ローマの休日 世界遺産@Jun/'05 Rome Italy
[世界遺産 Historic Center of Rome, the Properties of the Holy See in that City Enjoying Extraterritorial Right and Sun Paulo Fuori le Mura 文化遺産 1980年登録、1990年拡張登録] ローマ歴史地区、教皇領とサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂は、イタリアのローマおよびバチカン市国にあるユネスコの世界遺産の登録物件名。1990年には、アウグストゥスの霊廟、ハドリアヌス帝の霊廟などが拡張登録されている。ヴェネツィア広場を中心としたエリアが登録されている。またやはり世界遺産に登録されているバチカン市国 (世界遺産)とも隣接し、こちらと一体となった保全活動が実施されてもいる。 伝説によると、王の命により双子のロムロスとレムスの兄弟はテヴェレ川に流され、そこで狼に拾われて育てられた。そのロムロスがパラティーノの丘にローマを築いたという。実際には、紀元前7世紀ごろにサビニ人、ラテン人がローマを築いた。その後、現在まで都市として機能しつづけており、都市の中の都市とローマが呼ばれる所以である。 (Wikipediaより)
ローマの記憶は、私の頭からもうすっかり消えうせている。 少し復習せねばなるまい。 目的のアッピア街道は何処から始まるのだろうか。 インターネットで予約してあったFirenze通りの安宿は直ぐ見つかった。 成るほど安宿である。 窓の無い地下牢のような部屋だ。 シャワーの出が良いのがせめてもの救いである。 ロケーションはかなり良いが。 ローマ中央駅から歩いて5分程度の場所にある。 造りが昔のローマ帝国時代の邸宅を思わせる。
身の丈3倍くらいはある大きな頑丈な木の扉は、建物に住んでいる住民と共用である。 夕方8時(未だ陽は高い)にはこの頑丈な木の門が閉まる。 ホテル客の出入りはインターフォンで開けてもらう仕掛けである。 間口は狭いが内には広い中庭があり、今は住民の駐車場になっている。
翌日はレンタカーを受け取り、ホテルの近くの駐車場に駐車して置こう。 ローマの交通事情は聞きしに勝る状態である。 こんな道路状況でレンタカーを運転できるだろうか。 ドイツでは空港からフランクフルト中央駅前のホテル迄難なく運転できたが、ローマはマナーがまるでドイツや日本と違う様子だ。 やたら一方通行が多く、横断歩道に信号が無い。 人は車を全く気にせず、処構わず横断を始める。 スクーターとオートバイが我が物顔で狭いローマの道を車の合間を縫って走り回る。 唯でさえ狭いローマの道が更に狭く感じる。 どの車もウインカーは殆ど出さない。 運転する気がややひるんでくる。 いや、今回はどうしてもアッピア街道を走るのである。 レンタカーは必須だ。 ブリンヂシのホテルも電話で予約してしまったし。
兎に角、ローマの道に馴れる為、古都を歩き回ろう。 一方通行や通りの名前、目印になる建造物を、歩きながら頭に叩き込んだ。 初日の半日だけでは、どうも未だレンタカーを運転する自信が持てない。 レンタカー屋に電話して車の引き取りを午前10時から午後の時間にずらしてもらう。 レンタカー屋の係員は私の依頼を心よく聞き入れてくれた。 ヨーロッパの長い夏の陽がようやく沈みかける9時近く迄歩き廻った後は、その間に見つけて於いたインターネットカフェへ、ラップトップを持ち込んでメールのチェック。 1時間2ユーロである。 LANの設定を固定IPから自動取得に設定しWEBメールで受信メールをチェックした。 ドイツ滞在中はメールのチェックができなかったのでスパムメールが400通程溜まっている。 スパムメールを丹念に削除し必要なメールを選り分ける。 大事なメールは無かった。 友人からのスパイスの効いたメールとバイク・ボランテイア関連等をざっと目を通してメールを閉じる。
翌日、午前中更に古都を歩き回る。 目的は道を覚える為だが、勿論主要観光名所は外からその景観を楽しむ。 ローマの街は、街を2分するテイベレ川を基準にすると比較的判り易い。 道を覚えながら今回是非訪れて於きたい場所があった。 ナヴォナ広場だ。 古代ローマ時代に戦車(映画に良く出てくる馬に引かれた2二輪車)競技場として作られた細長い広場である。 車の乗り入れが禁じられているこの広場はその広さと言い、取り巻く建物の優美さ、広場の中心部に設けられた3つの個性的な噴水と言い、カフェで寛ぐのにぴったりの場所であると何かの案内書にあった。 広場を取り巻き瀟洒なテラス・レストランが居並ぶ。
広場の角にあるそんなレストランの一つ、"Cafe Bernini" のテラス席で、しばし行き交う人々の風景を楽しむことにしよう。 イタリア滞在中一度位は ”レストラン” で食事をしても良いだろう。 昼である。 メイン・デッシュは要らない。 海老サラダにサイドメ・ニューのポテトを頼んだ。 ポテトはスイスのバター炒めポテトを思わせる。 味もいける。 だが量が多いのには驚きだ。 4人程度のテーブルのサイドメニューにおあつらえの量である。 これにミネラル・ウオーターとパンを付けて、マック6回分程度の値段である。 やはり ”レストラン” は高い。 一人で楽しむにはもったいないとつい生来の貧乏性が出る。
どうにかローマ中心部の地理は頭に叩き込んだ。 レンタカーを受け取りに行こう。 昨日の電話では、予約したHertzのレンタカー屋は街から随分離れた場所にあるらしい。 ヨルダンを出る前、インターネットで予約したのだが、ローマ市内のレンタカー屋は星の数程ある。 どのレンタカー屋すれば良いのか皆目見当が付かない。 その中から、ローマから北に伸びる古代からの主要幹線道路であるフラミニア街道沿いに住所のあるレンタカー屋を選んだのである。 ローマ・テルミナル駅からバス910番に乗り、終点迄乗る。 其処は郊外のバスセンターらしい。 そこで200番に乗り換え、10個目の停留所にあると言う。 FIATのガレージの看板が目印だと言う。 無事辿り着けるだろうか。 1ユーロの乗車券を買ってバス910番に乗った。 バス内部に検札機が備わっていて、乗客は自主的に各自のチケットを検札機に通す。 見ていると、皆、ちゃんと検札機にチケットを入れている。 イタリア人も真面目なんだと感心しきりである。 30分程度で910番は郊外にあるバスセンターに到着した。 ここから200番に乗換えである。 10分程度待つと、200番のバスはバスセンターを出発した。 10個目の停留所は判るだろうか。 見逃さないようにバス停の数を数える。 どうもここらしい。 降りた。 FIATの看板はあるが、レンタカー屋らしきものは見当たらない。 うろうろしていると、FIATの看板から下に下る道がある。 どうもガレージに繋がっている道らしい。 事務所はガレージの中にあるのだろうか。 行ってみた。 やはりあった。 地下のガレージ内にレンタカー屋の事務所はあった。 インターネットで予約した通りの小形車(FIAT
Pumt)が用意されていた。 おねーさんがたどたどしい英語で車の説明をしてくれる。 Pumtは昨年フランクフルト空港で借り、スイスへ行った時にも使った車である。 多少は勝手のわかった車である。
プントの運転席に身を置く。 兎に角街の中心へ向かおう。 この当たりの地理は全く判らない。 道路標識のみが頼りである。 街の中心へは適当に車を走らせれば、知っている標識に出くわす筈である。 ローマに来る前、フランクフルトで借りたレンタカーはBMWだった。 その違いが余りに歴然としているのに驚く。 BMWとPumtでは全く別の乗り物のようだ。 当たり前だが、加速、制動、滑らかさ、インパネの配置、アクセサリー装備、全てに於いてランクが違う。 街の中心へ辿り着くのは、すんなりとは行かなかったが、どうやらバチカンの裏手に出たようだ。 だが此処までくればホテルに行くのは然程難しいことでは無い。 欧州の夏、暗くなる迄未だかなりの時間がある。
レンタカーの返却は空港にした。 ブリンジシから帰りのことを考えて、空港のレンタカー返却場所を確認しておこう。 イタリア最終日の25日は、早朝イタリア半島の踵部分に当たる街ブリンヂシを出て、アッピア街道をローマ迄600km走り、レンタカーを空港で返却、そしてフランクフルト行きのフライトに乗る予定である。 余り時間の余裕は無い。 どこかで時間のロスがあると、フランクフルト行きのフライトに乗り遅れることも在り得るのである。 できるだけ不安要素は取り除いておこう。 空港へは高速ローマ環状線に乗り、空港線に乗れば比較的簡単に行けそうだ。
高速ローマ環状線に乗るのにかなりの時間が掛かった。 環状線は街のセンターからは以外に遠いのである。 空港入り口に近ずくと、大きな案内看板が出る。 A,B,Cターミナル。 国際線は、”C” ターミナル。 パーキング、Hilton Hotelは、更にその外側のレーンに指示がある。 パーキングは ”A"、 ”B"、 ”C"、 ”D" に分かれている。 レンタカー屋のおねーさんの説明では、パーキング ”C" が返却場所だそうだ。 守備良く ”C" 駐車場に車を入れることができた。 返却時は4Fに停めれば良いらしい。 陽は高いが時刻は既に7時を過ぎている。 夕食を空港のカフェ・ラウンジで軽く済ませる。 空港からの帰りも、どうにか迷わずホテルのあるFrenze通りに辿りついた。 前日確認してあった、ホテル傍の駐車場に翌日の朝まで車を預ける。 前日のルート・チェックが功を成し、事故も無く、余り迷うことも無くローマの街を運転できたのはラッキーだった。 明日は本番、アッピア街道を走る。 安全運転で行こう。
22/Jun/'05 @Rome Italy (Updated on 11/Aug/'13) #203 |
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