Hyde Park
@Aug/'08 London, UK
ケンシントン・パーク内のオランジェリー
当時は名の通り、高緯度の英国で南国産のオレンジを室内栽培する温室だったが、
現在はカフェ・レストランとお土産物の売店になっている
既に8年前のことになる、ロンドンを最後に訪れたのは。 夏休みを返上することになったアフリカ行きが急に決まり、期せずしてロンドンで一泊することになった。 夏場の欧州は陽がなかなか落ちない。 ロンドン着が16時で翌日の14時発なら、街に宿を取ろう。 と言う訳で、インターネットの安宿(と言ってもロンドンの宿は高い)を探して、ロケーションも良い Bayswater にある宿を予約した。
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オルム門から入り真っ直ぐ歩くと、ケンシントン・パレスの裏庭門に到達する
6時、いつも時間に小型ラジオの目覚ましで目を覚まし、先ずはホテルの地下のレストランで朝食。 黒人スタッフが音を立てないきびきびとした動作で忙しそうに動き回る、傍でゆっくりとしたホテル客の動作の是妙なバランスを見ると、ヨーロッパに居る気分がとてもする。 こんな時空間に身を置くのも悪くない。
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ビクトリア女王がお生まれになった、又ダイアナ妃が居住したケンシントン・パレスを
バックに佇むVictoria女王モニュメント
日曜日の早朝、人々はまだ活動を始めない。 ややひっそりした公園に足を踏み入れる。 それでも、ジョギングや自転車で運動をする市民に遭遇するに事欠かない。
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夥しい数のリスが走り回る ”リスの小道”
このあたりの植え込みは、遠い昔アフリカの地ザンビアの植物公園で見たのとそっくりだ
英国のガーデニング魂が染み込んでいるような気がする
昨夜の雨で濡れた公園の樹木や草花に冷気さえ感じる。 8年前とちっとも変わらない。 ブラック・ポプラも、女王殿下の専用馬場も、エリザベス女王が御生まれになり成長した、又ダイアナ妃の住居だったケンシントン・パレスも、リスの小路も、犬を連れた御夫人も、多くのジョガーも、ロング・ウオーターの水面も、横断歩道で必ず止まるタクシーも、ウエスト・ポイントで2階建ての観光バスを待つ観光客も、ラウンド・ポンドの周囲芝生に佇む水鳥達も。 まるで、8年前の朝の散歩をしている感じである。
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アルバート・モニュメントの正面、
ハイド・パークに隣接するロイヤル・アルバート・ホール
少し早足気味で歩いたが、途中寄り道をしたり、回り道をしたので、ホテルに戻るのに、たっぷり2時間を費やしてしまった。 急ぐ旅でもなく、丁度良い身体のほぐれ具合である。 フロントで散歩前に預けた荷物を受け取り空港へ向かう。 来た時と同じ地下鉄を利用しよう。 その為に昨日空港で往復切符を買っておいたのである。 が、Bayswater駅の改札に昨日購入したチケットを差し込んでも、ゲートが開かない。 もしかすると悪い予感、窓口で尋ねると案の定、往復券は一日券なので、日を越すと使えないのである。 たかが3.5ポンドであるが、もったいないことをしてしまった。 改めて自動販売機で片道券を4ポンドで購入した。
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黄金色に輝くアルバート・モニュメント
Bayswaterでサークル・ラインのウエスト・バウンドに乗る。 プラットフォームに降り、列車を待つ。 欧州の他の国からの旅行者だろうか。 若い男女が一緒にプラットフォームに降りて行った。 女性が手当たり次第に日本製高級カメラのシャッターを切っていた。 駅名を示すロンドン地下鉄の表示板は独特なデザインをしている。 早速彼女の目が留まりシャッターが落ちる。 相変わらず多国籍な乗客。 生粋のロンドンっ子はこの中に、はたして何人居るのだろうか。
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マーブル・アーチ
アーチの幅は2頭立ての馬車が通れる幅になっている
次の駅はNottinghill駅だ、かつてロンドン滞在中に利用した駅である。 何も変わらない8年前の駅が懐かしく感じられる。 次のHigh Street Kensington駅でDistrict Lineに乗り換え、更にEarl’s
Courtでピカデリー・ラインに乗り換えるる。 ピカデリー・ラインはEarl's Court から地上に出る。 空港駅迄ずっと地上を走るので、英国の田園風景が広がる車窓を眺めるのは爽快だ。
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天に向かい力強く伸びているブラック・ポプラの姿は少しも変わらない
ヒースロー空港にはターミナルが4つある。 アフリカ方面行きのフライトは第4ターミナルからの出発となる。 以前、南アフリカへ行く時、実は苦い経験がある。 間違って第3ターミナルへ行ってしまったのだ。 慌てて第4ターミナルへ移動しようとしたが、様々な悪条件が重なり、結局乗り遅れ、翌日のフライトを取り直さざるを得なかったのである。 我輩の頼りない脳味噌も少しは学習をするようである。 乗った電車はターミナル1,2,3行きだったので、ターミナル4へ行く為、ヒースロー空港の手前のHatten Cross駅で降り乗り換えの電車を待った。 まもなくターミナル4行きの電車がやってきた。 無事ターミナル4に、余裕で到着することができた。
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ハイド・パークは様々な顔を持つ
このあたりは、さながら草原の如くだ
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ロング・ウオータ: 橋から北側を望む
公園のほぼ真ん中をケンシントン・パークとハイド。パークを分ける
車道が走る、その車道がこのロング・ウオーターも2分する
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ロング・ウオータ: 橋から南側を望む
ロング・ウオータはこの車道の橋で2分されるが、
南側のほうが若干長い
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ラウンド・ポンド:
ケンシントン・パーク側にある丸池
正面の建物は、ケンシントン・パレス
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ケンシントン・パークとハイド・パークの一部の案内図
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ハイド。パークに面したホテル:
外観は立派だが、内部は老朽化が進み、快適とは言い難い
今度、ロンドンを訪れるのは何時になるだろう。 今回のアフリカの仕事が一段落し、一時帰国の時に寄ることができるだろうか。 あるいは航空券の関係で、フランクフルト経由になるだろうか。 ロンドンでの束の間の一休みもこれまで。 目的地に着くと、多忙な日々が待ち構えているに違いないのだから。
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ロンドンの地下鉄: 駅名表示板
ここで、ピカデリー線からサークル線に乗り換える
林蔵@London 10/Aug/'08 (Updated on 15/Aug/'08)#305