神々の社:「出雲大社」
@Aug/'99 出雲 島根
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大国殿
以下は、出雲大社へのバイクで出かけたツーリング・レポート。
初日:
05:40 出発。 気温 24.4度、未だ明け切らない甲州街道 R20号を下る。
07:25 笹子トンネル通過。
11:00 松本。 給油、松本から R19号を左にそれ R158号(野麦街道)を上高地方面へ向かう。 既に何度も通った道だ。 上高地への一本道、特に夏場は交通量が多く毎回混雑に悩まされる。 景色は最高。 両脇の切り立った山々がスイスの景色を髣髴させる。 梓川が刻んだ深い谷間を登る。 奈川渡ダムの手前のトンネルの中で
R158と県道 26号の分疑点がある。 右手の R158の方面にむかう。 トンネルを抜けると、ダムの堤防が目の前だ。
12:27 安房トンネル通過。 このトンネルの工事中、火山性水蒸気爆発があり、工事関係者に犠牲者が出たそうだ。 地球は今なお生きた天体であることを思い起こさせてくれる。 トンネル開通前は大型バスやトラックが狭い峠道を、難儀をして対向車とすれ違いながら随分時間を掛けて超えていたのである。 今は数分で平湯に到着する。 平湯温泉に一度は入って見たいと思いながら、ここは何時も通過。 ここからも R158を続けて高山方面へ向かう。
13:15 高山の手前、板蔵の高山ラーメン工場でお昼。 大混雑。 大型屋台長屋風の食堂は凄い人でごったがやしている。 なにやらこの人混みと騒がしさは関西風。 やっと一人分の隙間を見つけて席に付く。 あわただしく昼を終え、再び R158へ。 丹生川で、高山市をバイパスする県道 89号に入る。 高山市の市街には入らず、R41号に出る。 宮川沿いに下る。 太鼓の町古川町からは R471で更に宮川を下る。 角川からは、小鳥川に沿って R360を河合村・白川村方面へ登る。
天生峠から見下ろす白川村
14:52 天生峠 1290m。 この峠から世界遺産に指定されている白川村が遠く眼下の谷間に見える。
15:45 白川郷 予定ではここから白山スーパー林道を石川県小松に抜けるつもりだったが、 白山スーパー林道はバイク通行禁止になっている。 仕方がない、R156を庄川沿いに登った(南下)。 日本最大のロックフィルダム御母衣ダムを左手に見ながら先を急ぐ。 越前街道とも、飛騨街道とも言う山中の道を進む。 越前街道は長良川と平行して走るようになる。 白鳥で、R156と別れ、福井方面へ向かう R158に入った。
世界遺産: 白川郷
17:25 道の駅、「九竜頭湖」。 5時を過ぎていたので、既に閉まっている。 この辺りの R158は美濃街道と呼ばれる。 大野市を経て日本海の幹線
R8に出た。
19:00 福井駅前、公衆電話でメールチェック。 給油。 コンビニで弁当を仕入れる。 ミスドでコーヒー休憩。 日本海の幹線 R8号を南に進路を取る。 すっかり暗くなった国道をひたすら走る。
22:00 5月に一度訪れた事のある道の駅「河野」に到着。 ここで今夜はキャンプ。 この日の走行距離 341マイル(546km)。
駿河湾: 道の駅 「河野」から日本海を見下ろす
2日目:
06:00 起床。
06:30 出発。 更に R8号を南下。 敦賀で R27号に乗り換える。 敦賀半島を根元で横断する金山バイパスを抜けると若狭湾に出る。
08:15 道の駅 「ポータル大飯」。 舞鶴で R27は内陸部へ向かうが、鉄馬シャドーはあくまで海側を走る R175号を選ぶ。 由良川を渡ると
R175とは別れ R178に進路を取り再び若狭湾に出る。 少し走ると小学校の社会の教科書で習った天の橋立が宮津湾に優美な姿を横たえている。
天橋立とシャドー
10:00 天の橋立、文殊寺、知恩寺宮津湾を取り巻くように走り丹後半島外周に入る。 R178は入り組んだ丹後半島を、時にひどく狭くなりながらぐるりと回っているのである。 ある場所では、狭くてバスがすり変わらない。 バスの運転手は係員と無線で絶えず連絡を取り、相互通行していた。 ここは京都である。 とても京都のイメージとは程遠い。
11:15 丹後半島、伊根村。 このあたりは、船屋が深く入り組んだ入り江に海に浮かんだ木造家屋のように連なっている。 他では見られない特異な風景に違いない。
12:00 網野。 給油、冷たいお茶のサービスをしてくれる。 ありがたい。 丹後半島外周路にはガソリンスタンドは全く見なかった。 心配に成りかけた時、少しまとまった家並が目に入った。 そこにはガソリンスタンドも1軒あり、早速給油に寄ったのである。 久美浜町からは、R178と別れ、県道
11号を、海岸沿いに走る。 柴山の手前で海岸に出てきた R178号に合流。
丹後松島: 東北の松島に劣らず美しい海岸線を持つ丹後半島
13:10 柴山漁港。 松葉ガニの水揚げは日本一。 今はシーズンでないので、漁港はひっそり港に係留されている。
13:40 餘部鉄橋。 突風で列車が鉄橋から転落した事故があった橋である。 海からの風をもろ受ける形で狭い谷間に見上げる形で掛っている。 鳥取に入り、道は
R9号となる。
15:00 鳥取。 ローソンで昼ストップ。 道の駅第1号 「大栄」。 今は全国に点在する道の駅第1号だ。 トイレと、土地の特産物を生かした食料に在り付けるので、道の駅はバイクの旅には重宝させて頂いている。 この辺りが、神話、因幡の白兎の舞台になったところだ。 中国地方の名峰大山がその雄姿を左手になびかせている。
18:00 米子、和田浜キャンプ場。 美保湾に弓なりに広がる弓ヶ浜(夜見ヶ浜)。 近くには皆生温泉もある。 美しい松林の中のキャンプ場。 和田浜キャンプ場に到着。 料金を支払おうとしたが、既に入り口の事務所は閉まっている。 明朝出発前に払おう。 公衆電話でメールチェック。 本日の走行距離、271マイル(434km)。
和田浜キャンプ場
3日目
06:00 起床
07:20 出発。 キャンプ場の管理事務所は未だ開いていない。 利用料金は遂に払わずじまい。
境港大橋
08:22 境港大橋。 中海と日本海・美保湾を繋ぐ、細い水路をまたぐ船舶航行を考慮した背高な特異な形をした囲い橋。 中海と宍道湖の境に位置する松江を通り、宍道湖畔沿いの
R431号を西へ進む。
08:50 道の駅 「秋鹿なぎさ公園」。
宍道湖
出雲大社、 大国殿: 多くの観光客で賑わう
09:55 出雲大社着。 田舎の淡路島堺村にあるお宮さんの大型と言った感じと言えば、余りに失礼か。 神社は寺院にくらべ、何故かよそよそしく貴く軽い。 およそ心身の限界まで修業する人間の業が感じられないのは、やはり住人は神様であるからであろうか。 1間半ほど境内を歩き回る。
境内の大木にびっしりと御神籤 出雲会館
11:30 出雲大社発。 帰路は宍道湖の南側、山陰の幹線道路R9号を東に向かう。 米子からは来た道と同じ道を逆に走ることになる。
14:20 道の駅 「ポート赤崎」。
鳥取砂丘: 月の砂漠を彷彿させる
16:05 鳥取砂丘、県立砂丘キャンプ場。 利用料は無料だ。 利用書に必要事項を書きこみ係員に渡す。 書き込む内容は、ありたきりの氏名、年齢、住所、利用の動機に加え利用の感想、コメントを書くようになっていた。 キャンプ場は、砂丘の直側である。 始めて見る砂丘を堪能する。 近くにある立派な造りの国民宿舎 「砂丘荘」 で温泉に入り垢を落とす。 入浴料
¥500だ。 こんな砂丘にも温泉が湧くのだと感心する。 温泉大国に溢れる日本の温泉は、日本人の旅模様を創り出しているのだろうか。 街の公衆電話でメールチェック。 生協で食料仕入れる。
本日の走行距離 164マイル(262km)。
4日目:
06:00 起床。
07:40 出発。 山陽道 R9号を東に進路を取る。 兵庫県の境にある岩見町辺りから R9は内陸部へ入る。
09:00 道の駅 「村岡ファームランド」。 八鹿バイパス、給油。
10:30 福知山ジャスコ。
12:00 丹波笹山。
道の駅 亀岡: 白が基調の粋な造り
12:30 道の駅 「ガレリア亀岡」 で休憩。 近代風の白が基調のフォーラム風の建物は新鮮な感じ。 建物の裏手がテラスになっており、適度な起伏の芝生公園がテラス前に広がる。 ここでお昼。 何時の間にか京都市内に入っている。 京都市内で R9号は終わり、R1号変わる。 京都を駆け足で抜け大津に入る。
15:30 大津。 琵琶湖の湖尻に掛る近江大橋を渡り、琵琶湖の東側に出る。 湖畔のキャンプ場でテントを張る。 街でメールチェック、食料仕入れ。 対岸にまたたく大津の街の灯を眺めながら、翌日のコースをイメージする。
本日の走行距離 173マイル (277km)。
5日目:
05:30 起床。
06:35 出発。 R1号を登る。 R1号は亀山で奈良から伸びている無料高速 R25号と交差する。
08:30 鈴鹿。 K-マートストップ。 パーキングめちゃ広い。 給油。 ガソリンスタンドのおばさんのとの短い会話が、驚く程気分をほぐしてくれる。
10:00 長良川。
10:30 名古屋。 ローソンストップ。 ここまで来ると戻って来たと言う感がある。 名古屋は、20才前後多感な時代を過ごした街でもある。 毎回この街を通る度に淡い懐かさが湧きあがる。
12:30 豊橋、吉野屋で昼。 もうここまで来れば自分の庭のような感じになる。 浜名バイパス。 磐田バイパス。 掛川バイパス。 藤枝バイパス。
16:30 道の駅「富士川」。
18:10 御殿場。
20:30 帰宅。 本日の走行距離 285マイル (456km)。
総走行距離: 1,232マイル (1,971km)。
出雲大社での1時間半の為に貴重な8月の連休を贅沢に使った旅であった。
4/Aug/1999 林蔵 (Updated on 8/Mar/'08)#079
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