カカオ
@Mar/'09 Accra, Ghana


カカオ村: カカオの実が乾燥されていた、乾燥中のカカオ豆は余り良い香りはしない


カカオの生産高は世界第2位だと言う。 アクラには一昨年の夏から頻繁に訪れ、かなり長期で住んでいるがカカオの木を見たことがない。 カカオ豆は何処で生産されているのだろう。 カカオの木はどんな木なのだろうか。  
 




Tarkwa: 金鉱山から排出される巨大な残土の山


1月にアイボリー・コースト(象牙海岸)の国境に近い街、Takoradiから、ガーナ中央部にある第2の都市Kumasi間のサイト・サーベイに行く機会があった。 この区間は雨が多いと聞いていた。 今回初めて訪れてその訳がわかったような気がする。 山岳地帯なのだ。 雨は山があると降るのは自然の現象である。 僕は飛行機に乗る時はできるだけ窓際を希望する。 飛行中、眼下に広がる地球を見るのが好きだからである。 航空機の小さな窓から地上を眺めていると、乾燥地帯でも、山があるとその片側の斜面には樹木帯が伸びているのを良く見かける。 山のある地形では、見通しを取る為 、我々の通信サイトは必然的に山の上にある。 サイトへ辿り着くのは一苦労だ。 4駆のランドクルーザーで出かけるが未舗装の悪路に次ぐ悪路、アクラの首都しか運転したことのない運転手は根をあげる始末である。 昼飯やドリンクを奢って機嫌を取り、何とか前へ進んで貰う訳だ。 



Kumasi-Takoradi幹線道路: 熱帯と言えども樹木の生長は微妙な生態バランスの上にある
無計画な巨木の伐採は自然破壊を夥しく促進しているように思う



そんな山道を走っている時だった。 運転手がいつか僕がした質問を思い出したらしい。 カカオの木がそこにある、と言うのだ。 そう言われても直ぐには判らない。 両脇雑木林の密林なのである。 それでも良く見ていると確かにカカオの実が木の幹にいきなりぶら下がっている光景が雑木の合間に見える。 カカオ果樹園と言っても、日本や西洋で見る整然とした果樹園が眼前に広がる訳ではないのだ。 少し開けた場所に集落がある。 ここはカカオ・プランテーションの集落らしい。 広場には茅コモのようなものを棚状にし、その上にカカオびっしり敷き詰め天日乾燥している。 カカオの香ばしい香りがするのかと思いきや、さにあらず。 どちらかと言うと嫌な匂いだ。 大量のカカオ実を干してあるのでその匂いが辺りを覆っている。 




Tarkwa、金鉱山町: 金鉱山の街でも一般の人々の暮らしは他の町と何も変わらない
女性達が頭の上に様々な商品を器用に載せ、路上販売する、
彼女たちの姿勢が抜群に良いのはこのバランス感覚にある




カカオの木:
カカオの実は直接幹にぶら下がる
(Aburi植物園にて)




カカオの花: ココの花はこのように幹に咲く
(Aburi植物園にて)



それでは、台所付の長期滞在型ホテルの部屋でゆっくりガーナのカカオをたっぷり使ったチョコミロでも頂くとしよう。











林蔵@Abomseli National Park 8/Mar/'10 (Updated on 4/Apr/'10)#334
  

{林蔵地球を歩く}[頁の始めに戻る]