Barcelona (世界遺産)@Sep/'04 Barcelona, Spain 海岸通り: Port Vell [世界遺産 Works of Antoni Gaudi 文化遺産 1984年、2005年] Seven properties built by the architect Antoni Gaud in or near Barcelona testify to Gaud's exceptional creative contribution to the development of architecture and building technology in the late 19th and early 20th centuries. Parque, Palacio, Casa Mila, Casa Vicens, Daud's work on the Nativity faade and Crypt of the Sagrada Familia cathedral, Casa, and the Crypt in Colonia Cell represent an eclectic, as well as a very personal, style which was given free reign in the design of gardens, sculpture and all decorative arts, as well as architecture. (From UNESCO HP)
地下鉄へのアクセスは直ぐ近くに見つかった。 バルセロナの地下鉄には昇りはエスカレーターがあるが下りはエスカレーターが無い。 大きな荷物も持っていると乗るのが大変である。 バルセロナの地下鉄は1.1ユーロだ。 L1に乗り一駅目、Urquinaona駅でL4に乗り換える。 南に一駅、Jaume
I駅で降りる。 駅の外に出た。 太陽も出ておらず方向が全くわからない。 取り敢えず駅前のカフェ Capucchinno に入った。 カフェ・コン・レッチェを頼み。 ホテル名を告げると同じ通りの3軒目だと教えてくれた。
ホテルからJaume通りを西に200m余り歩くと、そこはバルセロナの目抜き通りランブラス通りだ。 広い中央分離帯とプラタナスの大木街路樹で覆われた通りである。 中央分離帯にはカラフルなキオスクが立ち並び、多くの観光客と路上芸人で賑わう。
バルセロナに来るとガウデイーと言う訳で、早速サグラダ・ファミリア教会に行って見た。 ホテルから歩いて25分程度である。 雨であるが、こちらの人に倣い傘をささずに出かけた。 傘が無い訳ではない。 一応雨を予想して、折りたたみ傘は荷物の中に入れてきたのである。 少々の雨では傘を持ち歩くのが億劫なだけである。
入場料8ユーロを払って内部に入る。 これは詐欺ではあるまいか。 全く普通の建設現場を見せて8ユーロと取るとは。 内部は工事現場そのものである。 これが、1882年から営々と続いていると言うのは凄いかもしれないが。 確かに工事が遅いだけと言えなくもない。 造型のユニークさもある。 地下のミュージアムの一室は教会の建設歴史映画をやっており、カタルーニア語、スペイン語、英語等で順次上映されている。 映画の中に日本人彫刻家もこの教会作成に一翼を担っているのが紹介されていた。 又設計には植物の構造や海の波等、様々な自然界の現象や造型が取り入れられていることがわかる。
ガウデイーの作品は街中にもあるらしい。 代表作は街の中心にある大通りグランビア通りにある。 切り出した石をそのまま積み上げた “カサ ミラ” と一般の住宅を改修した “カサ パトリョ” だ。
どこの街も市場は威勢が良い。 その街を代表する場所のひとつである。 ここバルセロナにも素晴らしい市場が海から伸びる大通りランブラス大通りにある。 サン・ジョセップ市場だ。 生きの良い魚類も豊富だ。 日本人には堪らない。 思わず買って帰ろうかと思う程である。
ピカソもこの地ゆかりの芸術家の一人だ。 地図で見ると、ホテルの通りを真っ直ぐ西に2-300mのところにピカソ・ミュージアムがあるらしい。 せっかくこの地に来たのだ。 見ておこう。 狭い路地を入り、暫く歩くと人だかりがある。 どうもここらしい。 路地の建物の壁に小さく “Museu
Picasso” と書かれている。 間違いなさそうだ。 路地に長い列。 これがチケット・オフィスへの列のようだ。 最後尾に並んだ。 雨である。 足元が悪い。 やっと番が廻ってきた。 チケットは3種類。 A,、B、A+B。 Aは通常展示、Bは特別展示。 Aチケットを買った。 あのピカソの幼児でも描けそうな抽象画は、溢れる才能と精緻な技術に裏付けされたものであることが年代別展示を見ると良くわかる。 年代別展示の白い壁には、カタルーニア語、スペイン語、英語の簡単な説明が書かれている。 多くの訪問者は英語の説明書きを覗き込んでいる。 私もその一人だ。 ピカソの言葉、“絵は部屋を飾るために描いたものではない。 絵は敵と戦い防御する為の道具なのである。”
バルセロには来たからには海、と思っていたのだが、一日目は生憎の雨。 二日目も午前中は雨。 午後からどうにか雨は止み、青空も垣間見えるようになる。 海岸通りに出てみよう。 海岸通りに出るにも、ランブラス通りを南に下る。 海岸通にでると1929年万博時に建設されたランドマーク、コロンブスの塔がある。 昔のバルセロナ港はリノーベーションされ、近代的なウオーター・フロント Port
Vell として生まれ変わっている。
欧州の夏は夕方が長い。 夕方8時すぎ、カテドラル前広場のレストラン ESTRUCH でゆっくり夕食を取る。 ベージュのシックな壁にはブルー・タイルのアクセントで若い夫婦が家畜や穀物を収穫している絵が描かれている。 そう言えばレストランの従業員の制服はブルーだ。 店の前はテラス席。 あう言う席にも座ってみたいものだが、一人では格好がつかない。 又の機会にしよう。 テラス席の前ではアコーデイオン引きが客の前で媚を売りながら演奏に余念がない。 店内へも小さな花束を抱えた花売りが客質を伺いながら廻ってくる。 勿論私のような独り者の席は見向きもしない。 歌や花は若いカップルの恋の小道具なのだ。 教会前の広場が徐々に光を失い夕闇がせまる。 そろそろマドリッドに戻るためノース・バス・センターへ行こう。 勘定を済ませ、やおら席を立つ。
Sep/'04 林蔵@Barcelona Spain (Updated on 28/Jun/'08)#176 |
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