Maui Hawaii
@Nov/'00 Hawaii, USA


スペイン グラナダのアルハンブラ宮殿を模したグランドワイレアリゾートの後庭


この年11月はロンドンへの出張中であったが、休暇を頂き成田へ戻ってきた。 成田では、田舎の父に義父母を含め、かみさんに娘と家族全員が待っていた。 これから息子達が結婚式を挙げる米国ハワイ州のMaui島へ向かう為だ。 僕は成田トランジットで、そのままハワイへ向けて飛行を続けることになった。 ロンドンからハワイ迄、実質連続飛行になる。 本来なら大変きつい旅行日程の筈だが、今回は気分が高揚しているせいもあってか、全く気にならないから不思議だ。 人間って実に御都合主義にできている。 僕の成田からホノルル迄のチケットは、某航空会社のマイレージで頂いた無料チケットである。 ロンドンで予約した時、 有料の席は全て満席だが優待券のただ券なら席があるとのことで無料チケットを頂くことになった次第である。

田舎からは、父と義父母も来てくれている。 皆海外旅行は初めて。 かなりの高齢でもある。 狭い飛行機の座席で長時間のフライトはきついかも知れない。 それでも孫の結婚式と言うことで、皆一様にうれしそう。 無事、ホノルル空港に着陸。 休む間も無く、国内線カウンターに行き、ハワイアン航空の小型ジェットに乗り込み、マウイ島へ向かう。 30分程でマウイ島カフルイ空港に到着する。 旅行会社の現地職員が空港で待っていてくれた。 案内に従い、全員マイクロバスの乗り込む。 大きなショッピングモール内にあるマウイ観光や結婚式場の世話をしているエージェントへ向かう。 マイクロバスの運転手は、大変陽気でショッピングセンター迄の僅か15分位であるが、マウイのミニ観光案内をしてくれる。 マウイ島には3000m級の火山ハレヤカラ山がある。 マウイの歴史や自然はハレヤカラ抜きには語れないようだ。 時間が許せば登頂を試みたい気もする。(結局今回は残念ながら時間を取れなかったが、後日、マウイマラソンに参加する機会を得、その時車でではあるが登頂を果たすことができた。) ショッピングセンター内のオフィスで式の手順や宿の手配等の説明を受ける。 お昼はモール内の日本食ファーストフード店で取る。 味はファーストフードであるが、遠く外国の小島でも日本食が食べられるのは有難い。 周りを見るとお客は現地の人達と東南アジア系の人達だ。 (この東南アジア系の人達は恐らく現地に住んでいるのだろう。)  ハワイは日系人が多いせいも有るが、近年日本食は米国社会で健康食として大いに受け入れられているらしい。 一通りの説明を受け、再びマイクロバスに乗り込み、宿であるグランド・ワイレア・リゾートへ向かう。 島を横断し、さとうきび畑を突き切り、20分位で島の南側にあるワイレア地区に到着。 



ホテル中庭



ホテルベランダより


いかにもアメリカ風の高級リゾート・ホテルだ。 プライベート・ビーチと、なだらかな丘陵地にたっぷりと南国庭園をあしらった巨大なリゾート・ホテル。 メイン・ダイニングは、スペイン階段風吹き抜けにグラナダのアルハンブラ宮殿の噴水を模した庭園を眼下に見下ろす。 背景には紺碧の太平洋。 4、000m2の海水ラグーンに浮かぶ海鮮レストラン「フムフムヌクヌクアプアプア」、全米日本料理ランキングトップの「金茶」、全客室からは、木々が茂る南国庭園と太平洋が眼前に広がる。 迷路のような南国庭園の一角に芝生に囲まれた本格的な教会 Wailea Seaside Chapel がある。 この教会が息子達の結婚式場になる。 日本語の出来る牧師さん、ハワイアンのオルガン奏者、現地のカメラマン、日本人の女性コーデイネータ、皆式を盛り立てようと手際良く心を込めてサポートしてくれる。 映画の一駒のようで感動に満ちた気分の晴れる素晴らしい結婚式であった。 会食は「フムフムヌクヌクアプアプア」で特製メニューを頂いた。 このハワイの熱帯魚を名にしたレストランはとても感じが良い。 もともとアメリカのレストランはボリュームが多い。 結婚式の特別料理とあって更に量が多い。 味もなかなか行けるが、とても全部平らげるに至らなかった。 農家の長男として育った私にはちょっぴり罪悪感がぬぐいきれないが、めでたい席だからそっと神様に許して頂こう。 



新カップル



Wailea Seaside Chapel


式の翌日はマウイミニ観光に出かけた。 レンタカー2台に分乗し、ホテルから島を海岸沿いに北上する。 田舎から出てきた父や義父母は特に嬉しそう。 昨日の孫の結婚式と言い、今日の Maui 観光と言い、まるで童心に返っているような姿が手に取ってわかるような気がする。 海は太平洋とは思えぬ静かさで紺碧に輝く。 この辺がハワイの魅力なのだろうか。 砂糖きび畑を走るラハイナ鉄道、針のように尖がった岩山に草木が張り付いたイアオ渓谷。 ハワイは日本人にはお馴染みのオアフ島もそうだが、マウイ島でも海と山が同時に楽しめる。 月世界の景色と最も良く似ていると言われるハレアカラ休火山には、残念ながら今回は時間が無く行けなかった。 


帰る日だ。 息子夫婦は、もう少し現地に留まると言うので、我々は一足先に帰国の途についた。 マウイの空港は、かなり混んでいる。 JTBの現地女性係員が一人で多くのお客の荷物を出発寸前迄、猛烈な勢いで手際良くチェックし出発便への搬入を指示している。 かなりの腕力とマネージ力が必要なようにもみえた。 このへんは極度に合理化が進んでいるアメリカのビジネス界、日本の同業職員よりはるかに職人(プロ)であるような気がする。 荒々しい刺激はなく穏やかなハワイ、これから年老いた後の時間を過ごすには良いかもしれない。



レストラン ”フムフムヌクヌクアプアプア”





Nov/'00 林蔵@Hawaii USA (Updated on 30/Aug/'13)#137

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