ナイロビ (南半球の春) @Oct/'09 Nairobi Kenya 邸宅の植え込みに咲き誇るジャカランダ 10月、南半球に春がやってきた。 ナイロビの街もかろうじて南半球に位置する。 ジャカランダの季節だ。 10月、小雨季の雨が降ると、僅かな気温の変化と湿り気を感じたこの花木、街の至るところに植え込まれている或いは野山に自生するジャカランダが一斉に花咲く。 その高貴な紫色の釣鐘形花弁が放射状に伸びた全ての枝先をたわわに飾る。 南半球のこの季節が好きだ。 遠い昔、ザンビアで出会った紫色の花びらが無性に懐かしく感じられる。 ホテルの窓から見るナイロビの街: 雨上がりで遠くの山峰が見える 短い期間であるが偶々ガーナのアクラからナイロビに移動した。 運よくジャカランダの花が街に咲き誇っている時期に出くわした訳だ。 休日、ホテルの朝食を済ませ、例のロングウオークに繰り出した。 色こそ違え、日本の桜にそっくりだ。 街路樹に、家々の庭や植え込みに、或いは野山に、至るところに紫色のパッチワークが季節の采を放つ。 ホテル前広場のジャカランダ 午後5時半、アフリカの太陽は地平線に沈む。 ホテル680の道路向かいに一種独特な雰囲気の黄色いテントで覆われた半野外パブレストラン、Simmersがある。 黄昏時、既に多くの男女で賑わう。 此処は土地でも人気の場所らしい。 6時半から少しうるさいが生バンドも入る。 広い店内には世界最古の職業を生業にする女性達の姿もちらほら見かける。 ホテル住まいの夕食は、歩いて行けて、一人で気兼ねなく、かしこまらなくても良いこんな店がお気に入りだ。 人々のざわついた雰囲気、値段もローカル並みであることは請け合いである。 レストランパブだからドリンクはアルコール類がメインだが、私はダイエット・コークか、フレッシュ・ジュースを頼む。 何処でも日替わりお勧めメニューがあるが、当然Simmersにもある。 大概はその日のお勧めを頼む。 食後はケニアン・コーヒーで締める。 これで1000円程度(800シリング)だから、悪くない。 ホテル窓から見るナショナルアーカイブとナイロビの町並み この一見すこぶる平和に見える都市も様々な問題を抱えている。 汚職に貧困、貧富の格差、民族対立、環境汚染に森林破壊、野生動物の激減等など、世界の大都市や国々何処でも見られる共通の問題だ。 それでも多くの善良な市民達は、より良い社会を、安全で健康的な社会を築くため、日夜励んでいる姿を見ることができる。 南半球の気候と風土、風習に合った社会システムを、自らの手で自らの流儀で、更に磨きを掛けて貰いたいと切に願ってやまない。 ジョモケニヤッタ通のジャカランダ ジョモケニヤッタ通: ホテル680前 ジョモケニヤッタ通の植え込み
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