元旦ツーリング
@Jan/'11 小田原, 神奈川


西湘PA、駐バイク場にて


今年の元日は日本列島は寒波に覆われ九州から北海道迄大雪の荒れ模様だったが、関東地方は幸い天候に恵まれた。 例の友人から元旦ツーリングの誘いがある。 何はさて置き同行の意を伝えた。 トライアンフに乗り換えて2度目の元旦ツーリングだ。 神社仏閣の周辺を避ければ一般道の渋滞はまずない。 殆どの営業車が休んでいるので、空気は澄んでいる。 絶好のツーリング日であることはバイク乗り以外には余り知られていない。 今年は友人のお友達も加わり3台の鉄馬で駆り出した。 ルートは相模湾沿いに走る西湘バイパスを駆け、小田原に出て、帰りは少し内陸部、丹沢の麓を東に戻るコースである。 普段のツーリングとは違い、出発時間もコースも随分とゆっくりしたものだ。 9時過ぎに出発、3時にはもう帰ってくるペースである。 

国道129号を快調に南下、湘南海岸へ難なく到着。 右に折れ、防砂林の松林を左に見ながら10分も走ると、西湘バイパスの起点、花水川に懸かる花水川橋に差し掛かる。 明日、1月2日は箱根駅伝の日だ。 ここは第3中継点になっている。 既に放送局の中継車とTVカメラの設置が完了している。 スタッフは現地で泊り込みの準備体制の様子。 全国ネットの放映、失敗は許されない。 ご苦労なことだ。 厳しいプロの世界を見る思いである。 我々は暢気に元旦ツーリングを楽しんでその傍を走っているが。 
 
西湘バイパスはいつ走ってもすこぶる気持ちが良い。 左手に蒼く光る相模湾、白く波が砕ける海岸線、右手に青い松林、前方に箱根の山、日本の自然美が凝縮されているかの如くだ。 国府津ICの直ぐ先にある西湘PAで珈琲休憩。 冬場、1時間のライデング後、穏やかな相模湾を前に飲む暖かい一杯の珈琲の味は格別である。 空気はあくまで澄んでおり、相模湾には大島が真近かに浮かぶ。 初島等手に取るようだ。 伊豆の天城高原も濃いシルエットを西の空に刻む。 ここはライダーには人気の場所で大型駐バイク場が備わっている。 それでも駐バイク場に納まりきらない多くのバイクが大型車用駐車場や、車の通行の邪魔にならないスペースにぴかぴかに磨き上げた車体を休めている。  

小田原のお目当ての蕎麦屋は元旦なので休業。 仕方なく、途中のガストで格安の昼食を取る。 格安とは言え、立派な食事である。 高級感こそないが、店内は清潔で家族感覚が溢れる。(ファミレスと呼ばれる所以である。) 途上国では、今この瞬間も飢えに苦しむ人々が後を絶たない現実を思えば、上等過ぎるものであるに違いない。

早い時間に戻ったので、友人宅に遠慮なくお邪魔し、お正月料理を頂きながらの歓談。 至福の極みである。 友に、日本の類まれな自然に、家族に、そして数え切れない勤勉な労働者の生業が成す当たり前で凄い日本の日常に感謝。













林蔵@小田原、神奈川 1/Jan/'11 (Updated on 4/Jan/'11)#350
  

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