西安(Xi'an) @May/'06 Xi'an, China
[世界遺産、Mausoleum of the First Qin Emperor, 文化遺産、1987年登録] 兵馬俑(へいばよう)は、本来は古代中国で死者を埋葬する際に副葬された俑のうち、兵士及び馬をかたどったものを指す。秦九代目の王穆公が死去した際に177名の家臣たちが殉死することになり、殉死を防ぐために兵馬俑が作られることになった。ちょうど日本の埴輪のようなものであるが、現在では、秦の始皇帝の陵墓の周辺に埋納されたもののみをさすことが多い。秦の始皇帝陵の一部として1987年、世界遺産(文化遺産)に登録さている。(Wikipediaより)
中国行きのフライトは朝早いのが、出張を全く苦にしない私に取っても数少ない玉に瑕だ。 4時半起床、朝一番の列車で出かけた。 新宿からは毎回利用している、リムジン・バスに乗り込む。 スタッフが一寸慌しい様子、耳を欹てると、何と先発のお客にチケットを忘れた人が居て、バスごと引き返してくるらしい。 私のような人が他にも居るのだと、迷惑を蒙ったお客には大変申し訳ないが、何故か安心したりする。 バスは成田空港に充分の余裕を持って到着した。 手配して頂いたチケットはエコノミーだったが、航空会社の特典でビジネス・クラスにアップ・グレードして頂いた。 ありがたい。 西安への直行便に乗り込んだ。 お気に入りの窓側の席だ。 日本を昼間出る中国行きは、日本列島の上空を舐めるように飛ぶので、さながら小学校の社会科(地理)の教科書を眺めているような気分になれるのである。 今日の富士は残雪をたっぷり羽織り、雲間にその雄姿をくっきりと突き出している。
仕事場の事務所は、界隈では一際高さを誇る中国通信社のビルの中にある。 ゆったりしたロビー、大理石の床。 ビル全体に高級感が漂う。 スタッフは概して若く、真面目に職務に勤しむ。 若い分、組織は熟していない感があるものの、其れを差し引いても有り余る躍進力が伺える。 頼もしきことこの上ない。
いずこの国に行っても最大の関心事の一つは、食事であるに違いない。 特に中国は食の国としても名高い。 大いに期待でき、間違いなく楽しめるのである。 西安では殆どの観光客が足を運ぶという、街の中心地、ベルタワーの傍に広がる飲食店街にある餃子専門店 ”餃子宴” へ案内して頂いた。 店に足を踏み入れると、先ず目に飛び込んでくるのが、金色をした超大型の餃子の模型だ。 説明が中国語でされているので、正確な意味は不明だが、どうやら今年の餃子大賞でも取った記念であろうか。 そして、その傍には代表的な餃子メニューのサンプルが展示されている。 後で聞いたのだが、この店の餃子の種類は、実に290種に及ぶそうだ。 1階席は大衆向けで、広いフロアーにはびっしりと並んだテーブル席に、多くの土地の人々が少しの隙間も無く席を取り、お喋りを肴に特製餃子を夫々の胃袋に収めている。 その一種独特な雰囲気には実に圧倒される。 2階席は高級な造りで、10名程度の個室が、中央廊下の両脇に10室程度並んでいる。 2階席の1室に席を取った。 揃いのユニフォームに身を包んだ5人程度のウエートレスが、我々の部屋の担当らしい。 テーブルを準備する係り、お茶を注ぐ係り、ビールを注ぐ係り、食事を運ぶ係り、お酒を注ぐ係り、夫々別々の係がお客の様子を伺いながら、笑顔で細かくサービスを施してくれる。 未だ人件費の安いこの国ならではのサービス体制であろう。 それにしても、このような気持ちの良いサービスを中国で楽しめるようになったのは、何時も頃からであろうか。 私が最初に中国を訪れた1980年代には考えられなかったことである。 僅か20年と少しでこうも変わるのであろうか。 まるで共産国と言うイメージは最早ない。 サービスを受ける我々に取っては嬉しい限りである。
翌日足を運んだのは、大衆鍋料理屋だった。 こちらも、劣らずサービス満点、味極上と言える。 しゃぶしゃぶと思って頂ければ間違いない。 鍋は小型のものが各人専用に用意される。 ここでもサービス係りは細かく分かれていて、鍋を準備する係り、お茶を注ぐ係り、ビールを注ぐ係り、食材を運んでくる係り等。 お肉は3種、マトン、豚、牛であるので、多少嗜好に偏りの有る方でも楽しめる。 豆腐や野菜も豊富だ。 そして最後は、出汁のたっぷりでたスープに麺類を入れて頂くのは、日本の居酒屋と変わらない。
24/May/'06 林蔵 @Xi'an China (Updated on 24/Aug/'08)#222 |
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