柳沢峠
@Nov/'02 奥多摩 東京、山梨


柳沢峠の樹氷


先週の木曜日、スペイン出張が急遽延期になった。 お陰で今日のグループ・ツーリングに参加できる。 晩秋の紅葉には一寸時期を逸した感があるが、久しぶりのツーリングである。 たまたま京都へ紅葉を見に行くと言うかみさんと同時に起き、パンとコーヒーの朝食を取り、 静かなエンジン音の BMW R1100RS を駆りだした。



奥多摩: 季節により様々な顔を魅せてくれる


集合場所である八王子レッド・バロンへ7時前に到着。 今日の目的地は奥多摩、柳沢峠、河口湖方面である。 曇り空であるせいか、日曜日であるのに交通量が少ない。 快調に青梅街道を山岳方面へ、3台の BMW が分け入る。 奥多摩湖の小河内ダムで休憩。 以前のツーリングでも休憩した定番の休憩場所である。 場所は同じでも、季節が変われば毎回違った模様の山々を楽しむことができる。 ダム手前の随所で、見事な彩に染まる紅葉を楽しんだ。 



晩秋の奥多摩湖


見事に色ずいたどうだんつつじ


休憩後、国道R411を更に川上へ進む。 奥多摩湖より上流の川は丹波(たば)川と呼ばれる。 深い渓谷のやや過ぎた紅葉を楽しみながら柳沢峠へゆっくり昇る。 気温は更に下がっている。 峠の付近では1度だ。 霧雨がヘルメットのグラスを曇らせる。 柳沢峠に到着。 トイレ休憩をしよう。 峠はちょっとした名所になっていて、昔ながらの茶屋に市営駐車場も設営されている。  バイクを市営駐車場に止め、体を伸ばす。 ふと上を見上げると、木が白い。 何だろう。 樹氷だ。 霧雨が西から吹く風で樹木の表面で凍っているのだ。 偶然であるが、幻想的な風景を見ることができ、たいそう感激した。



霧氷の柳沢峠にBMWが3台


休憩の後、411号を塩山、勝沼へ一気に駆け下る。 河口湖へ向かう途中、お昼にすることにした。 グルメのNさんが、丁度近くにある一寸有名な ”ほうとう” 料理屋を知っていると言うのでそこに決めた。 店構えがとても気に入った。 手入れの行き届いた立派な日本庭園の有る、古い大きな農家風の棟。 既に何組かが外で待っている。 まだそんなに寒くないから良いようなものの、真冬にでもなると、待つのも大変そう。 玄関の外にあるノートに名前を書いて我々も、立派な庭を愛でながら時間を過ごす。 20分と言われたが15分もしないうちに席が空いた。 早速中に入る。 玄関の木戸が、極端に低い。 昔の背の低い日本人でも、相当かがまないと入れそうにない。 現代人の我々は、極度にかがみ姿勢になり中に入った。 なるほど、内部も昔の田舎屋敷そのまま。 土間があり、その奥にかまど(キッチン)がある。 大きな畳の部屋が、3つ続いている。 仕切りはふすま。 天井は奥の部屋に行くほど、凝った上等な天井になる。 奥の間が客室なのが伺われる。 我々はその真中の部屋で、2人の御婦人と相席になった。 軽快な会話が弾ける、少し年配(失礼)の御婦人と取りとめのない会話を楽しみながら、 たっぷり量の入った、野菜ほうとうを頂いた。



レストラン“皆吉”


手入れの行き届いた皆吉の日本庭園


御坂の山超え、河口湖に出る。 紅葉の盛りは過ぎているものの、まだまだ素晴らしい紅葉を見ることができる。 標高1000mに近い河口湖の冷え込みが、もみじの紅葉を更に素晴らしいものにしている。 日本の秋、自然の恵みを心行くまで堪能した晩秋のツーリングにブラボー。



川口湖畔のもみじの紅葉


筆者と愛車のBMW1100RS










16/Nov/'02 林蔵@山梨 (Updated on 29/Apr/'08)#129

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