スイス村
@Sep/'01 Leavenworth USA


町の入り口にあるドイツ語の看板


滞在先の Brewster から車で1時間半、シアトルへ向かうインター・ステート・ハイウエー2号がいよいよカスケード山塊に入る谷間の入り口に、 ”スイス村” はある。 我々が勝手に付けたその街の名である。 Brewster から Wenatchee までの、コロンビア川沿いに97号線を下る地帯は、乾燥地帯が続く。 Wenatchee から Leavenworth 迄は Wenatchee川沿いに2号線を上る。 やはり Leavenworth 近く迄は乾燥地帯だ。 



この街の建物は全て欧州(スイス)風



2号線がカスケード山脈に差しかかる頃、にわかに緑が増えてくる。 始めて Brewster からシアトルへ行った時、この村を発見した。 アメリカとは全く違ったヨーロッパ・アルプス風の建物が突然ハイウエーの両脇に立ち並ぶ。 看板はドイツ語で書かれている。 その時は素通りしたが、別の機会に暇を見つけて同僚のT氏と当地を訪れてみた。 車を止め、街に足を踏み入れてみると、ヨーロッパ・アルプスの感は更に増して来る。 どの建物も太い木材を使った山小屋風で、落ち着きがある。 およそアメリカらしくない。 本場のスイスと違わず、建物は様々な草花のプランターで飾りたてられている。 ハイウエーから1,2本入った通りには、てかてかに飾り立てた大型ツーリング・バイクが並んでいる。 西部内陸部の乾燥地帯に住む人々に取って、緑豊かなカスケード山塊に抱かれたこの地は、格好のリゾート地と思える。



木造りの建物が並び、スイスの国旗も



ここでの楽しみ方はやはり滞在形の休暇を過ごすことだろう。 土産物屋も多いが、どの店も置いている品々は似たり寄ったり。 一通り見ると飽きてしまう。 飽きないのは、自然が豊かなカスケード山塊を時間をたっぷり掛けトレックし、その後山を降りてテラスでビールやコーヒーを楽しみながら、詰まらない世も山話に花を咲かせることではないだろうか。 テラス・レストラン、或いはカフェでどうでも良いことを話しながら飲み食いするのをレジャーと言う。



路地に停められた大型ツーリング・バイク(日本製)


我々のような仮住まいの旅人は、土産物屋を一巡し、昼をスイス風レストラン或いはアメリカ風ファースト・フード店で取り、 テラス・カフェでスターバックス・コーヒーを飲むのが丁度良い。 スターバックス・コーヒーはここでも大人気、長蛇の列である。  



Leavenworth村を2分するInter-State Highway 2



ここがスターバックス・コーヒーを始めて経験した場所だった。 後で聞くと日本では、スターバックス・コーヒー店で滞りなく目的のコーヒーを注文出来ると、カッコ良いおじさんらしい。 1回目は見事に失敗した。 ”カフェラテを2杯” と言ったつもりが、1杯分の代金しか請求されなかった。 まー、良いかと思い、カフェラテが出て来るのをまった。 暫く経っても出てこないので、どうしたのかと聞いてみたら、案のじょう間違っている。 カウンターには、1杯分だけカフェラテが誰のものとも解らず残っている。 私が "Two Cafe Late please"(カフェラテ 2杯)と言ったつもりが、 店員には ”2ショトのカフェラテ 1杯” と理解されていたのだ。 結局1杯分の代金で2杯のカフェラテを頂いてしまった。  その後、何度か別の街でスターバックス・コーヒー店に行ったが、スイス村での失敗経験が生き、これまで幸いにも間違わずに注文した品物が出て来ている。 USAからメルボルンに戻ったら、メルボルンにもスターバックス・コーヒー店1号店が目抜き通りのエリザベス通りに開店していた。 店内は若者達で混みあっている。 早速入ってみた。 アメリカの店とほぼ同じ感覚だ。 問題なくカフェラテは注文できた。 アメリカのスイス村での収穫はスターバックス・コーヒーの注文の仕方であった。



Leavenworthのヨーロッパ・アルプスに似た街並み





15/Sep/'01 林蔵@Leavenworth USA (Updated on 22/Mar/'08)#094

{林蔵地球を歩く}[頁の始めに戻る]