アンマンの郊外、西にヨルダン渓谷を10km程急な下り坂を下ったところ、斜面にへばりつく様にこの小さな村はある。 2月の初め、アンマンは未だ冷え込みも厳しい真冬であるが、地底の世界ヨルダン渓谷は既に春爛漫である。 仲間と仕事の一環で出かけた。
渓谷の中ほどに、一寸した起伏の多い台地がある。 Iraq Al Amirである。 この村には、土地の主婦達が共同作業をしている工房がある。 繊維工房、セラミック工房、紙工房、何れも王立系財団の工房であったが、現在は王立系の財団が手を引いたので、注文が極端に減少し経営状態は決して楽観はできない状態にあるらしい。
これらの工房の内部、完成製品を見せて頂いたが、お世辞にも品質が良いとが言えない。 これでは一般の外国人観光客の購買意欲を掻き立てるには如何にも物足りないというのが率直な感想である。 外部情報不足、資金不足、改善意識不足と何れも厳しい事業環境で、彼女たちの工房を維持継続していくのは、無理ではないかと言う感じすらする。 設備償却費とか人件費に関する感覚に乏しく、経営状況の把握さえおぼつかいないのでは無いかとも思える。
林蔵 15/Feb/'05 @Amman Jordan (Updated on 15/Jul/'08)#192 |
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