リージェント・ストリート

「オペラ座の怪人」をHer Majesty's Theater で観劇することになった。　ロンドンの中心ピカデリー・サーカスから Heymarket通りをワン・ブロック下ると女王殿下の名を冠した劇場は、その名に恥じず豪奢なファサードを誇らしげに通りにさらす。　１１月４日７時４５分開演のチケットを１０ポンドで買った。　ロンドンでの観劇は、この豪奢な劇場に入るだけでもその価値はあるのではなかろうかと、少し大袈裟だが感動に胸を震わせながらチケット・カウンターに進んだ。　ロビーはめかし込んだ紳士淑女のカップルが殆どである。　一人身は私ぐらいであろうか。　単身出張中とは言え肩身が狭い。

高級お茶屋、フォートナム＆マソン：　いつもここでダージリンの紅茶を土産用に買う

演劇のせりふは非日常的に明瞭で判り易い。　この劇の圧巻はオペラ座の怪人がその上に立った超大型の本物のシャンデリアが、 客席の真上から舞台めがけて大音響と共に下り落ちるシーンである。　ストーリーもさることながら、ミス・サイゴンのヘリコプターと言い、本物を大胆に使う仕掛けと空間で感動を盛り上げるところが凄い。　こんなところにことさら感動するのは、技術屋である証であろうか。　ふと我に返り一人で居ることに気付く。　かみさんと同じ感動に浸ることができればどんなに素晴らしいだろうと思うが叶わぬ夢と諦める癖がついてしまった。　

“オペラ座の怪人”のチケット

Nov/'00 林蔵＠London UK (Updated on 14/Jun/'08)#163