ゴルナーグラート @Sep/'83 Golnergrat, Swiss ゴルナーグラートからモンテローザを背景に 標高3,089m、登山口の町ツエルマット(標高1,604m)から登山電車で一気に上ることができる。 この天上の世界には本格的なレストランまで揃っている。 遠く日本でも人気の観光地だ。 そのツエルマットと目と鼻の先にある場所に居るのだから、この幸運に感謝しなければならない。 そんな魅惑の世界へ連れて行ってくれるのは、メーターゲージ(1m軌道)の全線アブト式、1898年開業、全長9kmの登山電車だ。 ’83年夏、初めてスイスを仕事で訪れた。 バレー州の谷間に佇むスステン扇状地に佇む小さな村が滞在地だ。 早速、休日を利用して仲間と一緒に訪れた.. バレーの谷底は緑豊かな農場と牧草地が続く スステンからはスイス国鉄の列車とBric-Zermatを結ぶ私鉄を使って簡単に行けるが、我々はレンタカーで行くことにした。 (当時、仕事でレンタカーを借りており、自分で運転していたのである。休日は車が空いているので、ガソリン代を自分で出せば、足代は安くあがるとの魂胆だ。) 谷間の街道を西にローヌ河に沿って2駅進むとVispと言う小さな街に出る。 ここを右に折れるとZermatへは一本道だ。 Zermatの手前にTasheと言う村がある。 ここからは車乗り入れ禁止になっている。 大きな駐車場があり、ここの車を停め、列車でZerumatに入る。 スステン扇状地: 小学生の時社会科で習った地形が見事に眼前に広がる 写真一番下中央右側が宿舎にしていた駅前ブッフェ(バーン・ホフ・ブフェ) スイス国鉄Leuk駅の駅前レストランであるが宿泊設備も備えている スステン扇状地の牧草地を流れる小川: 流れる水はあくまで清く冷たい 夕刻、バレーの谷間に幾つものカウベルの響きが遠く近くにこだまする 放牧されていつ牛達が牛舎へ帰る際に首に付けたカウベルが鳴り響くのである 地球局建設サイトの看板の前で スイスにはこれ以降何度も足を運ぶことになる 駅前ブッフェ: 一階部がカフェレストラン、2階部が宿泊設備になっている Tashe: 車は此処まで、此処からは列車でツエルマットに入る スステンからはスイス国鉄の列車とBric-Zermatを結ぶ私鉄を使って簡単に行\けるが、我々はレンタカーで行くことにした。 (当時、仕事でレンタカーを借りており、自分で運転していたのである。休日は車が空いているので、ガソリン代を自分で出せば、足代は安くあがるとの魂胆だ。) 谷間の街道を西にローヌ河に沿って2駅進むとVispと言う小さな街に出る。 ここを右に折れるとZermatへは一本道だ。 Zermatのひとつ前のTasheと言う村がある。 ここからは車乗り入れ禁止になっている。 大きな駐車場があり、ここの車を停め、列車でZerumatに入る。 マッターホルンの登山口: ツエルマット ツエルマットの交通手段は馬車だ、この街は自動車乗り入れ禁止になっている ツエルマットの街は何れも一目で堅牢なつくりとかわる木造の別荘が山間の傾斜部に立ち並ぶ。 車に変わる馬車がタクシーの静かな佇まいに趣を見せる。 日本でも人気の観光スポットとあって、我が同胞も多い。 ゴルナーグラートには、ここから登山列車に乗り込むのである。 2000m以上を一気に上ろうと言うものだ。 こんな凄い登山鉄道が100年近くも前に開通しているのだから、恐れ入る。 グリンデルワルトのアイガー北壁を刳り貫いてクライネシャイデックに至る登山鉄道も凄いが、このゴルナーグラート線も、山を愛し、山と共に生きるスイス人の固く強い意志を感じざるを得ない。 メーターゲージ(1m軌道)のアブト式線路 ツエルマットからゴルナーグラートへ(3,039m)は登山列車で一気に上る 前方にマッターホルンが見えてきた 登山列車はゆっくりではあるが確実に高度を上げてゆく。 眼前にマッターホルンの雄姿が見えるポイントに差し掛かる。 乗客はその優美な美しさに一様に歓声を上げる。 マッターホルンの東面は殆ど垂直な壁だ。 そして頂上部がオーバーハングしている。 登山には超不向きな形をしているのである。 人間と言う動物では他の動物とは少し出来が違う。 困難なことがあれば、敢えて挑戦しようと思う意思が生じるのだ。 この超登山不向きな山にも挑戦者が絶えない。 今、目の前に見えるマッターホルンにも、挑んでいる登山者がいるのだそうだ。 (勿論肉眼では見えないが) マッターホルンの頂上付近では相当強い風が吹いているのが、頂上部の風下に俄かに湧き上がる雲の様子でも見て取ることができる。 それだけ山の気象は変わり易いと言うことでもある。 ゴルナグーグラートからn帰りは、2駅程歩いて下る 素晴らしい山岳美を堪能しながら登山道を簡単に下ることができる 3000mの高地でスイスアルプスの絶景をバックにフルメニューの食事を楽しめるこの贅沢 2000mの高度差を難なく上り終えた登山列車は、ゴルナーグラート終着駅に到着した。 そこは正に天上のパラダイスだ。 しかもフルメニューのレストラン迄揃っているのである。 絶景スイスアルプスに囲まれたオープンレストランで極上のランチを堪能する。 食後、ツエルマットへの戻りは、直ぐ登山列車に乗らず、2駅程歩いて下ることをお勧めしたい。 素晴らしい山岳美に囲まれた大パノラマを楽しみながら、比較的歩き易い登山道を下ることができる。 眼下にゴルナーグラート氷河を見下ろしながら、眼前にマッターホルンの優美な姿を仰ぎながら、途中逆さマッターホルンが見える小さな湖の傍を歩くこともできる 眼下に見えるゴルナグラート氷河も年々後退の一途を辿っているとか。 短時間では目には見えにくいが確実に微妙な生態系が崩れているのだろうか。 便利さは求めても贅沢は慎む態度を今一度振り返りたい。 夏場のこの辺りの登山道は大変歩き易い、特別な登山靴は要らない ウオーキングシューズで十分だ 湖面に映る逆さマッターホルン
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