2SK1310 x10 SSPAをテストする(Aug 25〜. 2013)
知人からアナログTV-Txハイチャンネル用と思われるSSPAユニットが転がり込んできた。
詳細は電源電圧48Vしか分からず電流や入出力の電力については不明である。
終段デバイスは東芝2SK1310で、これが2個実装された基板が5枚あり、最終的にサーキュレータ経由で5合成している。
前段にはモトローラの広帯域アンプ(MHWJ5342A)があり出力を5分配、各基板では2SK1028受けている。入力側にもMMICらしきモジュールがある。
このSSPAをを144MHzバンドで使用できないかとする宿題が付いて来た。
とりあえず現状で出きる確認を行ってみた。
@容量不足を承知でMRF429(PP)2合成SSPAの電源から48Vを供給
A130MHz〜200MHz周波数特性
B200MHzIMD
写真はテスト中の様子。当初200MHzで10dBm程度で駆動したところ容易に200W以上出力してきたが直ぐに電源(COCEL ADA1000-48)がオーバーロードで音を上げシャットダウン。止む無く入力は0dBm程度に落としてテストを進めた。
なおこのテストのために、出力コネクタはWX-20をNコネに交換している。

左は周波数特性。ハイチャンネル用だがワイドバンドではなくある程度のチューニングが施されている。 現状では180MHz辺りから下降特性となり、170MHzで-18dB、160MHzで-29dB、150MHzで-38dB、140MHz以下は-40dBを示した。
したがって144MHzバンドはこのままでは全く使用不能。f特を何処で決めているのか、変更方法はあるのか興味がわいてくる。
右は200MHz±1KHz(2KHzセパレーション)の2トーンで測定したIMD。
大したことをしているようには見えないのだが3次で-55dB以上とれておりビックリ。出力は数Wと思われるがそれにしても凄い。



所見・・・TVハイチャンネル用とのことだが、目的チャンネル以外は癖のない下降特性のHPFで落とし込んでいる。
2SK1310基板の出力はTVハイチャンネル用サーキュレータを使用しているが、未だその特性は見えていない。
このf特(HPF特性)を何処で作っているか探せば、下降特性を更に下方へ修正することが可能と思われる。
左はPA基板。1枚当たり200W出力の模様で5枚実装されている。
なお電源容量が不足している。3相200V専用電源ユニットが付属しているが、3相受電契約が無いので当面は単相で48V/50A相当の電源を探すことにする。(2013.08.25)、