Capuccino
@May/'02 Santiago Chile


レストラン Parrilladas a la Argentina にて


始めての土地にくると、食事はホテルで取らず、できるだけ土地の普通の人々が入っている レストランに行くように心掛けている。 ホテルのレストランでは土地の人々の普段の生活が見られないからだ。 せっかく来た土地、出来るだけ普段着の人々の姿に接したいと思う。 それに、ホテルのレストランは高いのも利用しない理由の一つではあるが。 サンチャゴは既に秋。 気温もかなり下がってきている。 それでも、広い歩道にテーブルを並べたテラス・レストランも多く見かける。



サンチャゴ発祥の地: 街の中心部にあるセンタ・ルシアの丘



そんなテラス・レストランの内(勿論内部にもテーブルはある)に入ってみた。 スペインのバル風レストランの造り。 一人なのでカウンターに座った。 既にカウンターに居る客の多くはセルベッサ(ビール)を飲んでいるか、セルベッサに昼の軽食を取っている。 私はアルコールは殆ど飲めないのだが、皆と同じようにセルベッサを注文することにした。 英語で ”Beer Please” と言ってみた。 (もっとも、ビールを頼む場合は、「ビール」、と言うのでは無く、 ビールの銘柄を言うのが正統な注文の仕方だが。 どんな銘柄が有るのかも判らなかったから、そう言ってみた。) やはり通じない。 そうこうしている内に、隣の年配の紳士風のおじさんが、英語で助けてくれた。  ”セルベッサ、クラッシュ、と言えばOKさ。” 無事ビールが手元に届いた。 次はメインの注文だ。 メニューを見るが、さっぱりわからない。 数年前スペインに数ヶ月居た時、スペイン語、特にレストランでの注文用語は最も基本的なサバイバル用語なので少し覚えた筈だが、さっぱり思い出せない。 頭が相当固くなっている。 チリは漁業がさかんな筈、魚料理を注文してみよう。 隣の紳士に、「魚は何処?」とメニューを開いて聞いてみた。 ”ここだ、ブラブラブラ” 一応英語で説明してくれるのだが、どんな魚がどんな調理をされて出てくるのか、イメージがいまいち掴めない。  


サンタ・ルシアの丘: 立派な門に守られた街発祥の記念碑?



適当に、魚料理の中から一つを選んで注文したが、ウエイターは更に何か聞いてくる.。 どうも、魚に付ける物を聞いているらしい。 マッシュポテトか、フライドポテトか、ライスの内、どれだと言っているらしい。 そう言えば日本でも同じかな。 ライスにした。 魚は鱈のような歯ごたえでフライにしてある。 まずくは無い。 4,500ペソ(¥1,000位)、チップを付けて5,000ペソ払った。 これでは日本人サラリーマンの昼食より高い。 普段はもっと簡素なもので済ますのだろうか。



センタルシアの丘: 周辺は一際緑が多く市民の憩いの場にもなっている



"Capuccino" の話である。 Santiago市内には、ファースト・フード・レストランからドレス・コードにうるさいレストラン迄、幅広いレストランがふんだんに存在する。 ファースト・フードに少し毛が生えた程度の洒落たレストランでカプチーノを注文してみた。 意外にもすんなり通じた。 驚きは注文の品がサーブされた時だ。 アメリカやオーストラリアでお馴染みになったカプチーノとは似ても似つかぬものがサーブされた。 小ぶりのカクテル・グラスのようなものに生クリームがてんこ盛り。 確かに生クリームの下はコーヒーらしい。 こんな小さな驚きが始めての街では楽しい。



サンチャゴ空港ロビー




09/May/'02 林蔵@サンチャゴ チリ (Updated on 30/Mar/'08)#101

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