今回の宿Campbell　Resortの部屋からの眺め

4度目のアメリカ。　Manson村、Washington州にある内陸の小さなリゾート村。　全長55マイル、水深1,500フィートのChelan湖畔にたたずむ静かな村。　昨年の夏、２ヶ月程過ごした土地である。　今回はシーズンの少し前だったので、湖の入り口の街 Ｃｈｅｌａｎ の中心にある高級リゾートホテル Campbell に宿を取ることができた。　レストラン＆コンベンション棟に、湖に面した3階建の客室棟が４棟並ぶ。　客室棟と湖の間には良く手入れされた芝生と広いプライベート・ビーチが広がる。　Chelan のいわれは、”Tsilan” から来ており、”Deep Water” と言う意味だそうだ。　水深1,500フィート（450m）もあるのだから、Deep Water の名に恥じない。　Chelan の高度が1,000フィート（300m）くらいだから、湖の最深部は、海面下 150m にもなるのだ。　（ヨルダンとイスラエルの国境に横たわる死海は湖面のレベルが海面下 -400m の地底の世界には及ばないが。）　夏場は多くの観光客で賑わい、水上バイクやヨット、クルーザーがひしめく湖面も、今はひっそりと静かに休養をしているかのごとく。　空にはカナデアン・ギ‐スの群れが綺麗な形の大編隊を組んで、北へ移動している。　北国も生き物にとって優しくなってきた季節だ。

Deep Waterの意味：　Chelan湖

Wenatcheeでレンタカーを借り、ステート・ハイウエー　97号をコロンビア川沿いに45マイル北上。　Chelan FallsでR97号はコロンビア川に掛るBeebe橋を渡り川の西側に出る。　ここから州道150号を、3マイル急な坂道を上ると Chelan に到着する。　国道97号は全線60マイルの速度制限である。　60マイルで運転していると、前と後ろの車がぴたっと同間隔で走る。　景色だけが後ろに流れる。　日本では考えられない感覚だ。　45マイル（70ｋｍ）も走れば、必ず後ろから忙しく追い越してくる車がある筈だ。　アメリカではそんなことは全くない。　罰金が高いからとも言うが、私にはどうしてもそうだとは思えない。　日本人と欧米人種に何か基本的な違いがあるように感じる。　それは、法ｊを遵守する精神だろうか。　西洋文明はその多くをギリシャ・ロー名時代に求めることができる。　ローマは法の世界だったたことを思い起こしながら、ふとそんなことが頭をよぎる。　

借りたレンタカーのナンバープレート

国道は60マイル、州道は45マイル、街中は25マイルから30マイルの速度制限だ。　アメリカの街を歩くと、車がひどくゆっくり走っている気がする。　道が広いせいもあるが、実際遅いのである。　急発進等も殆ど無い。　静かにゆっくり走る。　ヨーロッパとはまた違った感じである。　ヨーロッパは、こと車の運転マナーについて言えば、少し日本に似ている。　狭い道をかなりのスピードで走る。

ホテルからリゾートハウスに移った、目の前には長細いチラン湖が横たわる

半年ぶりに Manson村の Uncle Tim's Pizzaria へ行った。　店の女将が覚えていてくれて愛想を振りまいてくれる。　知りあいの居ない街では嬉しく感じる。　海鮮リンギーニ（スパゲテイー）とバド・ライトを注文。　アメリカでは日本みたいに、レストランでは水が出る。　ヨーロッパでは、水は注文しないと出てこないが。　アメリカの大衆レストランで、もう一つ変わっているのはナイフが出てこない。　フォークだけなのである。

Uncle Tim's Pizzaria の席に座り、窓の外をみていると大きなアメ車がゆっくりと広い道路を走る。　車が歩いているかのようだ。　今日は金曜日、金曜の夜は特別の催しが企画されている。　ウエートレスが、今夜のバンドのメンバーと出し物を書いた手書きのプログラムを店の入り口ドア‐の横に貼っている。　人口数百人の村だが、客は結構入っている。　ビジネスの基本は、人々が欲しがるサービスを与え続ける。　質を落とさない。　他では出せないサービスを出す。　ポリシーを持つ。　我々の仕事だって同じ原理が働いているのだ。

ウオータースポーツの盛んなチラン湖

14/Apr/'02 林蔵＠Manson USA (Updated on 28/Mar/'08)#100