うなるほど金のある国から、中東では珍しく自然資源にあまり恵まれないヨルダンの首都アンマンにやって来た。 何故か落ち着く。 林蔵にはこういう環境が似合う。 晩春、中東と言えども冷たい冷気が肌を刺す。 クイーン・アリア空港が新しくなっている。 この三月にオーブンしたばかりらしい。
リヤドを飛び立った後: 珍しく雲が立ち込める
昨夜は宿を探すのに少し手こずった。 新しくなった空港バスで第五サークルまで来たのは良いが、宿が見つからない。 タクシーを利用すれば何のことは無い訳だが、極端なタクシー嫌いな林蔵は歩く。 リヤドを発つ直前迄仕事が詰まっており、宿の地図を印刷し忘れたのだ。 夜10時過ぎ、人通りはない。 通りに面したホテルスィートに入って聞いてみた。 若い男性クラークが心よく対応してくれる。 ホテル案内や何やらを探すが一向に埒があかない。 幸い宿の電話番号を控えていた。 クラークは早速宿に電話をかけ場所を確認する。 やはり宿は直ぐ近くにあった。 泊り客でもないのに、夜遅く突然現れた何処の馬の骨とも知れぬ林蔵に、親身になり宿を探してくれたクラークに礼をのべセンチュリー・ガーデン・ホテルへ向った。
センチュリー・パークホテル: 正面ゲート、左側にヨルダン観光協会がある
翌朝、大きな窓の外にはお気に入りの丘のある風景が広がる。 丘(ジャバル)が連なり起伏の多い街並。 この地域では多少降雨量が多いおかげで家々の植え込み樹木が多い。 照りつける陽光に輝く白い街に緑のアクセントをつける。 その景色は林蔵に一種の満足感さえ与えてくれる。 日本ほどではないが、リヤドに比べ街の緑が多い。 家々の塀は低い。 良く手入れの行き届いた庭は緑が目を癒してくれる。 リヤドでは塀は異常に高い。 塀の中の庭を覗く事など望むべくもないのである。 女性を他人の目から守ると言う宗教上の理由からだと聞く。 同じイスラムの国ながらかくも風習が違う。
クイーン・アリア国際空港: この3月に新しくオープンした
この街のお店の規模は概して小さい。 夫々個性的な装飾を通りに晒し、道行く人々の目を楽しませてくれる。 リヤドのいかにも高級な門構えより、林蔵には余程馴染みが良い。 この街のショップは個性的でセンスに溢れていると感じるのは気のせいだろうか。 しばしのアンマンの休日、心の洗濯をして帰ろう。
センチュリー・パーク・ホテルのテラス
テラスの前の斜面下にはプールガーデンが広がる
第7サークルで空港行きバスを待つ。 ひっきりなしにタクシーが勧誘にくる。 タクシー大嫌いな林蔵は相手にしない。 バスを待っているとそっけなく答える。 それでもしつこく、タクシーの運転手は交渉継続を諦めない。 土地のおじさんもバス停(何の表示も無いが)にやってきた。 タクシーの運転手は目ざとく土地のおじさんを交渉に巻き込む。 バス代は空港迄3.5JD(約5ドル)だ。 タクシー運転手は、土地のおじさんが5JD(7ドル)、そして何故か林蔵は7JD(約10ドル)で持ちかけてきた。 まー、いいか、既に20分程度待っているし、空港に行って新しくなったクイーン・アリア空港内の散策でもするか。 運転手の提案を受け入れ空港に向かう。 街から空港迄のタクシー相場は20JDだから、乗り合いではあるが3分の1程度で済んだことになる。
新しくなったクイーン・アリア空港はスペースがたっぷりで気持ちが良い。 飲食店も適度に配置され利用しやすい。 中庭を見下ろせるカフェでカプチーノを注文。 ネットも無料で繋がる。 こういう一種無駄な時間がとても好きだ。 寛ぎを感じる一瞬である。 Jordan
River Foundation の展示販売コーナーがあった。 現王妃ラニアが主催するヨルダン女性の自立を促進する手芸品産業振興財団だ。 ジャバル・アンマン第一サークル近くにある財団本部の展示販売部と変わらず品の良いデイスプレイが施されている。 日本へのお土産に死海の泥石鹸を5個買った。 そろそろ時間だ。 ロイヤル・ヨルダン航空のゲートへ向かう。
林蔵@Amman Jordan 24/Apr/'13 (Updated on 5/May/'13)
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