アラビア半島の盟主国サウジアラビアは、厳格なイスラム教義に基ずく社会体制の為所謂我々が言う正月はない。 元旦と言えどもごく普通の勤務日だ。 だが、林蔵にとり偶々元旦が月一の国外出の日になった。 例の国際直行バスに乗り込み、陸路隣国バーレンへ向かう。 金色の大型メルセデス製デラックスバスには、いつもと変わらず客数は10名足らず。 超ゆったり気分でバスライドが楽しめる。 マナマ迄ノンストップ(勿論、国境の通関、イミグレでは止まるが、途中停車、休憩等一切無し。)、約8時間のバス旅行だ。 ひたすら夜のデザートハイウエーを疾走する。 首都リヤドと港町ダンマンを結ぶメインのデザート・ハイウエー、夜間でも長距離トラックの列は絶えることがない。 途中二カ所の検問があるが、定期バスは比較的簡単に通過できる。
マナマ夜景
中央がファイナンシャルセンター
その手前に漁港
左手が埋め立て新開地コーラルアイランド
右手には海浜公園、旧市街、マナマ・スーク等が広がる
今回の宿は定宿ではない。 ネットで検索した結果、定宿の値段より国際バス亭に近いこの(サウジからのお客専用?)ホテルの方が幾分安かったのだ。 根っからの貧乏性の林蔵、迷わずマウスをクリックしていた。 実は以前にこの宿を既に利用した経験がある。 悪くない。 建物は古いが部屋は清潔で広い。 窓も大きく開放感がある。 小さい規模のホテルだがバー(デイスコ)が5件も入っていて、夜半過ぎまではデイスコからの重低音が部屋に響き渡る。 普通はうるさいと感じる筈だが、林蔵には偶の刺激で返って心地よいとさえ感じる。
今回の宿は定宿ではない
サウジからのお客専用(?)ホテル
旧市街玄関にある、(国際)バス亭からも近い
未だクリスマスの飾り付けがされている
この街ではルーチンになった、メルデイアンやカールフール、アクア・プレイ・ランド(屋内プール遊園地)が入ったメガ・モールCity Centerへ出かける。 勿論徒歩だ。 身体が動くうちはできるだけ自分の足や手を使いたい。 いつものカフェでカプチーノを注文。 老若男女の声が入り混じったざわざわ感を楽しみながらひと時を寛ぐ。 リヤドではなぜこのような寛ぎタイムが持てないのだろうか。 同じようなしゃれた感じのカフェはいたるところで見つけることができる。 だが何かが明らかに違う。 リヤドでは先ず、全てが男性、スタッフとお客の関係が、まるで中世の主人と召使を思い出す場面に多々出くわす。 林蔵にとってこの上ない嫌悪感を感じる瞬間でもある。 この時点で心が極度に萎える。 もう寛ぎを楽しむ感じは何処かえへ吹っ飛んでしまっている。 席は前客が散らかしたまま。 その内スタッフが片付けにくる。 自分で片付ける場合もある。 テーブルが布巾で拭かれる。 布巾は良く洗われていない。 テーブルの汚れは拭き取られることはない。 唯押し広げられるだけだ(全てのお店ではないが)。 触るとべとべと感がある。 超田舎育ちの林蔵、多少の不衛生には無頓着であるが、これでは気分が良くならない。 華やかさと、繊細さ、ちょっとした心使いの欠如だろうか。 ここマナマでは、ほぼ日本並みの清潔さとサービルが得られる。 マナマの時間に、人々に感謝の気持ちが湧く。
空港島海浜公園の植込み
(国旗の色、パターンがモチーフされている)
前回(12月)から、この街でのランニングコースが少し変わった。 空港島に渡るのは変わっていないが、空港島内のコースを少し変えた。 前回トライアスロン大会に遭遇した際、偶々発見したコースだ。 空港直前にあるラグーン(干潮時には干上がる湾)一周を追加するコースだ。 これでホテルを出てホテルに戻るまでの距離が丁度リヤドでの週末朝ランと同じ18.5kmになる。 マナマに喝采。
空港島の海浜公園沿いの中央分離帯緑地
(緑地に入って申し訳ない)
林蔵@Manama Bahrain 1/Jan/'15 (Updated on 16/Jan/'15)
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