プロデューサーズ マニア的検証と2回目以降の感想は→こちら


特に映画においてその傾向は強いのだが、大ヒットしてまわりが騒ぎだした途端見る気を失う。
行くもんか、と意固地になる。
だから、絶対に観たいと思うものは、真っ先に見に行くことにしている。

実は四季のライオンキングも同傾向で、当時は今ほど四季にはまっていなかったし、ストーリー知ってるし、まぁいいやとタイミングを逃したところ、まわりから「すごくいい!」という声が聞こえだし、天邪鬼根性から、結局実際に観るまでに1年半を要すことになったのだ。
要するに、口コミに乗せられて何かをするのが嫌なだけなのだが。

ごたくはさておき、真に観たいものは真っ先に見に行くことにしているという信念の下、映画「プロデューサーズ」を観てきた。
本日公開である。
ブロードウェイで大ヒットしたミュージカルであることは周知の事実。
(しかし、パンフレットによると、どうやら元々は映画だったらしい。つまり映画→ブロードウェイ→また映画ですね。)
四季に傾倒し、海外モノにまで手が回らない私としては映画化は非常に嬉しい。
公開を首を長くして待っていた。
監督は「クレイジー・フォー・ユー」や「コンタクト」の振り付けの、スーザン・ストローマン。
主演が舞台と同じくネイサン・レインとマシュー・ブロデリック。

◆内容◆
マックス・ビアリストックは、落ちぶれたブロードウェイ・プロデューサー。
かつては、「キング・オブ・ブロードウェイ」とも呼ばれていた彼だが、今やその陰もなく、最新作「ファニー・ボーイ」はまたもや非難の嵐となって一夜にして打ち切りとなる。

そんなある日、マックスのもとに、一人の会計士がやってくる。
見るからに気の弱そうなその会計士、レオ・ブルームは、「ファニー・ボーイ」の収支を計算しながら、ふと気付く。
「失敗した芝居のほうが、時には、上手くいったときよりも儲かる場合がある。」
そこで、マックスはレオと手を組み、史上最低の芝居を公演し、残りを持って高飛びするという企てに走ろうという。
初めは嫌がるレオも自分の今の境遇から、思い切ってその企てに乗ることにした。
何しろ、レオはブロードウェイのプロデューサーになることが密やかなる長年の夢だったのだ。

最低の脚本を探し、最低の演出家を選び、最低の役者を揃えた。
「This is it!!」
いよいよ、史上最低の舞台であるところの「Springtime for Hitler」が幕を開ける。
しかし、その結果が、彼らの予想していた結果とは全く違うものとなり。。。

◆感想◆
もぉ、ちょお好き。
大好き!
このね、ミュージカル特有の突然感がいいのですよ。
まるで舞台そのものを観ているような錯覚に陥りそうになるほど。
演技が映画っぽくない、限りなく舞台チック。
要はオーバーなのです。
それが、笑いを誘う。
声を立てて笑ってしまうことしばし。
もちろん、歌もダンスもすごいから、1曲終わるごとに拍手を送りたくなってしまう。

少しネタばれ的コメントもマニアックに残しておこうと思う。
マシュー演じるレオとユマ・サーマン演じるウーラが二人でダンスをするシーンがあるのだけれど、ここで、ウーラの短めだったワンピースのスカートが踊っているうちに長いのに変わるシーン。
「アスペクツ・オブ・ラブ」のジェニーのパンツスタイルが踊っているうちに時間の経過を表すために、スカートに変わるそれを彷彿させたが、パンフレットによると、フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースを思わせるものであるとの事。
ふむふむ。

字幕が戸田奈津子さんとあって、さすがに良かった。
「ノンケ」なんてコトバが出てきた日にゃ笑わずにいられない。

あ、そういや、レオは左利きだったな。
これは役作りなのか、マシュー自身がそうなのかわからないけど。
さらにレオがらみで言うと、法廷のシーンでリオが着ている白のスーツの左胸に水色の「ポケットチーフ」が入っていたのがかわいかった。

帰宅後、パンフレットのキャスト欄を読んでいたところ、すごいことに気付いてしまった。
主演のネイサンが映画「ライオンキング」でティモンを、マシューがシンバの声をやっていたのは知っていた。
さらにびっくりすることが。
ゲイのロジャー役のゲイリー・ビーチはブロードウェイ版「美女と野獣」のルミエールのオリジナルキャストだし、そのロジャーの相方のカルメン・ギア役のロジャー・バートはこれまたディズニー映画の「ヘラクレス」の若きヘラクレスの歌声やってたらしい。
おっどろきです。
あたしCDで散々聞いてるわよ!
あたし的には「きゃ〜。うそ〜!!」でした。

ま、そんなのはさておき。
とにかく楽しかった!
最近気分がくさくさしているそこのアナタ!
(え?あたし?)
何にも考えず笑えることうけあい。

天邪鬼なあたしですが、おすすめしてしまいます。

あ〜、楽しかった。

余談:あたしの最大のツボは実は、「Amazon.com」だったりする。観た人にしかわからないネタです。
ははは。

おしまい。