獅子、大獅子の三匹が常に一定の間隔を保ちながら躍動するような踊りが特徴。本荘八幡神社の祭礼で奉納され、祭礼翌日の裏祭りにおいても市内各所で舞われる。
桶屋町31 神明社 7/16 例祭
尾崎7 本荘神社 4/28 例祭
石脇字東山4 新山神社 1/3日曜 裸参り
5/2、3 例祭
裸参り=標高148mの山頂に新山神社本殿がある。この山では古くから修験者が修行していたと伝えられ、裸参りは修験の荒行が姿を変えて伝承されたものと言われている。神官によるお祓いを受け、町内の井戸水で水垢離を取り、身を清める。白鉢巻き、腹にしめ縄を巻き、奉納品を担いで法螺貝を吹きながら、2kmの石段の参道を「ジョヤサ(除夜叉)、ジョヤサ」の掛声で悪霊を祓いながら参道を駆け上り神殿を三周した後「石脇さんぶつ」が唄われ奉納品を納める。
出戸町字下川原中島103 須賀神社 7/15 例祭 祭りにキュウリを献じる風習あり
薬師堂字堂ノ下90 医薬神社 4/15 例祭
船岡字家ノ下170 八幡神社 4/15 例祭
藤崎字大町9−2 藤崎神社 4/15 飾り山車 13時より子供たちが飾り山車でくねる。
埋田 豊受神社 8/1・6&9/1 埋田獅子舞
宮内字上下野15 八幡神社 4/15 例祭
玉ノ池字元屋布67 八幡神社 4/15 例祭
葛法字砂吐29 神明社 4/15 例祭 氏子は上葛法・宮下
万願寺字荒田目15 八幡神社 4/15 例祭
万願寺字八人森39−1 三上神社 4/15 例祭
万願寺字九日町29 諏訪神社 4/15 例祭
三条字松ノ木屋敷20−1 八幡神社 4/15 例祭
金山字金山25 稲荷神社 5/1 例祭
大沢字南関5 熊野神社 4/15 例祭
大中ノ沢字後山9 熊野神社 4/15 例祭
二十六木字家口田98 日吉神社 4/15 例祭
舘字神明ノ腰55 神明社 4/15 例祭
烏川 三嶽神社 4/15&9/15 獅子舞
雪車町字白山前33 白山神社 4/15 例祭
鮎瀬字石橋山124 日住白山神社 4/15 例祭
滝ノ沢字日住山1 日住神社 6/8 例祭
滝ノ沢字滝ノ沢144 宮比神社 4/15 例祭
大簗 地神社 8/17 大簗獅子舞
川口字柴野156−4 大日靈神社 4/15 例祭
福山字家際11 豊受神社 4/10 例祭
1/14&8/14 獅子舞
土谷字小深田16 白山神社 4/10 例祭
1/12&8/13 獅子舞
畑谷字元木42 薬師神社 4/7 獅子舞
内越字家ノ前326 白山神社 9/16 獅子踊(少年)
赤田字蓮池124 神明社 8/21 例祭 旧・郷社
内黒瀬字坂下1−1 神明社 4/15 例祭
松ヶ崎字宮の腰27 松ヶ崎八幡神社 7/1土日 松ヶ崎八幡神社神楽 獅子舞の他、神舞・翁・地神舞等数番の番楽を伴う
芦川字折林69 八幡神社 9/14 例祭
芦川字宮の前69 八幡神社 9/14 例祭
親川字親川58 御嶽神社 4/29 神楽
親川字濁川63 白山神社 6/15 子供みこし
 ◎旧・矢島町
        ⇒矢島矢島町(やしまやしままち)
矢島田中町(やしまたなかまち)
矢島舘町(やしまててまち) 
城内(小字に上ノ山・上野・沖小田・木境・小杉沢・小田・高森・田屋の下・築舘・中台・西ノ舘・八森・八森下・花立・常陸沢・前杉・水上・桃野・谷地沢)
七日町(なのかまち。小字に七日町・上山寺・熊之堂・下山寺・助の渕・栩木田・羽坂・曲り渕・山寺・26)
元町(もとまち。小字に相庭舘・新所・新町・石森・後大久保・上原・大川原・片平・金ヶ沢・上金ヶ沢・郷内・九日町・須郷田・堰口・たこ平・田沢・立石・田屋・長門森・轟木・成沢・沼の袋・能仙坊・分水長根・間木・丸子場・御嶽・御嶽の上・八木林・谷地)
荒沢(あらさわ。小字に荒沢・石滝・上ノ山・大谷地・金沢・上荒沢・上一枚田・上熊之子沢・上濁川・上針ヶ岡・上ユスリキ・才之神・柴倉・下熊之子沢・下針ヶ岡・下ユスリキ・長保田・中荒沢・中針ヶ岡・濁川・野際・桧沢・矢越・横長根)
立石(たていし。小字に悪戸・岩田表・上野平・上野・軽井沢・行平・下貝喰・下田表・十二ヶ沢)
新荘(しんじょう。小字に沖田・有道坂・上沢内・下岩之沢・下沖田・上妻之神・下妻之神・下沢内・下沢内・新荘・高清水・中屋敷・鍋倉・西田・日照平・三川尻)
木在(きさら。小字に漆保・上木在・下木在・中村・山ノ田)
坂之下(さかのした。小字に大石原・上新田・上八塩原・郷内・道仏坂・止メ坂・鳥屋森・中屋敷・八森・八森新田・舟場川原・御嶽ノ下)
川辺(かわべ。小字に上ノ平・大館下・川原・小板戸・小坂・沢内・次郷尻・杉沢・砂子沢・田中・西叉・布目・道端・よもぎ田) 
矢島町城内字水上5 神明社 9/2土日 神輿 明治35年10月
山車6台 水上、新丁、館町、城新、田中町、七日町
築館神楽 大正4年〜平成元年まで奉仕
秋田県 矢島の神明社八朔祭」平成13年、矢島町教育委員会発行の本がネットで見られる。ここに抜き書きで引用させて頂く。
矢島の八朔祭HPへ(矢島総合支所産業課)
神輿=明治35年10月制作。
以前のは慶応4年の兵火のため社殿神輿等焼失。
 山車は矢島では「山」と称しているが、明治34年以前の記録には見当たらない。同年の祭日行列のC傘鉾の次にD練子新丁山・練子新町山・練子七日町山・練子田中町山・練子舘町山と続く、この年が最初であろうか。これより先、明治19年の舘町丁内記録に、若者等の「飾り物」を備えた記録は郷社指定とその後の祭典の項に紹介したが、その後の記録が見当たらない。現在のような山車の記録は、「七日町々内決議控」の明治36年旧8月1日の項に前夜神輿御下りは午後十時、少々雨天なり。祭典晴天にして、正拾弐時より執行、各町の出しは次の通り。
年番 七日町は  かちかち山
同  新町は    大ごくにねずみ
田中町は      岩にたこ
舘町は       新田義貞
旧8月6日当番七日町・新町より、舘町へ引き渡す。と記録されている。
翌37年には、田中町「桃太郎」、七日町「日露戦争」、舘町も「日露戦争」、新町も同様「日露戦争」とあり、その時代を反映させた山車である。その後毎年の山車の記録はないが、同40年には3町の山車と記録ているが内味は分からない。その後田中町・舘町・七日町の3町が山車を出し、いつからかは定かでないが城新も加わり4町の山車が神輿を先導して、賑々しい矢島神明杜の八朔祭りの伝統をきづきあげたようだが、昭和12年不幸にも町内に伝染病が流行し、祭式は壮厳に行うも余興飾山は中止と決定、翌13年からは厳しい戦時体制下に入り、山車の繰出しは中止となった。
 昭和21年からまた山車が復活したが、行列帳には記録されていない。この時から神輿と山車、仮装おどりは別行動となったようで、同24年から新丁と水上の若者衆も山車を出すようになり、現在に至っている。
 【各丁内神社】
氏子六丁はそれぞれの丁内鎮守社を持つ。
水上では神明社境内にある御獄神社を祀る。宝暦8年(1758)の「御領分中覚書」には「城内村田中町後御獄別当千手院」とあり、元修験千手院井岡氏が別当を勤めた社で井岡氏は現神明社宮司家である。神社は小祠一殿造りで、厨子内に木彫の神像を祀る。祭神を日本武尊としている。他に三猿と一鶏の木彫り像か安置されていて、裏に「日枝神社用」とあるが、何の関わりかは不明である。水上では獅子頭を保持しないために、水上の村上別当家より借り受けて神楽獅子としてきた。
新丁は宇賀神社。八朔祭の神輿がお下りになるときに、御旅所となる神社が宇賀神社である。例祭日は5月1日。八朔祭のお神楽に安置される獅子頭はこの神社にはなく、荒沢の若宮八幡神社の獅子頭を祀ることとしている。
舘町は愛宕西宮神社(を鎮守として祀っている。通称、市神様と呼ばれている。例祭日は4月24日。八朔祭の他に例祭日の24日には、子供らが祭礼にあたって獅子頭を棒持して丁内をお祓いして廻る行事もみられる。
八朔祭の神楽に祀られる獅子頭はこの神社に安置されている。
城新では不動明王碑を祀る。古くは新町といった城新の南西に、旧御家中に至る坂があるが、この民部坂という中ほどに滝があり、ここに石神不動尊を祀る。城新は片町といって、かつては道路の生駒氏陣屋側には家を建てなかったもので、片側だけの町並みが続いたものであった。この不動尊を城新の氏神としてきた。堂宇はなく石碑神を祀るために4月28日の祭日は城新会館で祭式を行う。安政6年(1859)12月の銘がみえる。獅子頭は城新会館に安置され、八朔祭の神楽に祀られるのみで、不動尊との関わりは全くない。

田中町は秋葉神社(秋葉さん)を祀る。御本陣の前に鎮座。例祭日は4月18日。神社の御神体と獅子頭は神明社に安置保管され、祭日の時はこれらを田中町会館に遷して祭式を行う。八朔祭の神楽屋台に安置されるお頭は、この時に会館に遷されるだけとなっている。
七日町は七日町稲荷神社(川代観音堂)を祀る。例祭日は2月初午の日と4月17日。八朔祭では当番丁若者が神楽の出陣式をこの観音堂で神官から拝んでもらってから出発することになっている。七日町の獅子頭は慈眼閣の大国主大神社に安置していて、この八朔祭以外では出現することはない。しかし、明治45年の川代山観世音入仏二百年祭不動尊御日祭にあたっては獅子舞を依頼している(「協議録」)など、特別な祭礼には獅子権現の出現があり、お頭の信仰がされてきたことが判る。その他、八朔祭において御神輿の巡幸沿道に盛り砂をする風は、明治34年の稲荷遷宮式においても「盛砂仕るべき事」(「協議録」)とみえるように、渡御においては必ず行った風習であるといえる。
築館神楽は築館に伝承されてきた獅子神楽。近世以来、築館は矢島の前郷になるが、八朔祭に奉仕してきたのは、記録によると大正4年の八朔祭から平成元年までであった。しかし、かつては築館の神楽が始まらないと祭礼ができないとさえいわれたほど、この神楽の重要性が強調されていた、、奉納舞楽にあたる獅子頭が神輿の先頭をつとめることもあり、築館神楽もそれに奉仕してきた。残念なことに現在は神楽そのものが中断している。後継者不足、特に囃子方に伝承者がいないためという。これが、平成元年を最後に神明社の八朔祭に関わることがなくなった最大の理由であった。
矢島町城内字八森3−4 矢島神社 5/13 例祭
矢島町荒沢 八幡神社 9/15 獅子頭 拝殿で舞う往古は9/1の夜に若衆が矢島の町内を御祓いして回った。
矢島町立石字中山 医薬神社 4/16 獅子頭
午後神社で舞い、それから部落内を門獅子を振って廻る。最近まで餅つき舞などをやっていた。
矢島町新荘下岩之沢 弥勒神社 5/5 獅子頭
木村氏が所有。往古は子獅子もあったという。弥勒神社例祭(5/5)に部落代表が借りに来て、神官と若者が部落各家を御祓いして回る。
矢島町木在 保食神社 4/15 獅子頭安置
往古は神楽を舞ったが、現在は例祭日当日に当番家から神社に持って行き、神前に安置するのみ。
矢島町坂之下 熊野神社 春秋 獅子頭2基 坂之下獅子舞講中
正月幕開き、春秋の社日、お盆、番楽披露、町招魂社例祭 等、暮れに幕納め。番楽伝承館に保管。獅子頭は彫刻人は小沼常治。昭和5年旧正月20日再製、塗師は加納熊平。隠居獅子もあり。
矢島町川辺字沢内 日住神社
獅子頭は神社御神体の前、箱に入れて保存幕を噛ませ安置。1/15と8/13に、各戸を回り門獅子を降る。その時に梵天が先立ちして「悪魔祓いの日住さんです」と言う。戸数11なので、平成15年以来、獅子舞を舞っていない。
矢島町川辺字杉沢 熊野神社
獅子頭は部落会館床間に箱に入れ幕を噛ませ安置。例祭時は会館に安置。1/15と8/13の夜、若者が「熊野神社悪魔祓いです」と言って各戸を回る。
矢島町川辺字岩坂 稲荷神社 獅子頭安置
熊之子沢神楽(藍婆様の神楽)=市指定無形民俗文化財。矢島町荒沢字熊之子沢。荒沢は上組・中組・下組の3つに区分され、その上組が熊之子沢である。現在は戸数14戸過疎化が著しい。
藍婆山石清水神社と深い関わりを持ち、古くは「藍婆さんの神楽」とも称した。
明治42年の『藍婆講控帳』によると、この年に築館八幡神社の本神楽を伝習して再興したとある。8月13日に集落の浅間神社と山の神に本獅子を奉納してから各家を廻る。


八ツ杉神楽=市指定無形民俗文化財。立石字八ツ杉。星宮神社に伝えられる神楽。
 星宮神社の例祭(4/16)で神楽を奉納した後、八ツ杉集落内を廻って、宮獅子を振り舞う。このとき新築の家があれば柱がらみの舞も行う。

平成15年4/14、神楽太鼓の左右両端の竹製の箍を緩めると、四枚の板を丸めた物で、内側に墨書きがあり、最古のものは天明9年(1789)酉歳月七上旬 太鼓張主 吉田屋孫作 とあり。

沢内獅子舞=川辺字沢内。大晦日と8/13に舞う。鳥海町二階の流れをくんでいると伝えられる。
往古は番楽舞もあったとされるが、番楽面・衣装・道具などは残っていない。西滝沢方面に譲ったらしい。
築舘神楽=矢島町城内字築舘。12戸。平成2年、若者組より神楽継承は困難と願い出があり、平成3年10/13日に部落総出で舞い納めの行事を行いビデオ収録をし、各戸に配布し以降中断している。
4/15の鎮守の八幡・八坂神社。また9月の矢島神明社八朔祭に舞った。八朔祭では宵宮に本獅子を奉納。本宮に神輿渡御の先頭を努めた。また往古は八朔祭の数日前より町内を回り、門獅子を振り御祓いをした。

荒沢獅子舞
=矢島町荒沢字針ヶ岡・荒沢・矢越。現在は消滅。獅子頭・道具の一部あり。記録類より藩政期から昭和11年までは出ていた。


行平獅子舞=矢島町十二沢・行平・貝喰・由利町菅ノ沢。かつては4集落合わせて13戸あったが、平成16年現在、行平1戸だったが、今や完全廃村。継承者無く道具類の一部が残る。
 昭和40年頃までは各家々を回り、座敷で舞ったらしい。
道具箱には立石神社獅子舞面入箱と書かれ、右に昭和拾参年旧十月拾日、寄贈者行平佐藤久吉と墨書き。
舞台幕は竜の図柄で左側に立石神社、その下に金崎虎次寄附、次の行に大正12年旧7月吉日、左に岡部常三郎筆と染め抜いている。
どうなったのだろうか?

中山獅子舞=矢島町立石字中山。現在は消滅。獅子頭・道具の一部あり。
 【消滅集落】
高森=城内の小字。「秋田・消えた村の記憶」によると、2戸。昭和50年代に1戸、平成2年に残る1戸が転出し無人化。

花立(はなだて)=城内の小字。「秋田・消えた開拓村の記録」によると、入植は7戸。昭和34年に県から土地買収の話があり、昭和34年に4戸が、36年に残る3戸も移転した。

行平(ぎょうだい)=立石の小字。最盛期5戸。2012年無人化。

十二ヶ沢(じゅにがさわ)=立石の小字。最盛期7戸。2004年無人化。

貝喰(かいばみ)=立石の小字。最盛期5戸。1995年無人化。

 ◎旧・岩城町
        亀田:亀田亀田町、亀田愛宕町、亀田大町、亀田最上町+赤平、泉田、上黒川、下黒川、滝俣、冨田、福俣、上蛇田、下蛇田、六呂田
        道川:道川、内道川、勝手、君ヶ野、二古
岩城亀田字亀田町10 天鷺神社 9/8 例祭
岩城赤平字梅ヶ沢10 熊野神社 7/9 神楽
岩城赤平字長ヶ沢205 白山神社 6/18 例祭
岩城泉田字小森105 八幡神社 5/14 例祭
岩城上黒川字南沢62 住吉神社 4/29 例祭
岩城下黒川字中村138 神明社 4/24 例祭
岩城滝俣字宮ノ下166 金峯神社 4/15 例祭
岩城富田字板敷145 月山神社 4/15 獅子舞
岩城六呂田字若王寺49 神明社 4/28 例祭
岩城富田字平田尻74 白山神社 7/25 例祭
岩城下蛇田字宮ノ内1 八幡神社 9/2土日 例祭
岩城内道川字上ノ山26 神明社 8/16 例祭
岩城勝手字下谷地34 御嶽神社 6/16 例祭
岩城勝手字赤砂132 紀宮神社 6/24 例祭
岩城二古字川尻66 神明社 7/1 例祭
 【旧藩祭】
毎年7月第2土・日曜日に、岩城氏亀田藩2万石の城下町の中心であった亀田地区(天鷺城前広場、岩城亀田町内、亀田体育館)で開催される。
市指定無形文化財の亀田大神楽や手踊りが町内を練り歩き、旧亀田藩の時代を偲ばせるイベントである。また市内外からの招待芸能が披露されるほか、旧藩芸術文化交流展も同時開催される。
土曜は18:30から亀田町内を行列が巡行した後、19:55から主会場の天鷺城前広場で芸能の競演が行われ21:30の花火の打上げでフィナーレとなる。
本宮は9:30から町内巡行、天鷺城前広場での競演は11:15〜12:15の予定である。   
 【岩城の郷土芸能】
岩城なまはげ=富田。小正月に若者らによって、この行事が行われる。
夕顔でつくられた鬼面をかぶり藁のケデをまとい、怠け者を戒めるとして、家族を威嚇して廻る。特徴はその家の主人がなまはげに抱えられ、家の外の雪中に放り出される行為があることです。

君ヶ野餅つき舞=君ヶ野餅つき舞保存会。6月下旬披露。豊作祈願の踊りで、20名の踊り子が臼と杵を用いて踊る。

 ◎旧・由利町
        東滝沢:前郷、東中沢、大水口、五十土、久保田、小菅野、曲沢、陳ヶ森、飯沢
        西滝沢:川西、森子、吉沢、新上条、山本、土倉、蟹沢
        鮎川:東鮎川、黒沢、南福田、町村、平石、堰口、西沢
前郷字前郷95 日枝神社 9/8 踊り山3台
(トラックに飾付け)
大町、馬喰町、上町、後小路
大日神楽
前郷獅子こ踊り
 滝沢城二代目城主である滝沢兵庫頭政範が、城の鬼門にあたる飯沢の太夫山に遷座した「山王権現」を、滝沢城破却後の承応3年(1654)、前郷山王町の大日霊神社境内(現在地)に遷座して以来、それを祝って行われるようになった祭典である。
以前は、遷座した日を記念して旧暦の8月18日に行われていたが、現在は9月8日に行われている。
御神幸には前郷各丁内からは踊り山の他に行列大日神楽、獅子こ踊りの奉納の他、裃を着用し、陣笠を付けて粛々と歩く行列が出る。
日枝神社境内の神楽殿では、大日神楽、獅子こ踊りなどの民俗芸能が奉納される。
 ※踊り山は4台。ただし当番町は余興に参加しない。
大町
上町〔上町(かみまち)・小友町・神町・中町〕
馬喰町(馬喰町・西小路・カジ町)
後小路(館町・山王町)
大日神楽(前郷神楽)=宵宮に奉納。伊勢系太神楽。二人立ち一頭獅子の神楽舞。鎌倉時代以降伝承。中世の武将由利氏が由利の地を統治していた元久年間(1204〜5)に、郷の氏神である大日霊神社の前立神として神楽様を信仰し、 由利の里の悪事・災難払い・五穀豊穣祈願として、大日霊神社に奉納したのが始まりとされている。
前郷獅子こ踊り=一匹の雌獅子を、二匹の雄獅子が奪い合うしぐさを演じたもの。現在日枝神社に奉納しているが、明治44年(1911)に愛宕神社が日枝神社に合祀するまでは、旧上町の氏神である愛宕神社に奉納していたと伝えられる。
五十土 白鳥神社 4/15 神輿焼失 大正9年、火災で焼失
久保田字諏訪台8 諏訪神社 4/15 子供神輿
小菅野 柴倉神社 4/15 子供神輿
曲沢字山本1 宮比神社 4/15 神輿
陳ヶ森 神明社 4/15 子供神輿
川西字宮沢57−1 八幡神社 4/15 神輿
川西字根城290 白鳥神社 4/15 例祭
川西字奉行免 白鳥神社 4/2土曜 子供神輿
奉行免神楽
森子字八乙女下99 大物忌神社 4/3日曜 神輿
吉沢字上林41 神明社 4/15 神輿 神輿殿他計7点は国指定有形文化財
黒沢字山本37 新山神社 4/15 神輿
7/15 湯立神事
南福田字東鳴瀬26 日枝神社 4/15 例祭
町村字家の畑65 鮎川神社 4/15 例祭
西沢田代 太神宮 4/15 子供神輿(三部落で)
西沢屋敷 春日神社 4/15
西沢二夕子 宮比神社 4/15
由利町統一祭典(各集落神社の祭り。実施日4月15日)
 【消滅集落】
金山=東中沢の小字。「秋田・消えた村の記録」によると、戦後最盛時7戸。昭和35年〜40年にかけて5戸が転出。昭和48年、集落再編成事業によりの残る2戸も転出。

東由利原=開拓集落。昭和58年廃村。
 【由利の郷土芸能】
屋敷番楽=毎年8月16日(宵宮)に集落にある舞楽堂において公開されている。天明3年(1783)、飢饉に襲われ亡くなる人が続出した際、集落の人々が相談し、荒沢村(現・矢島町荒沢)におもむいて、 本海行人の伝えた獅子舞(本海流番楽)を習得し、五穀豊穣・悪疫退散を願ったのが始まりとされている。

奉行免神楽(奉行免神楽講中)=伊勢系大神楽。舞い手と囃子手に分かれている。囃子には太鼓、笛、鉦がつけられている。
表舞は4演目「三つ足、御幣の段、鈴の段、狂い」。狂いにはササラすりが付く。裏舞として『お亀おどり』があったと伝えられているが、現在は舞われていない。
毎年4月第2土曜日に白鳥神社の祭典の際に奉納される。

新上条獅子舞=本海流番楽。一説によれば、元文元年(1736)、鳥海町の小栗沢に伝わる獅子舞を習得し、始めたものだという。 舞は中断ぎみであり、現在全項目を演じることはできないが、毎年4月15日の祭典と12月16日の「獅子の日」には、絶やさず舞を演じている。

曲沢の精霊立ち(しょりだち)=かつては、町内14集落において行われていたお盆を代表する行事であったが、伝統を守り、稲藁に火を付けて文句を唱えながら回しているのは、現在は曲沢のみ。
これは祖霊を迎え、そして送る、お盆を代表する「迎え火・送り火」の行事である。7月31日、8月6日は「迎え火」、8月16日は「送り火」の日にあたる。この日は、各家々の子供や大人が夕食後、稲藁を持って墓に行き、墓地の前で稲藁に火を付け、文句を唱えながら大きな輪を描くように稲藁を回し、祖先の霊を迎え、そして送っている。

菖蒲たたき=悪魔祓い、無病息災を願う行事で、かつては11集落で行われていたが現在は飯沢のみ。
旧暦の5月5日、半纏、ねじり鉢巻きの6年生までの子供達は蓬と菖蒲を「わらつと」に入れ、それを縄で巻いた道具を持って、各家々の庭先で力一杯地面に叩きつけ、「きょうは 5月のゴロエジの菖蒲叩き それ1つ 2つ 3つ おまけに もう1つ そうれ」と、災難に合わないように祈っている。
家々からはお礼のお菓子などをもらう。回り終えるとチャラポッポを自分の家の屋根に投げ上げる。

天神講=旧・由利町においては唯一、子供だけの集団で組織され行われている「講」であり、鮎川でのみ行われている。一年に春と秋の二回行われ、天神様を拝礼した後、共同飲食している。
また蒲田集落の天神講は、就学前から中学3年までの子供たちで組織され、天神様の石碑に拝礼する際、年長者が叩く太鼓の合図で、全員が「あー」と大きな声をはりあげるという古い形態をそのまま継承しこの行為を伝えている天神講は県内では他に無い。。

 ◎旧・東由利町
         玉米:館合、田代、黒淵
         下郷:蔵、法内、宿、杉森、老方
東由利館合字館野4 大物忌神社 5/8 例祭
8/19 鹿島送り
鹿島送り=稲作の豊穣を祈る祭。先祓い、槍持ち、神輿、舟、氏子、当番の順に牡丹野橋まで囃しながら行列し、近くの高瀬川に鹿島舟を流す。
東由利田代字亀島38 神明社 6/16 例祭
東由利蔵字蔵108 神明社 5/1 例祭
東由利法内字法内1 羽宇志別神社 5/1 例祭
東由利老方字御嶽25 御嶽神社 7/19 例祭
1/5 梵天
 【東由利の郷土芸能】
地下ノ沢の番楽=地下ノ沢番楽保存会。本海流番楽の流れをくむ。8月14・15日披露。鳥舞い・翁など12幕からなる番楽となっている。

舟打場の獅子舞=8月13日には厄災消除、9月11日には豊作祈願で、笛太鼓あわせて20人近い関係者がタスキ袴で夜を徹して全戸を巡回する。
 【消滅集落】
蒲台(がまだい)=老形の小字。「秋田・消えた村の記録」によると、戦後最盛期は4戸。昭和29年に1戸、35年に2戸が転出し、48年に集落再編成事業により転出し無住となる。

                                                               
 ◎旧・西目町
        ⇒西目、出戸、沼田、海士剥(あまはぎ)
西目町西目字潟保29 潟保八幡神社 4/3日曜 神楽 潟保八幡神社神楽保存会
9:00神事、御旅所への渡御、12:00に還御、神事の後、直会。氏子たちが獅子を持って「おいでおいで」と唱えて回る。
西目町西目字上中沢17 大山祇神社 4/15 例祭
西目町西目字井岡233 宮比神社 4/15 例祭
西目町西目字根子ノ沢25 熊野神社 4/15 例祭
西目町出戸町字掘切110 太子神社 4/15 例祭
西目町沼田字敷森46 沼田神社 4/14 例祭
西目町海士剥字北沢24 月山神社 4/15 例祭
 【西目の郷土芸能】
中沢番楽=市指定無形文化財。天明5年(1785)頃直根村百宅から伝授されたものといわれている。
毎年盆の13日同町内神社の境内で舞われているこの獅子舞は、神前舞、ジジイ(爺)舞、三番そうなど、太鼓、笛、銅拍子などのにぎやかなはやしで、古式豊かに舞われ、町の無形文化財に指定されている。


潟保の神楽獅子=市指定無形文化財。伊勢から楽師を招いて神楽を学び、それに獅子頭を作り舞をつけて、天明元年(1781)8月八幡神社社例祭に奉納したものと伝えられている。
楽器は笛、輪太鼓で幽玄な調べに壮重な舞がつけられ、4月15日の町例祭に八幡神社に奉納される。

 ◎旧・鳥海町
        川内:上川内、下川内、栗沢(くりさわ)、伏見、小川(こがわ)
        直根:上直根、中直根(なかひたね)、下直根(しもひたね)、百宅(ももやけ)、猿倉、才ノ神
        笹子:上笹子(かみじねご)、下笹子(しもじねご)
鳥海町上川内字道端95 白山神社 8/17 平根番楽
鳥海町上川内字提鍋103 大日宮神社 4/28 提鍋番楽
提鍋番楽=獅子舞は本海系。昭和初期に復興。番楽は鹿内流(羽後町)としているが、現在は獅子舞だけ。
鳥海町上川内字平根 白山神社 8/17 獅子舞、番楽、盆踊り
平根番楽=上川内平根。獅子舞は本海系。本海番楽であったが、番楽の方が衰亡し明治期に鹿内(羽後町)から師匠を呼び学びとったといわれ、五条ケ橋は歌舞伎のような演じ方をする。
鳥海町栗沢字上田野7−3 川内神社 4/29 山車 久保町
鳥海町中伏見 太平山三吉神社 1/20 長持奉納 獅子舞
大栗沢と伏見の両集落から、約50人の若衆が参加。そろいの法被を着た若衆たちが二人一組となって長持ちを担ぎ、「ジョヤサ、ジョヤサ」と威勢よく声を掛け合いながらホラ貝を吹き鳴らし、町内を練り歩いて社殿に到着すると、「春のはじめに祈願をかけて、祈願成就に納めおく」と締めくくり、米俵と酒樽、炭俵など計8本を奉納する。9/1土日(元・旧・8/1
鳥海町中直根字前ノ沢56 直根神社 5/9 例祭
8/27 前ノ沢番楽 本海番楽系。ゆったりした五拍子。
直根地区一円の祭りで、ホラ貝を鳴らし、札打ちしながら地区内をねり歩き、長持が奉納され、境内では獅子舞や番楽が奉納される。
鳥海町中直根字前ノ沢 諏訪神社 7/27 獅子舞、番楽
鳥海町上笹子字月山18 月山神社 9/1土日(元・旧・8/1 長持祭り(宵祭) 長持の奉納や銃剣道大会、子供みこし、唄、踊りなど
 【消滅集落】
袖川(そでかわ)=中直根の小字。「秋田・消えた村の記憶」によれば、戦後最盛期には6戸あり、大正期には少し上流に袖川発電所が稼動し、所員も常駐したが、発電所は昭和46年無人化。
県の集落再編成事業受け、昭和48年、残っていた5戸が集団移転し、廃村となる。


栩山(とちやま)=百宅の小字。「秋田・消えた村の記憶」によれば、戦後最盛時の戸数は2戸。昭和48年(1973)集落再編成事業により転出したとのこと。

沢内(さわうち)=栗沢の小字。「秋田・消えた村の記憶」によれば、2戸、昭和45年(1970)集落再編成事業により転出したとのこと。

高山(たかやま)=栗沢の小字。「秋田・消えた村の記憶」によれば、戦後3戸、昭和48年(1973)集落再編成事業により2戸が転出したとのこと。

手代沢(てしろざわ)=百宅の小字。「秋田・消えた村の記憶」によれば、矢島営林署関係で最盛期の昭和30年頃は15戸。昭和36年移転。

水無(みずなし)=上砂子の小字。「秋田・消えた村の記憶」によれば、戦前12戸、戦後9戸。昭和48年(1973)集落再編成事業により転出したとのこと。

砂子(まなご)=上砂子の小字。「秋田・消えた村の記憶」によれば、戦後最盛時8戸。昭和30年代より離村が始まり。残った3戸も昭和48年、集落再編成事業により転出したとのこと。
 【鳥海獅子まつり】
8月16日、17時〜21時、鳥海健康広場特設会場(雨天は紫水館「多目的ホール」)。入場無料。
寛永3年(1626)京都醍醐三があり院の修験者本海坊によって伝承され、現在鳥海町に13の講中(かつては17)が昭和47年より毎年競演会を開いている。
 【鳥海の郷土芸能】
貝沢神楽獅子=御幣と鈴をもち、胴持ち3人を従えて、ゆっくりした拍子で舞う。大栗沢・伏見の神楽と似ている。

伏見神楽獅子=獅子は頭持ち1人、胴持ち3人、のどかな祭囃子に似た拍子に合わせ、最初はゆっくり、後半は激しく舞う。

猿倉番楽(鳥海山文珠獅子)=本海番楽系。囃子手を下座と呼び、舞いは上7番下7番からなる。拍子はゆっくりした五拍子。

下百宅番楽=神社で獅子舞を舞った後、仮設舞台で番楽を舞う。

八木山水神楽=八木山児童館で披露。6月3日曜開催。

雪中田植=直根。小正月の行事で、屋敷の近くの雪をならし、田打ち、しろかき、苗取、田植の処作をし、中央に穂を立て、昆布・木炭を結び、そのまわりに藁12策田にみせた「豊作」行事である。

盆祈祷獅子舞=伏見、提鍋など10部落で行われている。8月14日から16日まで小路わたりのはやしをしながら獅子頭をまわし、各家々をまわり無病息災を祈る。

才の神焼き=平根ほか8部落で行われている。1月5日。子供が中心で田圃に藁を積み、稲に虫がつかないように火をつけ、その火で餅を焼いて無病息災を祈りながら食べる。

猿倉人形芝居=百宅の池田与八によって創案され、それに真坂藤吉、丸田今朝蔵の二氏が加わり、今に残る人形芝居を完成。
後に猿倉人形芝居と呼ばれるようになり、県内・東北など国内を巡業。非常に人気があったもので、現在は猿倉真坂勇太さん達が、本荘市木内勇吉氏の指導で継承している。

二階番楽=栗沢(小乗沢牛越外)。本海番楽系。神社で獅子舞を舞った後、境内の掛舞台で先番楽から順に番楽が演じられる。

八木山番楽=獅子舞は本海系番楽。古くは本海系であったが、明治期に鹿内番楽(羽後町)を取り入れ、獅子舞を舞った後、仮設舞台で御上旨の舞から番楽を演ずる。

興屋番楽=下川内字輿屋。本海番楽系。毎年、頭屋を決めて、その家で舞う。

上百宅番楽=本海番楽系。獅子舞を舞った後、番楽を演ずる。三番叟を「吉田」としている。

上直根番楽=本海番楽系。獅子舞を舞って番楽を演ずる。調子は五拍子でゆったりしている。

中直根番楽=本海番楽系。獅子舞を舞って番楽を演ずる。演目は熊谷・天女など数番を残している。

下直根番楽=本海番楽系。神前で獅子舞を舞った後、舞台で神楽と番楽が演じられる。番楽は15種目を伝えている。

天池番楽=本海番楽系。笹子地区では唯一の番楽。獅子舞は、若宮八幡獅子とも呼んでいる。

秋葉獅子=上笹子字町。安永の頃より伝わり、獅子は火伏せの神として信仰され神事の一つとなっている。胴幕を大きく広げ、獅子頭を前面に構え、上下左右に振る静かな舞。

大栗沢神楽獅子=江戸の終り頃に始まったといわれ、太々神楽とも呼んでいる。

本海番楽獅子舞=下百宅他12部落。山伏の宗教的な儀式の際に舞われたのがその起といわれ、寛永年間(1624〜44)に、京都醍醐の三宝院に属する芸能に勝れた鳥海山の修験者本海坊により創始された。


 ◎旧・大内町
        岩谷:岩谷町、岩谷麓、三川、徳沢、大倉沢、大谷、米坂、北福田、中館、深沢および赤田字境目・新境目・川原の上
        上川大内:中田代、新田、岩野目沢、小栗山(こぐりやま)、滝、羽広
        下川大内:新沢、中帳、高尾、中俣、松本、加賀沢、葛岡、及位、長坂、平岫
岩谷町字川端59 新山神社 5/5 神輿 氏子は岩谷町村、岩谷麓村
岩谷麓字水上116 諏訪神社 8/17 例祭
大内三川字大沢20 神明社 6/10 例祭
大内三川字大沢45 神明社 4/25 例祭
大内三川字川端273 八幡神社 4/25 例祭
大倉沢字向沢158 諏訪神社 4/27 例祭
大谷字鍋倉126 住吉神社 6/17 例祭
米坂字家ノ前87 御嶽神社 旧・9/15 例祭
中館字堤台204 古四王神社 4/3 例祭
深沢字神野178 日枝神社 4/25 獅子舞
中田代字上ノ山141 八幡神社 5/1 例祭
新田字松ノ木台101 神明社 5/8 例祭
小栗山字小栗山38 神明社 5/16 例祭
滝字大滝野1 熊野神社 5/15 例祭
羽広字軽井沢55 熊野山神社 4/19 例祭
羽広字鳥居脇87 諏訪神社 8/27 例祭
新沢字上村14 八幡神社 9/15 神輿、獅子舞
新沢字水無無番地 筵掛神社 5/8 例祭
高尾字蒲田197 金峯神社 7/15 獅子舞
中俣字諸倉89 薬師神社 5/8 例祭
加賀沢字加賀沢12 出羽神社 7/15 例祭
葛岡字宮ノ腰73 金峯神社 9/9 例祭
及位字及位144 三嶽神社 5/3 例祭
長坂三嶽前128 長坂稲荷神社 3/2日曜 梵天 初午梵天と言われる
例祭日は3/2日曜(往古は旧暦2/初午)。8:30〜11:30。最盛期には50本ほどの梵天が奉納されたらしいが、2017年は13団体17本の梵天が奉納されたらしい。
長坂字上長坂48 諏訪神社 9/5 例祭
大内町役場によると、新山神社以外は神輿が見当たらないとのこと。
 【消滅集落】
坂島(さかしま)=小栗山の小字。「秋田・消えた村の記録」によると、昭和期は3戸で昭和30年代後半から42年にかけて転出。神社もあり。
 【大内の郷土芸能】
岩谷麓ワタワタ=岩谷麓。1月15日披露。その年の新婚家庭を子孫繁栄、家内安全を祈願しながら臼を生木の棒でたたいて廻る。鳥追文句を唱えながら、臼を叩き、餅つきの仕草をする掛け声から「わたわた」と呼ばれる。
 【由利本荘市民俗芸能大会】
11月開催。会場は旧町内を巡回。入場無料。主催は由利本荘市教育委員会。平成30年で11回を数える。

 ≪にかほ市≫
  平成17年(2005)10/1、由利郡仁賀保町+金浦町+象潟町が合併して誕生。
 ◎旧・仁賀保町
          平沢: 平沢(ひらさわ)、両前寺(りょうぜんじ)、芹田(せりだ)、三森(みつもり)
          院内:院内(いんない)、小国(おぐに)、馬場(ばば)、田抓(たづかみ)、冬師(とうし)、釜ケ台(かまがたい)
          小出:中三地(なかさんち)、樋目野(ひめの)、伊勢居地(いせいじ)、寺田(てらだ)、畑(はた)、水沢(みずさわ)
平沢字清水60 仁賀保神社 7/12 例祭
平沢字鳥森72 鳥森神社 6/18 例祭
1/3 獅子頭巡行神事
平沢字家の後68 熊野神社 8/7 例祭
平沢字上町4 八幡神社 5/15 獅子頭巡行神事 獅子頭が神輿渡御の先導になる。神前には、ミズ、ネマガリタケ、シドケ、モウソウチク、ワラビなどの山菜を供える。
平沢字宮ノ前46 室内神社 3/18 例祭
両前寺字阿部館53 香取神社 3/3 例祭
芹田字高磯63 稲荷神社 6/12 例祭
1/2 獅子頭巡行神事
三森字御堂森1 薬師神社 9/8 例祭
1/4 御神宝獅子頭巡行神事
院内字城前64 七高神社 6/17 例祭
1/7 七日堂御頭神事
七日堂御頭神事=獅子頭。頭部の裏側に「明暦三丁酉(1657年)七月」の刻銘がある。
院内字杉山57−4 月讀神社 9/17 例祭
小国字下腰4 神明社 5/15 例祭
小国字上小国39 大澤神社 5/15 例祭
馬場石水口20 神明二品神社 5/15 例祭
田抓字木ノ下17 保呂羽神社 7/15 例祭
田抓字中嶋37 諏訪神社 5/15 例祭
冬師字冬師49 神明社 5/8 例祭 県指定無形民俗文化財
釜ヶ台字堂ノ前12 山神社(通称:薬師神社) 5/8 番楽
樋目野字堂ノ本58 久斯(くし)神社 9/2日曜(元・8) シャギリ、御神輿渡行列
御獅子祓神事
シャギリと御神輿渡御行列=市指定無形民俗文化財。御神輿渡御行列が簡略化されながらも昔ながらの状態で行われる。その渡御行列には、笛の囃子に化粧した男児たちが太鼓をたたき、その前に道化役の若者たちが鉦を鳴らし露払いをするシャギリが付く。このシャギリは、衣装を含め昔どおりに伝承されている。
畑字宮田8 畑字宮田8 5/4日曜(元・15) シャギリ、御神輿渡御
三森弁天祭り=高昌寺(三森字浜田18)。7/1土曜、弁財天が鎮座している北前船に、佐竹家の家紋入りの帆の帆を上げ、ご神体を乗せ、曳きあう祭り。
文政年間、三森集落沖で遭難しかかっていた佐竹藩の御用船を地元の人たちが助けたお礼として同船の模型を三森の高昌寺に奉納しました。高昌寺は、もと高寺の弁天沼のほとりに立っていたため、この模型船に弁天丸と名づけ、海上安全を祈願する弁天祭を年中行事とした。また明治14年(1881)火災で高昌寺ごと 弁天丸は焼失するが、その2年後にやや小型にして再建する。
 【仁賀保の郷土芸能】
冬師番楽
=県指定無形民俗文化財。本海流番楽といわれ、神舞、蕨折り、牛若弁慶、屋島、鳥舞、翁、三番叟、三人立、山の神舞、地神舞、空臼舞、一人餅つき、番楽太郎、二人餅つき、御獅子舞、やさぎ獅子、頼光が伝承されている。
 かつては、1月13日悪魔退散、8月13日仏供養、14日番楽、19日龍馬山奉納、9月8日秋祭り、11月10日悪魔祓いで演じていたが、現在は8月14日と19日である。

 ◎旧・金浦町
        ⇒金浦(このうら)、黒川(くろかわ)、大竹(おおたけ)、前川(まえかわ)、飛(とび)
金浦字木ノ浦山18 金浦山神社 5/2日曜(元・15) 神楽、神輿 上方から来た奉公人が神楽をこの地区の人々に教えた。小中学生が、神楽をして町内を練り歩く。 
2/4(毎年) 掛魚まつり
掛魚まつり(たらまつり)=かつて漁師の多くが北向地区を中心に住んでいたことから、北向の神明社で行われていたが、金浦山神社に合祀され漁協荷捌き所を出発し、用意された大きなたらを2人がかりでぶら下げて、金浦山神社まで行列しするようになった。
神社には豊漁祈願、安全祈願をして奉納される。また、勢至公園ではたら汁販売、たら担ぎ体験コーナー、たらとにかほ市特産品の販売など多彩なイベントが開催される。

例祭日は陰暦12月15日「年越」の前夜、宵祭に行事として行われていたが、近年は2月4日に行われている。
金浦字砂田63 羽宇志別神社 5/15 例祭
1/2 御頭神事(十二段)
御頭神事(十二段)=現在、御頭巡幸は正月2日村中のみで行われるが、戦前は、旧正月4日上郷方面、同5日象潟方面、同7日院内平沢方面と、他町村にも行われた。
黒川字三嶽後12 三嶽神社 7/10 例祭
1/2 御神宝獅子頭巡行神事
大竹字前谷地150 須賀神社 7/15 例祭
大竹字下後12 山神社 5/15 例祭
大竹字久保田1 白山神社 7/17 例祭
1/2 御頭巡行神事
前川字下林75−2 菅原神社 5/4日曜 例祭
飛字飛ヶ崎3 塩竃神社 7/10 例祭
 【金浦の郷土芸能】
赤石のアマハゲ=金浦地域の赤石集落で、小正月に行われる行事。
アマハゲ行事は無病息災を祈願する行事で、赤石集落の子供がケラを纏い、顔には墨を塗って「アマハゲ」に扮して家々を練り歩く。
赤石の集落会館の裏にある羽宇志別神社でお参りをし集落の練り歩きに出発。アマハゲが落としていった稲わらを燃やして煙を浴びると、1年間健康に暮らせると言われる。
 ◎旧・象潟町
        象潟(旧称は塩越):象潟町(1〜5)丁目塩越、象潟町大塩越
        上浜:川袋(かわふくろ)、関(せき)、西中野沢(にしなかのさわ)、洗釜(あらいがま)、大須郷(おおすごう)、大砂川(おおさがわ)、小砂川(こさがわ)
        上郷:小滝(こだき)、本郷(ほんごう)、長岡(ながおか)、横岡(よこおか)、大飯郷(だいはんごう)
象潟町字一丁目塩越5 熊野神社 5/3日曜(元・15) 神輿
踊山 上浜ノ町、荒古屋、横町、大町、小浜唐ヶ崎、下浜ノ町、妙見町が輪番で当番を努める
象潟町字五丁目塩越14 古四王神社 5/3日曜(元・15) 神輿 象潟神社と称する
象潟町字二丁目塩越187 海津見神社 8/20 例祭
象潟町字四丁目塩越173 戸隠神社 8/28 例祭
象潟町字五丁目塩越31 豊受神社 9/15 例祭
象潟町字五丁目塩越87 筑紫神社 8/25 例祭
象潟町中橋 舩着八幡神社 5/3日曜(元・15) 車切 象潟町車切保存会
象潟の祭りとは象潟の神社祭礼を5/3日曜に行う統一祭典で神輿とおくねり」や「車切」等が町内を練り歩く。
各家々では、御神輿にお初穂を上げ、家内安全、五穀豊穣を祈ります。
象潟町字大塩越101 八幡神社 5/15 例祭
象潟町字上狐森185 出雲神社 5/15 例祭
象潟町字家ノ後135 稲荷神社 3/末の日曜(元・10) 湯立神事
象潟町字中橋町83 八幡神社 5/15 例祭
象潟町字象潟島8 八島神社 5/15 例祭
象潟町字入湖の澗65 和多津見神社 8/1 例祭
象潟町川袋字滝の下54 久志神社 5/15 十二段獅子舞
象潟町関字三平田57 諏訪神社 6/5 十二段獅子舞
象潟町西中野沢字中野沢43 神明社 5/15 例祭
象潟町洗釜字岡崎14 八幡神社 5/15 例祭
象潟町大須郷字坂の下14 八王子神社 5/15 十二段獅子舞
象潟町大砂川字トドモリ20 八幡神社 9/15 十二段獅子舞
象潟町小砂川字中磯47 八幡神社 5/15 十二段獅子舞
象潟町小滝字奈曽沢1 金峯神社 6/2土曜(元・15) 延年チョウクライロ舞 鳥海山に住む手長足長という鬼を文徳天皇の命により慈覚大師が鳥海山大権現と小滝の蔵王権現に祈願して法力でこれを退治した。その時演舞を奏して神恩に感謝のお祭りを奏した時の舞である。
象潟町小滝字石名坂24 大山祇神社 6/15 例祭
象潟町本郷字中野43 神明社 6/1 獅子舞
象潟町長岡字堂ノ前16 熊野神社 6/15 例祭
1/2 獅子舞
象潟町横岡字葛畑12 神明社 5/1 例祭
象潟町横岡字大森13 神明社 7/3日曜(元・19) 大森歌舞伎
大森歌舞伎=市指定無形民俗文化財。以前は稲刈り前に大森神明社境内にやぐらを組み、豊作を祈願して代々神楽が各家々を回った後に同歌舞伎が披露されたが、現在は大森神明社の例祭に演じられる。
 【象潟の郷土芸能】
鳥海山日立舞=横岡自治会館前で披露。県指定無形民俗文化財。横岡獅子舞とも横岡番楽ともいわれ、藩主生駒氏が讃岐から転封の際、随行の楽師が伝えたとされている。日立とは鳥海山の炎が信仰に結びついたものといわれ、舞は熊野神社に豊作祈願と感謝の行事として、お盆に奉納されてきた。
 7月1日が神降ろしで、8月の13、15日に演じられ、9月1日の神送りが舞い納めとなっている。
 全部で19演目があり、ほとんどが四方堅めで舞われ、3拍子と5拍子の2種類がある。


大日堂子供獅子舞
=小砂川。1月7日と8月7日。十二段獅子舞の系譜で明治以前より受け継がれる。小学生から高校生の男子が、雲昌寺境内にある大日堂と、土門吉右エ門宅で獅子舞を奉納した後、門掛をしながら地域を練り歩く。

鳥海山小滝番楽
=小滝・金峯神社内伝習館ほかで披露。県指定無形民俗文化財。鳥海山を祭祀する小滝修験衆が伝えたと云われている。
 舞で使用されている面の裏に万治2年(1659)と製作年が記され、しかもそれまでに使用されていたものが壊れたために作ったとあることから、それよりもかなり前から舞われていたと思われる。
 現在、15演目を継承しており、6月の金峯神社例大祭の宵宮と8月13日のお盆に天下泰平、国土安全、武運長久、五穀豊穣を祈願して演じられている。


釜ヶ台番楽=
釜ヶ台多目的会館で披露。県指定無形民俗文化財。本海流番楽といわれ、神舞、獅子、拝舞、翁、さんば、鳥舞、餅搗、三人立、若子舞、さかさま番楽、やしま、根子切舞、二人舞、熊谷次郎、牛若弁慶、やっちゃぎ獅子、番楽太郎、四人空臼を継承しています。以前は1月16日災難除け、4月8日薬師様祭り、8月14日初棚供養、15日悪魔退散、26日六夜待ち、9月8日秋祭りに舞っていたが、現在は8月14日と8月20日(共に19:30頃〜)に演じている。

伊勢居地番楽=遊仙寺延命地蔵尊で披露。県指定無形民俗文化財。鳥海山麓一帯の本海流番楽の一つ。
神舞、やきざ獅子、熊谷次郎、番楽太郎、蕨折り、翁、三人餅搗き、空臼舞、うれしき舞、地神舞、ばくち打ち舞、鳥舞、三番叟、一人餅搗きと多彩な舞を伝える。
4月1日神降ろし、8月13日初棚供養、同26日六夜待ち、二百十日、11月15日神送りの各行事に演じていたが、現在は7月23日の延命地蔵祭の宵宮と六夜待ちだけである。

鳥追いナマハゲ(嫁つつき)=象潟町横岡字大森。小正月15日夜に子供達が、木の枝などの皮をはいだ杖状のものをもち、新婚の嫁の家に入って嫁の回りや嫁の体を軽くつつきながら唱えごとをいう。
嫁が早く出産し、婚家に長く居つくようにとの意味らしい。

 ★展示場
 【由利本荘市民俗芸能伝承館まいーれ】(公式HPへ
由利本荘市鳥海町伏見字久保135−9。рO184−44−8556。休館日:月曜日(月曜休日の時翌日)。9:00〜17:00。入場料は200円。
 【出羽伝承館】
由利本荘市岩谷町字西越36п@0184−62−0505。無料。休館日:12月29日〜1月3日。月曜日(月曜休日の時翌日)。9:00〜18:00。
亀田藩地区(岩城・大内・本荘)のサテライトミュージアム  コア(中核)施設。鉄筋コンクリート平屋建て525m2。建設費は1億5990万円。
祭りや史跡の紹介、昔の農機具や農村風景の写真・郷土に関する書籍・書画等を展示保存している他、体験交流や学習の場としても活用されている。また長坂稲荷神社の梵天祭で奉納される梵天を展示。