ソパ・デ・マリスコ
@May/'02 Cartagena, Chile


Oceano Pacificoを望むCartagenaの海辺のレストラン


Cartagena(カルタヘナ)、港街 San Antonio から10分くらい海岸沿いを北に走ると、坂の多いこの街はある。 太平洋から切り立った土地にへばりつくように発達した静かな佇まいの小さな街。 浜辺には遠浅の広い砂浜海岸が広がる。 今はシーズンオフ、土曜日の午後も人影はまばら。 夏場は多くのセニョールやセニョリータ達で賑わうに違いない。 そんな浜辺に面して軒を並べるレストランの一つに入ってみた。 2階席に案内される。 店内は広く、こざっぱりして、小綺麗。 テーブルや椅子はかなり粗末だが。 先客は3組程度。 店内の奥はホール風になっており、大きな投影型のTVがあるが、今は電源が切られている。 側に置かれた普通のTVが小さな画面を誇示していた。 土地の労働者風の人が数人、その小さなTVの前に丸く席を取る。 どうやらフットボールを観戦しながらのスナックらしい。  年季の入った老齢なウエーターが2人、黒のウエーター・コスチュームで決めてサーブしている。

チリに来たのだ、Sopa de Marisco を賞味しないで帰る訳には行かない。 殆ど英語が喋れない運転手と、同僚のM氏の3人御一行、海辺のレストラン。 舞台設定は最高、早速注文してみた。 2階席の窓からは、太平洋(オセアノ・パシフィコ)に沈む前の太陽と、光る海に浮かぶ多くの海鳥が豊かな海を象徴している。 元気な土地の子供達が、押し寄せる太平洋のうねりが砕ける渚で胸まで晩秋の海に浸かり、波と戯れている。


レストランの店構え


わおー!!! ソパ・デ・マリスコが運ばれてきた。 凄い。 これほどのものとは、想像を遥かに超えている。 大振りなボールにてんこ盛りの海鮮類。 アンデスの山程そびえている。 スープとは呼べない。 大盛ブイヤベースと言った感じ。 ハマグリ、蟹、魚、ムール貝等、これでもかー、と言う程の数と量が入っている。 ムール貝だけで1人前に12個入っていた。 これではメインは食べられそうにない。 それでも一応スープなのである。 ボールの中で具の合間に申し訳なさそうに収まるスープの味は、様々な海鮮食材のだしが効いていて、なかなかのもの。 スープの後のメインは、これまた凄いボリュームの魚のフライ。 1人前を3人でシェアーしてやっと平らげた。  行きすがりのレストランであったが、大当たりで大満足。 チリの海鮮料理をたっぷり楽しみ、満腹お腹を抱え、高速78号を一路サンチャゴへ向かった。 豊かな太平洋、オセアノ・パシフィコに乾杯。


 
       アンデスの如く聳えるてんこ盛の具          皿に乗り切らない1人前の残骸





11/May/'02 林蔵@Caltagena Chile (Updated on 3/Apr/'08)#105

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