@Dec/'05 Aqaba, Jordan
これが最後のヨルダンでのマラソン・イベント参加だ。 昨年9月のアンマン・マラソン、同じく12月のアカバ・マラソン、今年4月の死海マラソン、 同じく9月の2度目のアンマン・マラソン、そして今回2度目のアカバ・マラソン、ヨルダンに来て5回目である。 勿論、自分の楽しみの為であるが、もう一つ意識的にもくろんでいることがある。 それは日本の顔が見えるミニ外交、文化交流である。 とても雄姿と言うには程遠いが、最後尾近くでただ一生懸命、ひたむきに走る姿を土地の人々に、ランナーに、そして諸外国から参加しているランナー達に披露し、語り合うことに、手ごたえを感じている。
実は、少し心配であった。 2週間ほど前から、咳が止まらないのである。 熱もなく倦怠感もない、単に咳が止まらない。 喉の炎症だけだろうか。 肺機能には異状はないだろうか。 先週末も、咳はあったが、いつもの朝ランを走ったらどうもなかった。 肺機能には異状はないようである。
今年も4台の大型専用マラソン・バスで、前後をパト・ランプを点滅させたパトカーに護衛されアンマンからアカバにやってきた。 ヨルダンの12月の風物詩の一つである。 アンマンを15:30に出発し、途中ドライブ・インで30分の休憩、アカバのホテルには20時に到着した。 11月9日のアンマン・ホテル連続爆弾テロで、ホテルの警備は物々しい。 車は全て道路向かいの専用駐車場に停めなくてはならない。 ホテルの車寄せにはアクセスできない。 ホテルの玄関では、航空機搭乗時より厳しい荷物検査、身体検査がある。 空港でお馴染みの金属探知ゲートを通り、ボデー・チェックを受ける。 それでもロビー階は危険であると、ロビー階に居る時間をできるだけ短くするようにと、事務所からのアドバイスに従い、早々に部屋へ姿を消す。
翌日、いつもと同じ時間、6時半に起床。 早めの朝食を取る。 一流ホテルの朝食は一つの楽しみでもある。 リッチな気分を一時楽しむ。 8時に隣のバス・センター駐車場でマラソンのチェック・インが始まる。 いつも不思議に思うことがある。 此方の世界では何事を行うにも、小さなことから大きなことまで極めて曖昧なままで始まる。 例えば、今の職場では新しい建屋が建設中であるが、日程管理をする予定表が何処にもない。 それでも、いつの間にか形が出来上がってくるのである。 マラソンの集合も同じだ。 8時に行っても、何処に並ぶのか、誰が陣頭指揮を取っているのか、全く混沌としている。 それでも、8時10分頃には、何となく21km参加者はある程度まとまり、胸の位置に貼ったゼッケンをバー・コード・リーダーで読み取ってもらい、バスに乗り始めるのである。 この辺の物事の運び方が独特なのである。 日本では何でもきちんと、組織され、滞りなく事が進むのが常であるが、まるで違った展開がここにはある。 日本人には、誠にいらいらの募ることしきりだ。 それでいて大した遅れもなく、ことが運ぶのだから不思議である。 バスは予定通り8時半きっかりにバス・ターミナルをスタート地点に向け、出発したのである。
今年もあの陽気なスペインの女将が率いるスペイン・ランナー軍団の姿が見える。 21kmの参加者層は完全に2手に分かれる。 1グループは走るグループ、主に土地のランナーと、外国から毎年参加する走る常連。 後のグループは、所謂市民マラソンを楽しむグループ。 私は言わずとしれた後者のグループに属す。 後者のグループの年齢層は広い。 小学生くらいの子供から、私の歳を越していると思われる御年配の方も居る。 今回も日本人は私一人のようだ。
02/Dec/'05 林蔵 @Aqaba Jordan (Updated on 9/Aug/'08)#213 |
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