ハラレ Nov/'09 Harare, Zimbabwe Harare国際空港: 何処が経済破綻した国なのだろうか 古い友人がBMWで空港へ迎えに来てくれた。 これが経済破綻をしている国の空港だろうか。 大理石の床はあくまで隅々まで磨き清められており、真新しい、清潔な感じが漂う。 規模こそ多少違え、今朝ほど飛び立った東アフリカの玄関口、ジョモ・ケニヤッタ国際空港より余程良いのではなかろうか。 空港駐車場に留めてある車をみても、オンボロ車等見つからない。 後で聞いたのだが、そもそも、部品が入手できないからオンボロ車は走っていないと言うことらしいが、本当に必要なら、代用の部品で何とか間に合わせ、オンボロ車でも走らせるのが、もっともなように私には思えるが。 Kahora Bassa湖上空: ザンベジ川を堰き止めた巨大な人造湖 この上流には同様な湖、カリバ湖が連なり、世界遺産ビクトリア滝へ至る 友人に取って貰ったホテル、Cresta LodgeへBMWで送ってもらう。 道も広くゆったりしている。 空港アクセス道路は現在でも十分広いが、拡張工事がされていた。 聞いてみると中国の援助らしい。 援助は他にも幾らでもやることはあるが、一番目に着く空港アクセス道路を真っ先に行う等、如何にも外交的だ。 ケニアの空港アクセス道路も中国の援助で造られ、最近実に目立つ大型アーチが空港道路の上下線に設置された。 そのアーチには、でかでかと中国の援助で造られたことが明記されているのである。 悪いと言っているのではない。 わが国も見習うべきと言うか、国民の税金を使った後、人々にそのことを正当に知って戴き、唯、素直に感謝して頂ければありがたいと思うのである。 ホテル部屋から庭を望む: 良く整備された広いグリーンの庭が広がる ホテル内には本格的なレストランを完備するが、この庭の一部が野外レストランに早代わりする 空港からホテルまでのドライブは本の20分程度だった。 空港から街の中心へ行く丁度中間点位に位置する場所だ。 高級住宅街とブシュの境目に当たる部分だろうか。 良く整備された広い道を快適に走った。 ここでも経済破綻した国の面影は何処にも見出すことができない。 ホテルの車寄せに車を停め、ホテル内に入った。 小奇麗なロビー、従業員の対応も悪くない。 きちんと制服に身を包んだスタッフがきびきびと対応してくれる。 二階建てのロッジ風造りである。 裏にはプールを備えた広い芝生の庭が広がり、大変開放感がある。 レストラン設備も本格的だ。 部屋は然程広くないが十分である。 明るさ、清潔さ、お湯の出も申し分ない。 これで95ドルなら納得が行く。 早速、翌朝、早朝散歩を試みた。 午前6時、朝日が東の空から顔を出す直前だ。 ホテル前のメインロード街に向かって歩く。 道は広く、両脇にこれまた広い歩道が備わっている。 街の建物は直ぐ近くに見えるが、実は近くではない。 朝の散歩(片道30分)では到底辿り着ける距離ではない。 途中、毎日、決まった白人の年配グループに逢う。 彼らも早朝散歩組みである。 彼らは、近くの所謂高級住宅に住んでいる住民であろう。 ホテル前庭と車寄せ ロビー部分は段差構造になっていて、一段低い中央部がカフェ/談話コーナーになっている 現地エージェントの近くのスーパーへ昼食を買う為、連れていって貰った。 スーパーにはナイロビ等と変わらない程度、品物が溢れている。 但し使用する通貨は全て米ドル、現通貨はインフレが激しく、最近遂に廃止になったらしい。 聞くと、現地通貨を使用していた頃、一時期本当にスーパーから品物がなくなったそうだが、物が突然なくなることはない。 唯、現地通貨で売っていては、代金回収までに原価を遥かに凌ぐインフレで損をするだけなので、売れないと言う状態になり、棚から品物を倉庫に移したのだそうだ。 棚には物は無くても倉庫や闇市ではそれなりに品物はあった訳である。 米ドル決済、支払いになってからは品物が棚に戻り、経済もそれなりに回り始めているらしい。 だが、経済制裁や国内経済政策の不振等で、国内経済は大きな打撃を受けていることは事実らしく、農業生産高も大幅に落ち込んでいるとのことだ。 ジンバブエの農業は灌漑設備が整い肥えた土地で高収入を得られる訳だが、長引く経済制裁と昨今の経済不振で農業生産もがた落ちで、農業用灌漑用水も有り余っている状態だと言う。 又出稼ぎ組みも多いらしく、数百万人に上ると言われる。 その多くは南の隣国、南アで働いているらしい。 2010年のワールドカップ景気で今は大変な人出需要があるので、成り立ているが、2010年以降も同じ状態が続くとは限らない。 そこに大きな不安があるとも聞く。 空港: 石の彫刻 ジンバブエは石の歴史と希少な鉱物資源の国だ、街角には石細工の土産物屋が目立つ スーパーで買ったサンドイッチ(1個、0.6ドル)を友人の家に行き、珈琲を入れて貰って戴いた。 敷地1エーカー(4000平米)にプールと大木の茂る広い庭、犬3匹に住み込みの庭師付きである。 これが此処では標準らしい。 特別広いとか大きい訳ではない。 夢のような話であるが、郷に入れば郷に従うの好例であろうか。 私の35年前のザンビアでの生活が思い起こされる。 あのころ私も広い敷地の借家に住んで居たが、彼の家の半分の広さ、2000平米だった。 それでも途轍も広く感じたものだ。 ジンバブエはやや乾燥地帯に属す。従って雨は多くない。 庭の芝生が青いのは、常にスプリンクラーで散水しているからである。 庭には自家用の井戸があり、散水用の水はその自家用井戸からポンプで汲み上げているとのことだ。 彼の家はかつての川筋に当たり、井戸の水が枯れることはないらしい。 空港の土産物屋: 品物の質と量は上等だ 航空機との乗上下船タラップは夫々専用のものが用意されていて 乗船は下側のタラップ、下船時は上部のタラップが機体に接続され入国、出国の各階へ間違いなく誘導される ある日の昼食、街中のモール内にあるフードコートにも連れて行ってもらった。 立体駐車場に友人の車を停め、フードコートに足を踏み入れた。 一寸した驚きである。 その賑わしさと、メニューの多さと、人の多さ。 日本の大型モールで見かけるフード・コートと何ら変わる所がない程だ。 夕食は何軒かの中華レストランに連れていって頂いたが、何処も清潔で、旨い料理と上質のサービスを提供してくれた。 友人の親切な接待心に、豊かな土地と資源のジンバブエに喝采。
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