ウエストミンスター・アベー @Oct/'98 London, UK
静かに内部をものめずらしく眺めまわる。 その内、聖歌隊が中央祭壇に陣取り始めた。 それぞれ特別な派手な装束で何やらそれぞれのシンボルであろうか、道具を手にしている。 厳かに静静に行進は続く。 全員がポジションに着いた頃には、何時の間にやって来たのか、祭壇前の椅子席は人で埋まっている。 そしてミサが始まった。 しまった、この場に及んで外に出る訳にも行かず、近くの椅子席に座った。 始めてのミサ参加である。 中央の司教が長々と賜う節目節目に、椅子に座っている信者が椅子の前で膝まずくのである。 私は隣の人がする作法を横目で見ながら真似た。 膝まずいている時間が長いのである。 その為か椅子の前にはクッションの膝当てが備わっているのである。 今やっとその膝当の意味を知る。 座ったり、膝まずいたりする動作はぎこちなかったが、 クワイヤーの聖歌はアベーの高い天井にこだまし素晴らしかった。 1ポンド硬貨をドネーションボックスに入れ、外に出た。
まるで違う外の空気を肺に吸い込み、今度は良く知られているほうのウエストミンスターへ向かった。 流石に人(観光客)は多く、警戒も物々しい。 しかも入場料迄必要だ。 内部にはいる気持ちは萎えてしまった。 外からその偉容を眺めただけで、テームズの川辺に向かった。 テームズの水の流れと、行き交う様々なボートをぼんやり眺め、アベーでのミサ経験の余韻に浸りながら休日の贅沢な時間を流れるにまかす。 オランダ公園: クイーンズ・ゲート Oct/'98 林蔵@London UK (Updated on 17/Nov/'10)#143 |
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