オーストラリア・グランプリ
@Mar/'01 Melborne Australia


会場入り口の案内看板


F1オーストラリア・グランプリ2日目: 
アパートからKings Streetを南に歩いてF1会場のAlbert公園へ向かう。 途中ガソリン・スタンドでミネラルウオーターを仕入れる。 公園の近くまで来るとすでにF1独特のかん高い爆音が聞こえてきた。 何処からやってくるのか、公園に向かう人波も増えてきた。 アルバート公園の入り口にはチケットカウンターがあって当日券を売っている。 キューはあまり長くない。 どの列も5-6人程である。 当日その場で大概のチケットは手に入る。 こう言うところが日本と大違い違いで良いところだ。 今日、明日のGeneral Admission券を買う(A$148)。 次ぎは、サーバイバルキットだ。 と言っても僕に必要なのは耳栓だけだが(A$1)。




会場入り口ゲート


Formula One Practice Session 4(45Min)が始まっていた。 Practice Session 3(45Min)は既にすんでいる。 さすがに耳栓が必要だ。 生でみるのは凄い。 F1独特の周波数の高い爆音は予期した通りだが、テレビではあまり聞かないが、建物が壊れるような、或いは演習場の射撃場にいるような、低い周波数のバックファイヤ‐や、 鈍い周期的な機械音は生でしか味わえない感激だろう。 途中、緑色のジャガーがコントロールを失い、車体を壊してしまったのでレースは一時中断された。 このセッションは、フェラーリ-のマイケルシューマッハが取っている。  General Admission券では特設スタンドには入れない。 特設スタンド券は2倍位の値段で手に入るが、僕にはGeneral券でも十分雰囲気が楽しめる。 飛ぶようなF1カーも目の前で見ることができる。 もっともかなりの人が前に居て、常時さえぎるものが無いとは言えないが。

F1レースの間にもさまざまなレース、アトラクションがプログラムされている。 クラシックカーレース、V8 Super Car Race、BMWセレブリテイ チャレンジ(有名人のにわかレーサーによるレース)、クラシック・レースカーのパレード、RAAF(オーストラリア空軍)アクロバット専用飛行隊 Roulettesによる曲芸飛行デモ、RAAFの最新ジェット戦闘機F111のデモ飛行、F1展示館、ランボルギーニ展示館、BMW Driviers Training等など。 最後のアトラクションはF1カー、V8 レース仕様スーパーカー、BMW市販モデルの対決がある。 勿論ハンデー付きだが。 市販BMWが先ずスタート、51秒後にV8スーパーカー、1分30秒後にF1カー。 無論F1カーが1周後にはトップに立つように計算されている。 明日は、朝早く来てもう少し良い場所を取ろう。 場内には、カフェ、バー、レストランが揃っているが、一人だと席が確保できないから、飲み物と食べ物はしっかり持参しなくては。



会場内のF1レース仕様車展示


F1オーストラリア・グランプリ最終日:
今日は Cecil St. を歩いて会場迄行った。 昨日帰りに通った道だ。 下町通りと言った感じ、途中 South Melbourne Market がある。 City の中にある高級デパートとは全く違った、生活の匂いがより濃く匂う界隈だ。 庶民の慎ましやかな、主婦の1セントでも安い生活用品と言う感じを肌で感じることができる。 チケットは昨日、通しの券を買ったから、Queue には並ぶことなくゲートをくぐり入場。 天候は曇り。 観戦には直射日光が当たらず、過ごしやすそう。 だが紫外線は容赦無く降り注ぐ。 サンクリームはしっかり塗っておいたからOKと。

会場では携帯の使用者が普段に比べ極端に増える。 そこで各モバイルプロバイダーは、ホットスポット用に臨時のBTSを設置している。 メイン・イベントのグランプリ・レースは最後だ。 14:00スタート。 さまざまな余興は昨日と同じように行われている。 2輪スタント・ドライバー Allan Morrison の美女を後や前に乗せた派手な演技。 ただ美女も Morrison も Body を上下厚手の皮ジャンにしっかり包んでいる。 RAAF(Royal Australian Air Forces)の大型輸送機の低空飛行。 RAAF曲芸飛行専門隊 Roulettes の華麗な飛行。 RAAF、最新鋭戦闘機 F111の低空デモ飛行。 カンタス航空、747ジェットの低空飛行。 BMWセレブリテイ チャレンジ、V8ホットカーレースRamborghini Supertorophy、 F1 Speed Comparison(F1, Race tuned V8、市販BMWの比較レース)。


会場内コース沿いに設けられた大型スクリーン 


オーストラリア国家合唱、全員起立要求のアナウンスがある。 いよいよ約1時間40分に及ぶグランプリのスタートだ。 レースそのものは悪趣味的なところがあり、あまり好きではないが最高の技術とマネージメントが駆使され、 最高に Tune Up された車、最高のテクニックと強い神経の集中力を持つドライバーが折りなすレースは、 やはり見応えがあり迫力万点だ。 コース一番近い場所で見ていると、爆音と共に走り去る車が余りの速さでよく認識できない。 赤の車か、黄色の車かが走り過ぎたと判る程度である。 会場のあちこちに大画面のスーパースクリーンがあり、この画面を見ると始めてコースを走っている車がよくわかる。 3周目で接触事故があり、2台のレースカーが大破した。 1台は派手に空中に飛び上がったが、F1カーは壊れる際に衝撃を吸収するように設計されているので、 よほど酷い事故でない限りドライバーは助かるらしい。 今回の事故でも、ドライバーは大丈夫であったが、レース関係者が1名事故に巻き込まれ犠牲になった。 入場券に印刷されているように、モータースポーツは危険なのである。 大方の予想通り、Ferraryのマイケルシューマッハがグランプリを獲得した。

レース終了後、みんながする様にレースコースに雪崩込み、グランドスタンド前迄コース内を歩いた。 各チームのピットでは店しまいの作業をしている。 さまざまなスペアーが用意されているのに驚く。 レースは事故等で車が壊れる事を前提に、全ての準備がなされているらしい。 レースが終わった車は、グランド・スタンドのピットの端で各チームカラーのカバーで覆われ並んでいる。 Ferraryは真赤、Jaguarは緑、マクラーレン(ベンツ)は黒等。 レース後の車両検査待ちの様だ。 1台ずつ、数人で検査場に運ばれて行く。 Mclarenのベンツは、ドイツ人のエンジニア-がまだパソコンでデータを取っていた。


 
レース終了後グランドスタンド前コース


レースに直接関係は無いが、BMWの移動Motorcycle展示車が会場に来ていた。 20トントラック・トレーラーにバイクとバイクグッズをぎっしり詰め込んで、性能と安全性をアピールしていた。 このキャラバンは、オーストラリア国内用であろうが、素晴らしく内容が充実しており、 しかも隅々まで磨き上げられていて実に無駄がないキャラバンセットだ。 中にはコーヒーが飲めるOfficeまで揃っている。 かれらの行動力にはほとほと感心するところがある。 同様な経験を、25年位前イランでした事がある。 当時、人里遠く離れた砂漠の盆地に滞在中、シーメンスの測定器セールスマンに出会った。 バンの荷台に測定器を詰め込んで、ヨーロッパ中を販売行脚しているとの事であった。  狩猟民族の真髄を見せられたような気がする。




04/Mar/'01 林蔵@Melbourne Australia (Updated on 25/Jan/'12)#048

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