水の街エビアン
@Sep/'04 Avian, France


レマン湖の南側に佇むカジノと水の街エビアン


スイスからドイツへの帰りに、レマン湖の対岸フランスに廻り、エビアンを訪ねてみよう。 もう昔のことになるがスイスに長く滞在したことがあった。 一度訪ねたいと思いながら遂にエビアンには行かずじまいになっていたのだ。 スステン扇状地の牧場の中にあるプチ・ホテルをチェック・アウト、ジュネーブ寄りの隣町シェーレで高速E62に入る。 この高速は以前は無かったものだ。 以前私が滞在した頃は、確かジュネーブからの高速はレマン湖のほぼ東端ブベー辺り迄しか伸びていなかった筈だ。 バレー州の州都シオン市を過ぎ、イタリアへ通じるセント・バーナード峠(今はトンネル)に抜けるマルチーニを通り、友人の別荘があるCol Des Mosses山麓への入り口エーグルで高速を降りる。 ここからフランスに入る為、左にハンドルを切る。 まだこの辺りでは氷河の青白い濁った水が流れるローヌを渡り、レマン湖畔に出る。 氷河の青白い水はレマン湖で浄化され澄んだ濃いマリン・ブルーの湖水が今も昔も変わらぬ美しい景観に映える。 狭い田舎道を暫く湖畔に沿い快走すると、St.Gingolph でEUに加盟していないスイスとフランスとの国境を跨ぐ。 相変わらず通過は簡単、パスポートの提示要求も無い。 常に開いているゲートが在るだけ。 狭い石畳の田舎道が国境だ。 フランスに入り、更に湖畔を西に2,30分走ると、そこは日本では水で良く知られるエビアンである。 

エビアンのもう一つも顔はカジノだ。 欧州ではかなり有名な Casino らしい。 高級ホテルが林立するカジノ・クオーター。 街のカフェも大概は賭博システムが導入されている。 珈琲を飲みながらテーブルに備え付けの LOTO用紙に数字を書き込み、ウエートレスに代金を払えば即座に当り外れが判る仕組みになっている。 店内には最近の高額当りの金額と日付が書かれた紙が貼られている。 くじ運の極めて悪い私である。 奇跡など起こる訳もないので、用紙には何も書かずにカフェ・オレを御ねーさんに注文した。



エビアンのカジノ



対岸のスイス、ローザンヌとの間には連絡ボート “La Suisse” が行き来している。 湖岸公園は良く整備されている。 広い歩道、ポプラや鈴掛(プラタナス)の大木並木、広い緑地帯、通りに面したオープン・カフェ。 いかにも財布の紐が緩みそうなセッテイングである。 エビアンはスイスからのお客が多いのかスイス・フランで全ての勘定が出来る仕掛けになっている。



スイス、ローザンヌからカジノへ客を運ぶ連絡ボート“La Suisse”



カジノに続く瀟洒なホテル群とオープン・カフェ



エビアンの散策を暫し楽しみ、オープン・カフェでカフェ・オレを戴いた後は、レマン湖を右回りに半周してジュネーブでスイスに戻る。 更にローザンヌからスイスを縦断して再びバーゼルからフランスに抜け、 ミュルーズに帰るコースを取る。 3日前にミュールーズのホテルを出る時、ホテルの無料インターネットから、同じホテルの予約をして於いたのである。 フロントで予約をすると何故か高いのである。 インターネットは現代の魔法箱だ。  



エビアン港から対岸スイス、ローザンヌを望む



通りに面したガラス工芸品店






Sep/'04 林蔵@Avian France (Updated on 5/Jul/'08)#183

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