Aqaba 2014
 
@Oct/'14 Aqaba Jordan


イ国との国境近くの浜辺に広大な敷地を占めるリゾートホテル
ここのロビーカフェがお気に入り
ターコイス・ブルーに輝くアカバ湾を見下ろしながら優雅な時間の流れを楽しむ



この街を歩くとすこしきついジャスミンの香りが鼻孔をつく。 アンマン、ジャバル・フセイン(フセイン丘)の高級住宅街。 今日のホテルはこの界隈にある。 部屋からは、モスクのアザーン(お祈りを誘うリズムのある声)より、教会の鐘の音が響くと感じる程だ。 改めてキリスト教の発祥に関わる地であることを思い知らされる。 部屋からはこの街で最大級のキング・アブドラ・モスクとコプト派教会が並んで見える。 リヤドから20時間、今朝早く、国際直通バスでヨルダンの首都アンマンに着いた。 




Toredoホテル: ジャバル・フセインの高級住宅街にあるホテル
朝食レストランから住宅街を望む




モスクと教会が隣り合わせる
モスクのアザーンと教会の鐘の音が交互に響く
流石にキリスト教発祥に関わる地であることを想わずには居られない



イスラムの国は、この時期Hajj(巡礼)休暇の真っただ中。 この休暇を利用して、アカバ湾の奥深く位置する港町アカバを訪れようと思い立ち、ヨルダンにやってきた。 ヨルダン川東岸、標高1000mの丘陵地に発展したアンマンは中東の軽井沢と言われる。 その実感をリヤドからやってくるといやと言う程身に染みて感じる。 緑が多いと乾いた気持ちが癒される感じが体中を駆け巡る。 日中外を歩いても平気な程度の気温。 そしてお店や飲食店カフェはお祈りの時間に閉まることもない。 さまざまな制約から解き放たれたフリーダムを心が感じると言ったら大袈裟だろうか。 



アンマン、ダウンタウン
この景観は40年前と少しも変わらない
古来坂の多い街は美しいと言われる、この街もその謂れに違わない



アカバへの移動は翌日。 丸一日アンマンを満喫できる。 林蔵のお得意の街歩きに出かけよう。 ジャバル・フセイン(フセイン丘)からジャバル・アンマン(アンマン丘)からダウンタウンへ向かう。 この時期、昼前と言えども空気が涼しい。 散歩にはすこぶる気持ちが良い。 流石に中東の軽井沢と言われるだけある。 ジャバル・アンマンの第一サークルからダウンタウン方面に伸びるレインボー通りは昔の面影は全く無い。 おしゃれなカフェやテラスレストランが軒を並べ、ハイセンスな若者やセレブの街に変貌している。 だが、林蔵はこれらのハイセンスでおしゃれなお店を横目で眺めながらダウンタウンへ向かう坂を下る。




ダウンタウンでお昼: チキンとジャガイモのにんにくオリーブ油炒め
(約800円)




レストラン内部
小奇麗でシックな感じ、壁には様々なピクルスが並ぶ



ダウンタウンは40年前と少しも変わらない。 目をつぶっていても歩ける程だ。 フィラデルフィア広場のローマンシアターは、昔も今もダウンタウンのランドマークだ。 古代ローマ時代のインフラはは実に堅牢に作られている。 舞台表面の磨き上げられた大理石等は、ローマ帝国没落後、家々の建材として剥ぎ取られて無くなっているが、今でも使用に耐える素晴らしい建造物だ。 都市の文化とエンターテインメント性を欠かさなかった古代ローマ人の哲学に今更ながら敬服する。 




フィラデルフィア広場のローマンシアター
古代ローマ時代のインフラは、驚くことに現在も使える




JETTバス: アンマン−アカバ間を結ぶ2階建て大型バス


アンマンでトランジットの一夜を過ごした後、再びJETTバス(ヨルダン国営バス会社)でアカバにやって来た。 アカバ湾の際奥部、数kmを隔て、サウジアラビア、ヨルダン、イスラエル、そしてエジプトと幾つもの国の国境が犇めくインターナショナル・ウオーターが眼前に静かに平穏を装い横たわる。 目抜き通りには観光客が溢れる、平和そのもののリゾートタウンの様相を呈す。 北の複数隣国でこの瞬間も続く...過酷な軍事紛争とは何と言う対比だろうか。 この街が再び外国部隊の生活物資、軍事物資の大規模荷揚げロジスティック基地にならないことを願うばかりだ。 
       




数km隔てて、エジプト、イスラエル、ヨルダン、サウジアラビア
の国境が犇めくインターナショナル・ウオーターが静かな平穏を装い眼前に広がる



ビーチの裏手には急峻な岩山が迫る。 かつてロレンスがワデイ・ラム砂漠からラクダ部隊を率いトルコ軍を急襲攻略した地である。 岩山とビーチに挟まれた丘陵地にあらゆる種類のショプが犇めく市場街(スーク)が拡がる。 小さなCold Storeでヨーグルトを買った。 此処では賞味期限の確認をするなどナンセンス。 自分の目と鼻と舌が感じ取るものが全てだ。 だが困った。 ハイシーズン、ようやく取れたホテルの部屋にはスプーンが備わっていない。 マックへ行った、凄い混雑 。ホリデー・シーズンをこんな所で実感する。 何とかコーヒーを注文、そしてコーヒーには普通付いてこないスプーンを所望。 スタッフは気前よくスプーンを添えてくれた。





アカバの北側に聳える急峻な裏山
Wadi Rum砂漠に続く
かつてロレンスがトルコ軍を義経の鵯越ならぬWadi Rum越えで
急襲攻略した地でもある




アカバの宿(正面): ハイシーズンでようやく取れた宿


宿のパワーが切れた。 聞くと ”5 Minutes” の返事が返ってくる。 いつものパターンである。 もう30分以上も待っているのだ。 当てにならない。 ィ国との国境近い浜辺に広大な敷地を占めるIntercontinental Hotelへ行こう。 徒歩で5分と掛からない。 此処なら自家発電設備も完備している筈だ。 思惑通りである。 豪華なロビーカフェでカプチーノを注文(冒頭の写真)。 ウエートレスの対応も五つ星、合格である。 こちらまで襟を正したくなる。 ネットもフリーで繋がる。 リゾートでネット等といぶかる御人の声も聞こえるが。。。 外地での一人者、ネットはホットな臨場感を共有する心の平穏とバランスをポジテイブに保つのに必要な条件と言えば勝手だろうか。 天井が高く、全面ガラス貼りの向こうにターコイスブルーの静かなアカバ湾を一望にする。 豊かで平和な時間に感謝。




アカバ・ビーチ:多くの土地のバケーショナーで賑わう
ボートの船外機はヤマハが主流だ、日本製品はここでも頑張っている




シナイ半島に沈む太陽
この美しい景観が人々に平和をもたらすよう願ってやまない















林蔵@Aqaba Jordan 6/Oct/'14 (Updated on 28/Oct/'14)

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