マリー(Murree) カラコルム・ハイウエー @Mar/'07 Murree,Pakistan
ホテルを出て暫く平坦な良く整備された幅の広いを運転手付きのレンタカー、カローラは快適に走る。 Murree道に入る地点に料金所がある。 この料金所を過ぎると、途端に道幅が狭くなり中央分離帯の無い狭い2車線道となる。 そして曲がりくねった勾配のきつい山道になる。 それでもれっきとした幹線道路なのである。 冬季雪が積もれば朝には軍が除雪を済ませてハイウエーは何時でも使える状態にしてあるらしい。 荷を満載したトラックや年期の入ったバス等がひっきりなしに行き交う道でもあるのだ。 荷を満載したトラックはローギアーでうなりながら超低速で坂道を登りまた下る。 その後には身軽な乗用車やピックアップが延々と金魚の糞の如く繋がってしまう。 所謂幹線道路である。 当然対向車は多いのだ。 遅いトラックを狭いワインデング道で追い越すことは極めて困難な仕事である。 此方の運転手は最高のサービスは早く安く人や物を運ぶことと信じ疑わない。 安全と言う概念は2の次にしてしまう傾向が強い。 狭いワインデングの登りを2重、3重追い越しは決して珍しいことではない。 茶屋の軒先でポテトてんぷらを揚げる少年 大型トラックやバスがローギアーで噴煙を上げて上る狭い道の傍で揚げている
2時間余りで2500mの峠を越える。 このハイウエーはパキスタン国内の多くの峠を超え最大の難所中国との国境に横たわる標高4700mを跨ぐKhujerab峠を通過するとカシュガル迄は一気に下る道になる。 我々はこのハイウエーのほんのさわりの部分を走ったに過ぎない。 峠を越え少し下った山腹に凡そ周囲の村の佇まいとは、或いはこれまで走ってきた貧弱で危険なハイウエーに比べ、掛け離れた豪華な五つ星ホテルBurban
Intercontinental Hotel が姿を現す。
このホテルのテラスからは眼下の盆地の遥か遠くに万年雪を懐いた7000m級のカシミールの連山が連なる素晴らしい景観を楽しむことができる。 このリゾートでは、広大な敷地の急な斜面を利用したトレッキングコースを楽しむこともできる。 この辺りは2000mを越すのであるが、松等の深い樹林覆われている。 日本ならとっくに樹林帯は無くなっている高度であるのに。 それだけ緯度が低いことを物語っている。
高級ホテルのテラスで絶景を暫く楽しんだ後は、直ぐ来た道を引き返す。 途中の道端にあったローカルのレストランで昼食を取る為である。 10分ばかり戻った場所に見晴らしの良い場所に簡単な宿泊設備を整えたモーテル兼レストランがある。 車を止め様子を伺う。 モーテルにもレストランにも客は居ない。 レストランの窓からは、3つの地殻が押し合い今なお1年間に5cm北に移動を続け、7mm高度を増している雄大な山々と、ライオン河(インダス河)で刻まれた渓谷を一望できる。 厨房にはコックらしき者がいる。 食事が出来るか聞いてみた。 メニューはチキンカレーしかできないが食事はできるらしい。 飲み物はペプシとミランダがあるらしい。 この辺りには他にレストランはなさそうである。 ここでテーブルを囲むことにした。 厨房では早速ストーブ(ガスレンジ)に火が付けられ、鶏が2羽素早く処理される。 小一時間待つと、チキンカレーがテーブルに運ばれてきた。 ライスは無い、チッキンで焼かれたばかりのナン(薄い大きな円形のパン)を添えてある。 ナンは無くなると直ぐに焼きたてのものが補充される。 山間のレストランからの眺め: 3つのプレートが押し合い世界の屋根を形成すると同時に 3つの文明が合流するクロスポイントでもある 25/Mar/'07 林蔵 @ MurreePakistan (Updated on 18/Jul/'07)#284 |
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