2002年元旦、今年も友人で同僚でもある”O”氏と元旦ツーリングに出かけた。 数年前から恒例になった正月行事だ。 ”O”氏は、バイクで10分位の市内に住んでいる。 人間GPSと言われる程、良く道を覚えている。 1回行った場所は、殆ど迷わず行ける。 僕にが、マジックのように思える。 それに旨いものには目が無い。 しかも味がしっかりわかる。 調理師の免許も持っている味感覚の持ち主である。 だから、一緒に行くと旨いものにありつけると言うおまけまで付く。 良い事ずくめなのである。 今回は近場で川越市に向かった。
川越は江戸時代、江戸の台所として栄えた商業街である。 明治26年の川越大火で街の殆どが消滅した。 この大火で蔵造りの商家が災難を免れたことから、商家は競って蔵つくりの家を建てたそうだ。 当時は200軒以上に登ったそうだが、現在では30軒程度になっていると言う。 それでも、之だけの蔵造りの家が並ぶのは全国でも珍しく、今では毎年多くの観光客でにぎわう。 芋菓子が有名だ。 中でも芋菓子の元祖、 亀屋 栄泉は2階に資料館を備えた、由緒ある芋菓子屋である。 店の中も凝っていて、店舗の奥には琴と生け花が粋に飾られている。
品の良い70才代の女将が、「昔はテレビやラジオの宣伝が、なかったから、芋菓子を全国に広める為、旅をして、商品を売り歩いたんですよ。」と語っていた。 いつの世も、やはりお客様一筋にこつこつと精進努力するものこそ、本物を極める可能性の秘めているのだとつくずく思う。 時の鐘も観光名所の一つだ。 やはり明治26年の川越大火で焼失したが、直後に再建されている。 鐘は今では電動であるが、16mの奈良の大仏と同じ高さを持ち当時の面影をしっかり残している。 古い文化と伝統が残る、落ち着いた雰囲気の街である。 獅子舞等が各家々を回っており、お正月気分を盛り上げてくれる。 お昼に、亀屋 栄泉の前の甘味屋で芋ソーメンを頂いた、¥700。 余り芋の味は無かった。 つゆがそばつゆだったので、ソーメンそばのような味。
1/Jan/'02 林蔵 (Updated on 18/Feb/'08)#059 |
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