蜂蜜色の教室で… … 泉 香 … |
秘密の恋を、しています。 言えずの恋を、しています……… 「先輩!」 僕は移動教室の途中で、聞き慣れた声に立ち止まった。 「大矢先輩!」 1−Cの教室から1人の少年が、渡り廊下を歩く僕に向かって手を振っている。 少し長めの、さらさらとした黒い髪。 まだ一年らしい素直な表情は、もともとの可愛らしい顔と重なって、2年の女子の間でも噂になっている。 「笹谷…」 軽く右手を挙げて、その少年『笹谷 竜』に応える。 「大矢先輩、今日も美術室開いてますよね。僕また遊びに行ってもいいですか?」 子犬みたいに真ん丸な目で僕を見上げて、笹谷は言う。 「ああ、どうせ相変わらずだから、来たかったらおいで」 答える僕は愛想笑い。 自分の嫌いな、自分の笑顔。 「竜君たら、また邪魔しに行くんだ」 言葉と共に 少年の後ろから同じように顔を出す、少女。 その存在を意識したとたん、ドクドクと、僕の体の中で血液の流れる音がする。 小さな顔。あくまで黒髪、まっすぐなそれが、僕の目の高さにある頭の上から、肩につくすれすれまで流れるポニーテール。 「なんだよ、どうせ沙姫も来るんだろ」 飼い主に引っ張られた犬のように、笹谷は不満げにその少女『水橋沙姫子』を振り返る。 彼女は、彼の恋人。 「先輩、本当に私達、邪魔じゃないですか?」 高すぎず、でもよく通る凛とした声。 僕を見上げる、黒い瞳。 まっすぐなその瞳に、射抜かれる。 「かまわないよ」 そして彼女が、僕の想い人。 「じゃあ先輩、また後で」 僕をとても慕ってくれる後輩の、恋人。 「別に、取っちゃってもいいんじゃない?」 打ち明け話をした後の、友人のコメント。 「先輩の彼女、ならまだ分かるけど、相手は後輩だろ、年下だろ?選ぶのは彼女だし」 ロンゲ茶髪にくわえたばこ。 絵に描いたようなちょっと遊び人のその友人は葉山と言って、実は口の堅い、良い奴だ。 「だめだよ」 僕は、笑って答える。 「彼女は、彼を選ぶよ」 確信的に、僕は言い切る。 「べた惚れなの?」 彼女が彼に? 「という風でも…ちょっとあるかな。でもそれ以前に、僕が嫌だから」 俺には理解不能。葉山は口に出さずに、首を振って煙を吐き出す。 ちなみに場所は屋上。 長くて短い、昼休みの後半。 田舎の県立高校なんて、進学校きどってもたかが知れてる。 特に、入学と同時に「クラス分けテスト」とやらで「進学コース」と「普通科コース」に分けられて、普通科になった奴なんて、気分は初めから落ちこぼれ。 だからってこんな田舎でぐれてたってしょうがないし、せいぜい情けなく屋上で煙を吹かす生徒が出来上がる。 「調和、なんだ。あの二人は」 一枚の絵。一対の翼。 並んで立つのがあんなに自然な二人を、僕は他に知らない。 お似合い、ではなく、自然。 「彼を好きな彼女が好きなのっ、てか?」 おもしろくもなさそうな顔で葉山は言う。 (基本的に、葉山はいつもそういう顔をしている) 「とにかく、僕は絶対に彼女に何も言ってはいけないし、彼女は絶対に彼と別れたりしてはいけないんだ」 「……ま、お前が言うならそうなんだろうな」 どうでもいいような口調で、葉山は頷いた。 そして僕は、こいつのこういうトコロがたまらなく好きなのだった。 余熱の残る、放課後の学校。 ホームルームを終えた校内は、様々な生徒達の思惑で渦巻いていた。 急ぎ帰る生徒、とりあえず部活に燃える生徒、ひたすらお喋りに興じる女生徒、エトセトラエトセトラ…… その中を僕は出来るだけのんびりと、2号館の美術室へ向かう。 敷地だけは広い校内は4つの校舎に別れていて、普通科コースの教室は1号館、美術室等の特別教室は2号館にあった。 進学コースのある3、4号館は数年前に改築されて設備も最新の物が入っているが、開校当時そのままの1、2号館は見事にさびれて、見捨てられていた。 古びた校舎。 夕暮れの美術室。 ドアを開けた瞬間に鼻につく油の匂い。 辺りを支配する蜂蜜色の空気。 今、僕がもっとも愛すべき空間。 そして一番、落ち着ける場所。 辺りの机やイス、壁に触らないように注意して、(なぜなら生乾きの絵の具がついている可能性がおおいにあり、それらとすでに乾ききった絵の具の区別がつかないから)、教室の奥にあるロッカーに行く。 美術部の唯一の特権、というか部室がないからせめてもの、というロッカーの鍵を開けて、制服の上着を脱いでしまい、エプロンを取り出す。 ズボンの汚れることは今更気にしない。少々の汚れを気にしなくなる、というのも美術部員の特権である。 描きかけのイーゼルとキャンバスを好みの向きにセットする。 今僕が描いているのは抽象画だからモチーフは特にないので、絵の具の準備だけしておもむろに絵に向かう。 音のない空間… 否、方々から聞こえてくる、僕にとって意味のない音 (誰かのおしゃべり、運動部のかけ声、足音、エトセトラ…) キャンバスに堅い筆を走らせる、ナイフを滑らす音が手に響く、その実感。 美術部なんて言っても名ばかりで、実質真面目に毎日描きに来ているのは僕一人しかいない。顧問もほとんど顔を出さないこの時間、この空間が、僕はたまらなく好きだった。 そして彼女を初めて見たのも、やっぱりこの教室だった。 「先輩の絵、なんかいいですね。好きです」 いきなり声をかけられて、僕はかなりあせった。そして正直、かなりの不快感を覚えた。 自分がリラックスしきっているその時間を、踏みにじられたような気がして。 声の主を振り返り、僕は… 四月の事だった。 まだ新しい制服を着た、一年生の女生徒。 一本線の紺のセーラー、幅の広い青いリボン、紺のスカート。シンプルな制服は、残酷なまでに本人の素質のみを際だたせる。 まっすぐに伸ばされた背。 意志の強そうな、大きな目。 黒髪を頭のてっぺんで結わって、肩で揺れるポニーテール。 一目で恋に落ちた。 こんなに自然に立つ事の出来る人を、僕は他に知らない。 肩肘張らないで立つという事がどんなに綺麗な事か、僕はその時初めて知った。 「邪魔してしまって、ごめんなさい」 不躾にながめる僕をどう思ったのか、彼女はぺこんとおじぎをして言った。 「でも」 「あっ!なんだよ沙姫、もう来てたのか!」 彼女の言葉をさえぎって、教室に入ってくる一人の少年。 「竜くん…」 その瞬間、僕は自分の恋が、決して実らない事を知った。 笹谷 竜は、中学の時の後輩だった。 初めて会ったのは、僕が中学2年の文化祭の時。 その頃僕はクラスの連中に押しつけられて生徒会の書記なんかをやっていて、笹谷は1年生の文化祭委員だったのだ。 当時から人なつっこい人気者だったくせに何故か僕なんかになついてきて、幼なじみの彼女の事も何度も相談された。 中学に上がると同時に、彼女は親の転勤で引っ越してしまった事。でも高校に上がる頃にはまたこちらに戻ってきて、一緒の高校に行く約束をしている事……。 ませてる割には純情だと思ったその2人の入学した高校と、僕の入った高校が一緒だったのは、まったくの偶然だったのだが。 「大矢先輩、彼女がずっと話してた水橋沙姫子です」 「初めまして」 僕はいつもの愛想笑い。 「ちゃんと連れてくるから、教室で待ってろって言ったのに…」 「ごめんなさい。でも竜くんの自慢の先輩を早く見てみたかったの。覗くだけにしようと思ったのに、あんまり綺麗な色だったから、つい声かけちゃった」 なんにも取り繕わないその物言いに、僕は感動すら覚えた。 頬に張り付いた愛想笑いの僕と、なんて違い! そしてもう一つ覚えた感動。 二人並んで立つその姿の、完璧な調和。 誰も入り込めないその空気。 二人でいるというそれだけで、完成された一枚の絵。 僕は自分の気持ちを、完璧に封印する事を心に決めた。 言っちゃいけない、告げてはならない。 この胸の中に、閉じこめて。 言っても彼女が困るだけ。 言っても自分が嫌になるだけ。 この想いを、気付かせてはいけない。 (気付いても、どうしようもないから…) 「大矢先輩!来ちゃいました」 立て付けの悪い扉が開く盛大な音と共に、二人が入ってくる。 「やあ」 僕は沈み込んでいた思考を引き上げて、完璧な調和を見る。 「でも二人とも、本当に物好きだね。僕以外は全員ユーレイ部員のこんな部屋に来て、楽しいかい?」 張り付いた愛想笑いと、独創性のない言葉で僕は二人を迎える。 「だってこの部屋、居心地いいですから」 「差し入れです。どうぞ」 週に一度ぐらいの割合で、二人は放課後美術室に訪れる。 「体の言いたまり場にされてるだけじゃん」 葉山はそう言って、僕もそれに反論する気はないけど、それは僕にとってそれほど不快な時間ではない。 三人でたわいもない話をしたり、僕が筆を滑らすのを、ただ二人が眺めていたり… それに、クラス委員なんてやっていて忙しい笹谷は、放課後も遅くまでクラスの用事をしている事がある。 そんな時水橋沙姫子は、何をするでもなく、美術室で彼を待っている。 窓枠に腰掛けて外を見ていたり、ふと気づくと僕の横に立って、筆が走るのをただじっと眺めていたりする。 僕は普通だったらそんな風に他人と二人でいるのはすごく苦痛なのに、何故か彼女の場合は気にならない。 それは多分、彼女の持つ独特の空気のせい。 何をしていても、彼女はすごく自然なのだ。 「先輩、今日帰りにお好み食べて行きませんか?」 「お好みかあ、いいね」 たわいもない会話。 「竜くんのおごり?」 「うう、沙姫、お前今月僕がすっごい金穴なの知ってるだろ」 オーバーなリアクション、笑い声。 『サワヤカに健全だねえ、ワカモノハ』 斜に構えた葉山のつっこみを思い浮かべながら、僕は思う。 こんな風に、健全な高校生してるのも悪くはない。 「先輩、ちょっと相談があるんですけど、今日つきあってもらえますか?」 そんな風に、あらたまって笹谷が言って来たのは、次の日の放課後。 「いいよ。…今日は水橋さんは?」 「委員会で遅くなるみたいです。一時間くらいで終わるそうなんで、その間に…」 今日は美術室が使用禁止なので、屋上で話をする事にする。 ジュースとスナック菓子なんかを買い込んで登った屋上で、笹谷はいつになく真剣な口調で語りだした。 「僕先輩の事、すごく尊敬してます。たった一年しか違わないのに、すごいです先輩」 僕はなんだか嫌な予感がして、無言でジュースを飲む。 どうしてそんな目で、僕を見るの? 僕の何を知っているの? 僕の何を信じているの? 僕の 何処を 見ているの? 「最近なんか、不安になるんです。なんの為に、僕はここにいるのか。なんとなくこの学校に入ったけど、本当にそれでいいのか。他になかったからただ選んだような気がしてきて、自分が本当に何をしたいのか、分からないんです。………先輩、どう思います?」 笹谷の言葉は正直で、真実で。 悩みながら、多くの言葉を語った。 そして最後を、最悪の言葉で閉める。 「センパイ、ドウオモイマス?」 見上げる、期待に満ちた瞳。 僕に、何を、求めているの? どうして僕に、そんな事を聞くの? どうして僕が、その答えを知っていると思うの? 「う〜ん、難しい事考えるんだな。でもそういうの、自分で考えないと仕方のない事だし。今はやりたいと思うことを、素直にやればいいんじゃないかな…」 …僕に、こんな言葉を言わせないで。 お願いだから、こんなつまらない言葉を僕の口から出させないで。 こんな紋切型の、こんな… 自分の言葉に信じられないくらいの嫌悪を感じて、僕は気分が悪くなる。 「そうですよね…」 こんな言葉のどこに納得したのか、失望したのか。 笹谷は頷いて、もっと最悪な言葉でその会話を終わらせた。 「やっぱり先輩、大人ですね」 『ヤッパリセンパイ、オトナデスネ』 夕暮れの風の中で、僕はそれになんて答えたのか…… しばらくして委員会を終えた水橋沙姫子がやってきて、僕らは校舎を後にした。 校門を出て、二人は駅に向かい、僕は逆の道を行く。 「先輩、さようなら」 「また明日」 並んで手を振る二人に、僕は笑って手を振り返す。 蜂蜜色の校舎をバックに、遠ざかる後ろ姿、1枚の絵 膨張する鼓動。 言いたくて言えなくてたまっていく言葉が、体中を駆けめぐった。 僕は夕焼けに背を向けて、長い陰を見つめて走り出す。 どうしてだろう?今僕はなぜかあの調和を、崩したいと思っているのだ。 笹谷は良い奴。僕なんかを慕ってくれる、可愛い後輩。 その後輩を、吐き気がするほどに嫌悪するこの気持ちは何なのか? 僕につまらない言葉を言わせたあいつ。 僕を、物分かりのいい大人の先輩、に仕立てたあいつ。そんな汚いもののふりをさせた!僕を!あいつが……あいつが……! 弾みっぱなしの息が苦しくて、坂の途中で足を止める。 ひやりとするコンクリートの壁にもたれて、僕はふと呟いた。 「サイテーだ…」 誰が? それは、僕。 最低なのは、僕。汚いのは、僕。 自分の未熟さを他人のせいにして、でも本人の前では偽善者ぶって笑ってる。 僕は、彼を、嫌いなの? 僕は、僕が、嫌いなんだ。 次の日。 放課後の美術室で、僕は新しいキャンバスを蜂蜜色に染め上げていた。 昨日帰りにみたあの夕焼け。 消えていった調和。 あんな風に、僕のこの汚い気持ちも、この蜂蜜の中に溶けて消えてしまうように… あんないい奴を嫌ったりしたらいけない。 あの完璧な調和を、崩したいなんて思っちゃいけない。 そんな僕の気持ちは間違ってるんだ。 そんな風に思うのは、僕の本当の気持ちじゃない。 ひたすらにキャンバスを見つめながら、僕はそれだけに相当集中していたらしい。 「綺麗な色ですね」 澄んだ声に振り向いて、思い出す。 今日は笹谷は委員長会議で、水橋が一人で彼を待っている日だ。 揺れるポニーテール。 なぜか楽になる呼吸。 僕は自分が、相当にはりつめて筆を持っていた事に気がついた。 彼女の出現で、癒されてく、空気。 「新しい絵ですか?」 「…うん、ちょっと急に、新しいイメージが浮かんで…」 ささくれだっていた心が、急速に静まっていく。 なのに… 「昨日は、また竜くんが迷惑かけたみたいで…」 どくん。 「いや、僕なんか、何も…」 どくん、どくん、どくん。 彼女の口からその名前を聞いた途端、早くなる鼓動。 「先輩やっぱり、いいですね。なんか他の人とは違うみたい」 何を、いいだすのだろう? 僕なんて、何もよくないよ? 僕なんて、何一つ他の人と違わない、つまらない人間だよ? 君は、僕の、何処を見ているの? 「中学の頃、あの子がすごく先輩の事誉めるから、ちょっと嫉妬したりしてたんです、私。変ですよね」 透明な笑顔。 なんて綺麗に微笑むんだろう。 そして君は。 そして君はどうして、あいつの話をしながら、そんなにも幸せそうな顔をするの。 どうして 言えない一言が、再び体中を駆けめぐる。 逆流する程の、勢い。 一枚の絵。完璧な調和。 どうして彼は… どうして、こんな清い者を手に入れていて、何をそんなに悩むの? この笑顔だけで、全てが許されるのに。 ドウシテ。 どうして、僕は、決して言えないのに… ドウシテ、アイツニ、コンナ…… 「先輩?」 不信げな声。 見開かれる、大きな瞳。 僕は……… なにをしようというの? 細い手首を掴んで… 遠くに聞こえるざわめき。 廊下をかけていく誰かの足音。 グラウンドの掛け声。 放課後の風。 細い肩。 揺れるポニーテール。 重ねる唇。ほんの一瞬。 震える肩、見開かれる瞳。 僕は………? 「私…」 ガタッガララララ… 「ごめん、遅くなちゃった…」 動きだす、時間。 早送りの心臓。 僕は、今、何をした? 「どうしたの?先輩?」 笹谷は、僕と水橋を見比べる。 「沙姫、なんで泣いてるの?」 乾いた声。 カラカラの僕の喉。 僕は………。 「なんでもないの」 つまった声で呟いて、水橋は教室を後にする。 ひるがえったセーラー服と僕を交互に見て、笹谷は一瞬だけ、迷うような素振りを見せた。 そして、言った。 「沙姫に何かしたのなら、いくら先輩でも、僕許しませんよ」 少年ではなく、男の声。 彼女を追いかける、去っていく一枚の絵。 一人取り残された僕は、力のない乾いた声で笑う。 「は はは は…」 僕は今、何をした? 左手に残る、手首の細さ。 襟の大きなセーラー服の肩に右手を置いて、僕は彼女に、何をした? あの完璧な調和を、崩そうとした? こんな事で、崩れる訳などないのに… 僕は葉山に、なんて言ってたんだっけ? 『僕は絶対に彼女に何も言ってはいけないし、彼女は絶対に彼と別れたりしてはいけないんだ』 なんて説得力のない言葉。 あれは、きれい事に過ぎなかったの? 僕は彼女に、何よりも酷い事をした。 偽善者だ。 僕は薄汚い偽善者だ。最低だ。 これが僕の本心だったのか? 僕の、僕の本心は…… 僕は目の前の、塗られたばかりの油で光るキャンバスを見る。 夕焼けに消えていく二人を、真剣に美しいと思った。あのままでいてほしいと思った。 そして… そして真剣に、壊したいと思った。 「最低だ」 あらためて口にして、教室を出ていった時の笹谷の顔を思い出す。 男の顔 だった。いつもの愛想のいい少年の顔じゃなく、誰かを守ろうとする大人の顔。 あの顔が、昨日みたいに信頼に満ちた目で僕を見上げる事は、もうないだろう。 その事実に、なぜだか僕は不思議な安堵感を覚えながら… 「最低なんだ、僕は」 同じ言葉を、ただ繰り返した。 余熱の残る校舎。 薄汚い美術室と、もっと汚い僕。 嗅ぎ慣れた油の匂いで、目眩がする。 蜂蜜色に染まる教室で、僕は一人、立ちすくんでいた。 〈fin〉 |