IC-7300のACC(BAND-DC)より50MHzと10MHz情報を取得する(Jun 21, 2016)
回路図
icomのACCコネクタにはバンドに応じたDC電圧が出ている。これをコンパレートして50MHzバンド情報を取り出し、外部リレーを駆動できる回路を構成する。
左はその回路図(クリックで拡大)。icomのオリジナル回路をモディファイさせて頂いた。主役はLM3914N。このICは10ポイントのLEDバーグラフを点灯させる目的の物だが、特定の電圧範囲をLED点灯出来るので、この機能をそっくり頂戴し50MHzバンド出力を利用する。
近年はCI-Vでシリアルデータをデコードするのが一般的だが、この方法は簡単な回路で容易にバンド情報を得ることができ便利だ。 ちなみにicomのバンド電圧は以下とされている。
 @1.9MHz…7,0-8.0V
 A3.5MHz…6.0-6.5V
 B7MHz…5.0-5.5V
 C10MHz…0.1-1.2V
 D14MHz…4.0-4.5V
 E18/21MHz…3.0-3.5V
 F24/28MHz…2.0-2.5V
 G50MHz…1.2-2.0V
WARCバンドや50MHzバンドは後から追加されたため、必ずしも連続しておらず面白い。また24MHzは28MHzに、18MHzは21MHzにグループされている。
写真左はHPA(リニアアンプ)切替リレーボックスとのツーショット。50MHz制御関係の他にALC・送信制御・変調入力他も取り出している。IC-7300(icom機)で50MHzを選択するとリレーボックスが50MHz側へ一斉に切替る。
なお、IC-7300の13.8V出力(電源SW経由)も取り出し、アンテナ接地リレー電源とATU電源制御にも流用する。
また、50MHz以外のバンド情報もLM3914NのPin番号を変更することにより容易に取り出しが出来るので、ANT切替等の情報として使用することが出来る。
お恥ずかしいが、この時はまだ手書きのレタリングだった。 写真右は、その後デコーダに10MHzを追加したACCボックス内の様子。デコーダ&リレードライブ基板が左に見える。手前のDCジャックは10/50MHzのリレードライブ出力。
なおこの写真ではRFの回り込み対策を施していないが、これは必須。ACCコネクタからの13.8V・8V・バンド電圧にはFB801を挿入し、LM3914N側は0.1μFの積層セラミックコンで接地している(回路図通り)。これをやらないとIC-7300単体動作でもLM3914Nの誤動作を招く。