Nazare
@Sep/'04 Nazare, Portugal


ナザレのビーチ


リスボンに来たのだ。 ナザレに行ってみよう。 何で行けば良いのだろうか、鉄道は在るのだろうか。 前回(1980年8月)は1日コースの観光バスで行ったので交通手段は心配しなくても良かっただが。 ホテルのフロントで聞いてみた。 バスで行けば良いらしい。 バス・センターはホテルから北に歩いて数分の場所にあるとのことだ。 バス・センターは直ぐ判った。 チケット・カウンターで “ナザレ往復” と言ってみたが、片道切符しか発行してくれない。 どうも帰りは現地で買えと言っているらしい。 片道7.5ユーロである。 かなり遠い場所なのである。 ハワイの “The Bus” のように2ドルで乗り放題と言う訳には行かない。 バスはコインブラ行きである。 バスに乗る際に運転手に、“ナザレは1番目の停車場?” と英語で聞いてみた。 もっとも “一番目” と言うのを “プルミエ” とフランス語ともスペイン語ともポルトガル語とも判らぬ言い方をしてみたが。 運転手は首を振り、指を3本立てた。 どうも3番目の停車らしい。 



ナザレのビーチと街:昔は小さな漁村であったが今は観光の街だ



クリフ(崖)の上には家が迫る:クリフは崩れないのだろうか


バスは良く整備された高速道路を北に走る。 高速道路は有料である。 料金所では、バスは一番外側の予約車レーンを摺り抜ける。 止まることは無い。 以前の記憶ではポルトガルの森、林は松の木だと言う印象が強いが、今回見た森、林は松の木よりユーカリの木が多いのには驚きである。 松の木は松脂を採る為でもあったと記憶している。 今時松脂を採ることもなくなったのだろうか。 ユーカリは何に利用するのだろう。 1時間程で1番目の停車場 Rainha に到着。 次の停車場は乗り降りする者が居なかったのか停車しなかった。 2時間余りで、私の目的地であるナザレに到着。 数人の宿斡旋おばさんが到着したバスに駆け寄り、宿の必要な者を探している。 帰りのチケットを買っておこうと思い、窓口に行ってみたが窓口が開いていない。 多分出発時間の少し前になると開くのであろう。




ビーチの更衣兼日よけテント



ビーチとクリフ&ケーブルカー


それまで海岸に出てみよう。 昔と変わらぬ白いビーチと大西洋の波、北には切り立った絶壁がせり出す。 中心部の広場に並ぶテラス・レストランにはガラスの囲いが付いていた。 以前はこんなものは無かった筈。 車の往来が激しくなり塵や埃対策だろうか。 広いビーチには夥しい数の更衣場兼日除けテントが並んでいるが、誰も海には入っていない。 海岸をそぞろ歩くか、寝そべってゆっくりした時間を楽しむ。 ヨーロッパの海岸での時間の過ごし方である。 テラス・レストランの一つに入り、シーフード・サラダを注文した。 大したメニューではないが、器が立派なのには感激。 色もブルーで統一されていて海に来た気分が出る。 日の暮れぬ内にリスボンに戻るべく、早めのバスのチケットを買い、リスボンへ帰るバスに乗り込んだ。




リゾート気分を誘う広場のホテル



海岸通り: 土産物屋が並び人出で賑わう



ビーチに1隻の廃漁船:遠く中東フェニキアの影響を受けた漁業も今は廃れたのだろうか







Sep/'04 林蔵@Nazare Portugal (Updated on 30/Jun/'08)#178

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