Manama
@Oct/'02 Manama Bahrain


スーク(市場)の穀物屋: 米、麦、豆等豊富な食品が並ぶ、並び方が何処か中東的で良い



香港経由でバーレンの首都Manamaにやってきた。 4時間半 + 8時間。 成田を朝の10時40分に発った。 現地は未だ陽が高い午後であるが、日本時間では既に真夜中だ。 南北約60km、東西約15km、アラビア湾(ガルフ)の中程、アラビア半島に添うように浮かぶ小さなどんぐり型の島国。 人口は約35万人。 石油と天然ガスに、安価で豊富な電力で生産するアルミが主なこの国の収入源である。 



海岸通りの植え込み: 凝ったガーデニングがなされている



JAL機からみる、雲の上に姿を見せる富士山


成田は最近使用が始まった短い新滑走路からの離陸だった。 香港行きは日本列島を縦断して行く。 霞ヶ浦、九十九里浜、房総半島、アクアライン海ほたる、三浦半島、伊豆半島、富士山、富士川、天竜川、浜名湖、 知多半島、紀伊半島、四国徳島、室戸岬、九州宮崎、鹿児島、霧島と日本地図を総なめする感じ。 香港は5周年を迎えた新空港に降り立つ。 昔のような、高層アパート・ビルすれすれに空港に降り立つことは無い。 3つのウイングから成る広い空港、高級ブテイは多いが、カフェ、レストランは少ない感じがする。 トランジットの時間を過ごすのは広い待合ロビーだ。 5年ほど前に英国から中国に返還されたが、未だに中国に来た気がしない。 特別行政区のせいもあるが、完全に西側の街にいる感じのままである。



Grand Mosq


バーレン行きのキャセー航空 CX733は、Boing 777、細長い客室に3,3,3の9列、満席である。 初めてのバーレン。 離着陸の便数が少ないのか、バゲージ・クレーム エリアはそんなに広くないが、混んでもいない。 早速、客先の局長に到着の電話連絡を入れた。 バゲージ・クレーム エリアにある電話機はクレジット・カードが使えるタイプである。 両替を済ませていない客に便宜を図っている。 こう言う時、クレジット・カードがまるで魔法のカードのように見える。 カスタムズ・クリアランスも簡単、着陸後約30分で外に出ることができた。 出口では、ヒルトンの運転手が私の名前を掲げて待っていていた。 よく手入れの行き届いた、トヨタのエステイマで海岸沿いの空港ハイウエーを、快調にホテルへ向う。 10分程度で市内のホテルに到着した。 道路を挟んでシェラトンと向かい合っている。 規模は余り大きくないが、ヒルトンの格調は保っている。 部屋は、ガーデンウイング。 プールに面した1階の部屋である。 ビジネス仕様にはなってなくリゾート仕様だ。 従って部屋にはビジネス・デスクがない。 



海岸通りの植え込みには草花が咲き誇る



ヒルトン・バーレン: 広々とした部屋は開放感がある


朝食は、ロビー奥のカフェでバイキング形式で戴く。 一番奥のプールに面した窓際の席を取る。 日本の家庭でもお馴染みのカポック、ベンジャミン、おりずるランの、生の観葉植物がプールとカフェをさえぎる。 ガラス窓の内側には、丸みをおびた木の大柄な格子が、無機質なガラスをカムフラージュしている。 グリーン系のじゅうたんに明るい木のテーブル。 椅子はラタン。 白が基調の壁、中東に居ながらヨーロッパの感じが楽しめる。 人の心を癒すことに長けたホテル・デザイナーの技がありがたい。 高級ホテルの証がこの辺に漂う。  7時、既に中東の太陽は高い。 プールでは使用人がプールに入った木の葉や昆虫を大きな網ですくっている。 バーレンでは雨は1年に1度程度しか降らない。 植物は水を与えないと育たない。 ホテルの敷地内は大木が茂っている。 高価な水をふんだんに使っている証拠である。



スーク(市場)の金ショップ: 中東の人々は財産として金を好んで購入する



八百屋: 砂漠の島国とは思えない品揃え


この原稿は夕食後、ホテルのカフェ、朝と同じ席でコーヒーを頂きながら書いている。 テーブルには、サボテンのミニ鉢植、ピアノの静かな生演奏が流れていて、適度に明るく感じが良い。 バーレンにはミスド(ミスター・ドーナッツ)が無いので、安くておいしいアメリカン・コーヒーが無い。  このカフェのコーヒーはちょっと濃いが、たっぷりミルクを入れてごまかす。 旅先で味わえる贅沢な時間。



路地: 定型的な中東の町、かつてのロバは現代ではトラックやバンになったが



繁華街にあるBatelco Centerとモスク




25/Oct/'02 林蔵@Manama Bahrain (Updated on 25/Apr/'08)#126

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