ポートランドへ絵本の買物
@Apr/'02 Oregon USA


オレゴン州とワシントン州を結ぶコロンビア川に掛かる橋


妹が趣味でロートペインテイングをやっている。 馴染みの無い人には、何の事だかさっぱりお解りにならないでしょう。 かく言う私も妹に聞くまで全く知らなかった。 解りやすく言えば、カントリー風ペインテイング。 詰まり、カントリー調の水彩画をカントリー風の家具に描いたりするのである。 インターネットで教本や材料を USA から注文していたが、最近その取扱店が US から国外への発送サービスを止めてしまったらしい。 材料が手に入らなくなり困っていると言う事であった。



コロンビア川: 流域の水利用開発が進み、幾つもの堰で水量を調節している


今回の出張は、守備良く土・日が中に入ったので、ドライブを兼ねポートランド迄ショッピングに出かけることにした。 ポートランドは隣の州オレゴンの北西端に位置する海に面した街だ。 コロンビア川が州境になっており、コロンビア川の南岸に開けた街だ。 お目当てのアートショップは、実はポートランドでは無く、コロンビア川を挟んだ北側、ワシントン州のバンクーバー市にある。 バンクーバー市と言うと、大抵はカナダのバンクーバーを思うだろうが、ワシントン州の西海岸の南端にもバンクーバー市がある。 街の規模はずっと小さいが、オレゴンのポートランド市に付随するような形で存在する。 Chelan からは 500 km 位の道のりだ。 丸1日のドライブを楽しもう。




宿舎Campbel Resortはチラン湖に面する: 1500フィート(約500m)の深さを誇る湖はあくまで蒼い



06:00 土曜日。 今日は滞在中のホテル、Campbellの広い部屋は先約客で満室なので、狭い部屋に変わらなくてはならない。 狭いと言っても日本の都心ホテルの倍位の広さはある。 昨夜の内に荷造りしたスーツケースを部屋の前に出して、キーをフロントに返す。 スーツケースはホテルの従業員が空いた狭い部屋に運び込んでくれることになっている。 Chelan のホテルを出た。 R97 を Wenatchee 方面へコロンビア川沿いの延々と続くりんご畑の中を走る。 りんごの木々はこの時期、丁度白い花をいっぱいにつけている。 既に何回も通った道である、迷うことはない。 R97 は Wenatchee の街には入らないで、街の東をバイパスするように走り、シアトル方面へ向かう。

07:00 Wenatchee から更に13マイル位走ると、R97 は R2 と分岐する。 R97 は南に Blewett 山塊に分け入る。 一方R2 は西へ Cascade 山塊に吸い込まれる。 ポートランドへは、どちらからでも行けるが、行きは R97 号を南に下るルートを取った。 Blewett 峠、4,162フィート(約1,200m)は残雪が道の両脇に 1m 位積もっている。 峠を降りると Ellenburg だ。 ここからフリーウエー R82 に入る。 R82 を南東に暫く走ると Yakima に至る。 この部分の R82 は Yakima川に沿って川を下る感じだ。




ワシントン州んぽ内陸部は乾燥地帯だ、沿道には乾燥に強い草花が咲く



08:40 Yakima に着いた。 人口20 ~ 30万人の内陸の街だ。 セブンイレブンで10ドルのテレホンカードを買い、レンタルの延長依頼をする為 Hertz に電話をするが通じない。 連絡しなかったところで、料金を余分に取られる訳でもない、Chelanに戻ってから改めて連絡しておこう。 諦めてドライブを続けることにする。 再び R82 に乗り南東へ向かう。 数マイルの地点で R97 のサインがあった。 サインに従い R97 に戻り、南下する。 後で判ったのだが、この部分の R97 は R82 と殆ど平行して走っており、 フリーウエー R82を Toppenish 迄走った方が早く行けたのだ。



岩場に咲き乱れる名も知れぬ黄色い花


Toppenish から Satus川沿いに谷を上る。 谷を上り切った処が Satus峠、3,107フィート(約1,000m)でやはり残雪がみられる。 後はどんどん下り Meryhill を超えると、前方に氷河期の氷河が削った巨大なU字谷が先が霞んでぽっかりとえぐり取られた姿を現す。 そのU字谷の底を流れているのがコロンビア川だ。 Wenatchee で別れたコロンビア川との再会である。 U字谷の急な崖をR97は一気に駆け下る。 コロンビア川の水面がぐんぐん近ずく。 コロンビア川に掛る数少ない橋を渡ると、オレゴン州に入る。

11:00 オレゴン州に入った。 橋を渡ると、R97 とフリーウエー R84 の交差点になっている。 R97 は、まっすぐ南下を続け、フリーウエーR84 はコロンビア川の南岸沿いを東西に走っている。 ここで R97 とは別れ、フリーウエーR84 を西に向かう。 コロンビア川を河口に向かって走ることになる。




コロンビア川に幾つもあるダムゲートのひとつ: ここから橋を渡り、再びワシントン州側の道に戻る



11:15 The Dalles 着。 ダムサイトのある中継点の村。 MAC があったので、トイレ&昼休憩。 ここにも橋がある。 橋は単調な道の大きなアクセントだ。 つい渡りたくなる。 コロンビア川に架かる橋を渡りワシントン州に戻った。 コロンビア川の北側には国道 R14 が走っている。 一般国道の方がフリーウエーより、人々の生活が様々見えて面白い。 道は当然フリーウエーより狭く、街や村では、30マイルの速度制限つきであるので時間は掛るが。

13:15 バンクーバーの市内に入った。 R14 からフリーウエーR204 に乗ると Mill Plain Ave.の出口は直だった。  インターを降りて東、山側へ進む。 ”第126通り”も直見つかった。 案内書通り126th St.を左に折れた。 数100m 走ると道は行き止まりだ。 案内書を良くみると最後の建物と有る。 目の前に American Artist's Club の建物があった。 早速中に入りショッピング開始をしたが、リストの品物がさっぱり見つからない。 大体イメージが浮かばないから、品物を探すのがとても難しい。 自分で探すのを諦めて、店員にヘルプ願う。 さすがに店員は慣れたもの、直ぐ2階の通販部門に行き、品物を揃えてくれた。 2点ばかり売り切れのものがあったが、大体揃った。



シアトル: 流石車社会、高速道路の整備は完璧


帰りは、フリーウエーR5号を北上しシアトル経由のルートを取ろう。 フリーウエーR5号は西海岸を走るメインルートだ。 全線6車線以上で渋滞も無く快調に走ることができる。 シアトルの街中にある IC168B で R520 の分岐路を東に折れ内陸部へ向かった。 R520 はシアトルの郊外の長細い湖 Lake Washington を直角に横切る。 湖を横切る橋を渡る際、両脇に森と瀟洒な住宅が湖に迫る風光明媚な眺めがシンメトリーに広がるのを味わえる。 橋を渡りきると、フリーウエーR5 と平行して少し内陸部を走るフリーウエー R405 のジャンクションにぶつかる。 ここでフリーウエー R405 に乗り換え進路を再び北に取る。 暫く走ると R522 の分岐路があるので、R522 方面に進む。 道はフリーウエーから知らず知らずに、一般国道R522になっている。 R522 は Munroe で R2 に接続されている。 Munroe からは国道 R2 をひたすら東に走ると Steven峠だ。 峠を超え、Leavenworth に駆け下り Wenatchee に至る山道は、植生豊かで変化に富んだ素晴らしい山の景観を楽しむことができる。 Steven峠は、さすが道路に雪はないが、両脇の森は未だ2mを越す残雪がゆっくりと解け、森に平地に恵みを与えていた。




シアトルからウエナッチに抜けるカスケード山脈の中にあるLeavenworthのバーで休憩




20/Apr/'02 林蔵@Washington USA (Updated on 27/Mar/'08)#099

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