DAIWA CN-510のCMカプラをSSPAに流用する(Nov 15, 2009)

1980年、名古屋第一アメ横ビルの3Fにあった九十九電気のハムショップで購入したDAIWAのSWRメーターCN-510。
クロスニードルでSWRと電力が同時に監視でき、便利で一世を風靡した製品だった。
これでHF〜50MHzまでを200W/20Wレンジで使う事が出来た。
何しろ小型軽量、ポケットにも入り持ち運びに便利で重宝していた。
このクロスニードル型はSWR/電力メーター単体に限らず、アンテナチューナーやリニアアンプ等に組み込まれる事例に発展して行った。
既に現役を退き使用しなくなってから久しい。メーターの文字板も色あせ、クリアアクリル板の接着が外れかける状態になった。
奇しくも自作MRF429x4/SSPAのCMカプラを製作しようと思った事もあり、思い切ってCN-510を分解しCMカプラを取り外す決心がついた。
分解する前に最後の雄姿を撮影したのが左の写真。
今では殆ど見る事がなくなった緑色のダイモテープ、それに印字されたコールサインが時代を感じさせる。
物持ちの良さを自負するオーナーにとっては大きな決断であった。
しかしCMカプラ以外の部品はしっかりと保管し、復活も密かに視野に入れているから面白い・・・と言う困った「物持ちの良さ」だ。


写真左上は分解した様子。CMカプラ部分は金属ケースに収まりM型コネクタとハーメチック処理された検波出力端子が2個ある。
右上は取り外したCMカプラに手を入れた様子。即ち検波電圧を負電圧にするためにダイオード方向の変更、FWD/REF出力のレベルを同一スケールにするために抵抗値の変更を行なった。
左は最終的な回路図である。
CMカプラの出力はFWD/REF電力の表示以外に、FWDからはALC電圧の生成、REF側からは反射電力からの保護等の検出を行う。
最初から製作するのも良いが、不用品やメーターのみ不良になったSWRメータのカプラを有効に使うのも良い。
また市販のSWRメータにも検波電圧を負電圧とし、ALC出力や反射検知出力を設けても良いと思うのだが・・・独りよがりだろうか。