笠間稲荷神社 Jan/'09 笠間, 茨城 笠間稲荷神社の鳥居 創建は36代幸徳天皇の時代、651年と言うから相当古い。 祭神は宇迦御魂神、正一位と言う最高の位を持つ神様だと言う。 日本3大稲荷神社の一つでもあるらしい。 初春のバイクツーリングを兼ね、初詣に出かけた。 今年は年末年始を幸い日本で過ごすことができた。 昨夏より我が家には殆ど居ない。 偶に帰る亭主は邪魔者以外の何者でもない。 夜の帳も明けない早朝、マンションを出る。 行きは高速を使って最大の目的を早々に済ませようと言う魂胆である。 稲毛大橋から中央高速に乗る。 ここはETCの自動課金になっていない。 係りのスタッフが24時間、我々の面倒をみてくれる。 稲毛大橋は有料橋だ。 通行料金150円が必要である。 150円を手渡そうとすると、係りのスタッフのおじさんが申し訳なさそうに、首都高速の分500円も頂きたいのですが、と言う。 そうか、ここから入るとそのまま、首都高速にゲートを通らず入ってしまうのだ。 ようやく事態を理解し、ポシェットから再び財布を取り出し、650円を支払う。 お正月にも関わらず、早朝から、このような丁寧な説明をしてくれる係員が我々遊び組の面倒を見てくれるのがから、本当に頭が下がる。 諸外国ではこのような場面は、先ず存在し得ないだろうと確信を持って思うのである。 早朝の中央高速は快調である。 凛とした冬の空気に東京の空はあくまで澄んでいる。 難なく東北道の料金所に差し掛かった。 ここは勿論ETCの自動課金ゲートが備わっている。 高度な技術を駆使したシステムであるETCのゲートを潜るのは一種の快感を覚える。 東北道に入ると、直ぐに蓮田のSAがある。 ここで小休息。 マンションを出てから1時間20分程度の時間が経過している。 小休息の後、再び東北道を北上、北関東道路との分技点を目指す。 途中気温表示版があり、現在気温3度と表示があった。 相当寒い。 蓮田SAを出て約40分で北関東自動車道のジャンクションに差し掛かる。 車の流れはすこぶる順調だ。 北関東自動車道に入ってからも順調なクルージングが続く。 途中笠間PAで小休息を取り、笠間神社門前町の駐車場に到着したのは、北関東自動車道に入ってから丁度1時間後であった。 バイク用の駐車場は特にない。 一般乗用車と同じ場所に同じ料金(500円)でバイクを留めた。 ここでも、若い男女のアルバイト員が遠方から訪れる参拝客の為働いている。 有難い限りである。 流石日本3大稲荷神社と言うだけあり、立派な門前町が神社参道と直角に伸びる。 参道の両脇には稲荷神社特有の狐の像が点々と居並ぶ。 稲荷神社と狐の関係は何だろう。 これはどうも日本古来の民族宗教に関係があるらしい。 日本は元々農耕民族で、山の神や田の神を崇めていた。 稲作が始まる春に姿を見せ、収穫が終わる秋に姿を消す狐が農業の神として神格化されたのかもしれない。 そして農耕の神様だった稲荷神社に願い事を申し上げるのに、人間が直接神様に物申すのは余りにも恐れ多いと言うことから、代理の神獣が選ばれたらしい。 稲荷神社の場合、農耕に馴染みが深いきつねと言う訳らしい。 関係ないが私は稲荷寿司が大好きである。 あの甘酸っぱいアブラゲで包んだ寿司の味が大好物である。 海外出張の際には、スーパーで狐寿司用のアブラゲを仕入れ、旅行かばんに忍ばせる程である。
参道両脇には、シンボルの狐に加え、だるま、破魔矢、等縁起物のお店がびっしりと軒を連ねる。 神にお参りする気持ちはあるが縁起物を買う気持ちは何故か沸かない。 ご利益を少しでも多く持ち帰りたい気持ちが人々に縁起物を買う気持ちにさせるのだろうか。 もれとも願い事をした純粋な気持ちを忘れないように、自己の心の戒めの為に買うのであろうか。 私は願い事を聞いてもらうのは、ここだけにしておきたい。 ここはその為の特別な場所なのだから。 さて何をお願いすれば良いだろう。 やはり今年も月並みな家内安全と健康、平和な世の中と行過ぎない繁盛であろうか。
本殿は総ヒノキ造り、江戸時代、1861年建のもので、手の込んだ芸術的に優れた彫刻が全壁に掘り込まれている。 何でも重要文化財国宝だそうだ。 この本殿は神社正面から裏手に廻ると突然目に飛び込んでくる。 本殿周囲の壁に刻まれた彫刻は素人目にも見事なものだと言うことがわかる。
お参りを済ませた後は、ゆっくり下道で家路につく。 大洗に出て海岸沿いに九十九里海岸、南房総を走ろう。 大洗港の海鮮市場内にある海鮮丼亭で、お昼に海鮮丼を頂く。 小さなお店だが、ここは地元で取れた海鮮類を使ったメニューを出すので有名らしい。 来週には再び長期の海外出張の予定だ。 日本近海のお魚をふんだんに使った海鮮丼は旨かった。
今年も無事初詣をすることができた。 私を活かしてくれた、そして支えてくれた全ての人々に感謝し、そして全ての人々に平和と幸せが行き渡りますように祈りつつ。
|
{林蔵地球を歩く}[頁の始めに戻る] |