Penguin Parade
@Feb/'01 Phillip Island Australia


Phillip Island 内海側


土曜日の朝、 先日買ったバイク専門誌に宣伝が出ていたPeel St.にあるレンタルバイク屋  “Garners Hire-Bike”へ行くことにした。 William通りを北に登る。 朝のCityは,まだ静かな装いで真夏とは言え気温も幾らか低く清清しい感じさえする。 途中、同じPeel通りにある、メルボルンの台所Queen Victoria Marketに寄る。 中近東のスークを少し上品にした感じ。 朝少し早い時間なので、マーケットはOpenしたばかりで、お客は未だまばらだ。  生鮮食料品から、衣料品、みやげ物、鞄屋、靴屋、雑貨屋、花屋、おおよそ何でも揃っている。 品物の品質はやや怪しいが、安い。 小旅行用にリュックを買う、A$20




Phillip Island 外海側


レンタルバイク屋、 Garners Hire-Bike”は、直ぐ見つかった。 オフロードからオンロード、セローからハーレーまで、かなり揃っている感じ。 扱っているのは流石オーストラリア、大型車種が主だ。 店に入ったが誰も居ない。 しばらく店内のバイクを眺めていたら、少し太り気味、中背のオーストラリアでは極普通の気の良さそうなおじさんが外から入って来た。 店の主人らしい。 オーストラリア風の挨拶、「グッダイ」(Good Day)、一言二言しゃべって用件を伝えた。 即座にカウンターに揃えて有った料金表を1枚取ってくれた。

朝の開店直後だったのでバイクを外に出したり、一人できりもりしているらしく忙しそう。 営業時間は平日  8:30-18:00、土曜 09:00 - 14:00 、日用祭日は休み。 レンタル料は保険、税金込、500cc以上は高速料金込だ。  レンタルは1日(24時間)単位だが、土曜日のレンタルの場合は、日曜日は休みなので、月曜に返すと2日になる。 土曜日のみ、昼12時に借りて、月曜朝返すと1.5日と言うセットもある。

On-Road Bikes:
 川崎バルカン 1500   A$215/day deposit A$2000
 ハーレー         A$215-A$325/day deposit A$1500-A$2000
 BMW R100RS      A$165/day deposit A$100
 BMW R1100RT     A$275/day deposit A$2000
 ホンダ ST1100     A$275/day deposit A$2000
 Ducati 750 Monster  A$264/day deposit A$2000
 Kawasaki ZX-9R    A$275/day deposit A$2000
 Triumph TT600R    A$275/day deposit A$2000

ジャケット、ヘルメット、グローブはサービスで無料で貸してくれる。
 革ジャケットは      A$ 11/day Deposit A$200

Off-Road Bikes:
 ヤマハ XT250     A$132/day deposit A$300
 ホンダ XR250     A$176/day deposit A$1000
 ホンダ SL250     A$132/day deposit A4500
 スズキ DR200     A$ 99/day deposit A$300
 BMW F650       A$165/day deposit A$1000
 Yamaha XTR660    A$165/day deposit A$1000



フィリップ島の外海海岸: 周期の長い南氷洋の大波が打ち寄せる


日曜日: ツーリングコースの一候補地、Phillip島ペンギン生息地を訪問しよう。
07:00 起床。 いつも会社に行く日と同じ時間に起きる。 お湯を沸かしコーヒーを入れる。 
24時間スーパーColesで買ってあるクロワッサンを電子レンジで30秒温めて朝食。

07:50 アパート出発。 0km。 ピクニックバスケットにカメラ、水、コンパス、双眼鏡、懐中電灯、地図、サングラス、 EBTG とドリカムの MD を放り込んでお出かけ。 今日はしっかり日焼け止のクリームは塗ったと。 アパートの前のCity Road(20号)を西に向かうと数分で海岸だ。 ここはSt. Kilda Beach、Cityに最も近いリゾート地。 St. Kildaの一角は賑わっている。 レストラン、カフェ、モーテル等が立ち並ぶ。 ここから Port Phillip湾の東海岸沿いに33号を南下する。 ゆったりした住宅地の海岸線を気持ちよく走る。 自転車が多い。 皆それなりのウエアーを着込み颯爽と走っている。

08:22 Brighton着。 16km。 砂浜がきれいで、緑が多い小さな街。 海岸沿いを走っているつもりが、どうも間違えて少し内陸寄りの3号線に入ってしまったらしい。 住宅街を海の方向に入っていったら行き止まりになった。 要するに道に迷ったのである。 (又か。) 行き止まりはビーチだった。 車が2,3台止まれる小さなロータリーになっている。 感じの良いプロムナードがあるので少し休憩。 小型の相当痛んだ車が荒っぽく入ってきて、僕の後ろに止まった。 振り向くと若い女性が2人デイスコからの朝帰りのようなスタイル。 足をダッシュボードに放り投げ、座席を倒し2人ともばたんと身を沈めた。 (ICOにはこんなお嬢さん居ないよね。)



Woolamai Beach: Bass Sgtraitからの大波が遠浅の海岸に砕ける



08:45 Menton着。 弓なりの海岸が右前方に延々と広がる。 Nepian Beachだ。 半島の突端Sorrento迄続く。 ジョガ‐も多いが自転車が多い。 ソロ、カップル、1-2ダースのグループ。
08:50 3号線に入る。 34km。 3号線も海岸に沿った道。 店や看板が殆ど無いのですっきりしていて実に気持ちよく走れる。  と言うか、たまにはセブンイレブンのようなコンビニが恋しくなる。 
09:15 Frankston。 51km。 Franston-Flinders Road 777号線へ向かう。 ここから、海岸線を離れ内陸へ入り Mornington Peninsula を横切る。
09:30 C777号からC781に入る。 59km。 Port Philips Bay の東側にある Western Port湾へ向かう。 途中C781に乗り換える。 更に高速M420に乗る。 高速と言ってもゲートも無く、無料なので本当に助かる。 高い山はこの辺りは無く、のっぺらでなだらかな低い丘があるのみ。 
09:55 高速A420に入る。 77km。 道路標識が M から A に変わるとフリーウエーから一般高速道になる。 交差点のある高速道が一般高速道だ。
10:35 更に一般道 B420に入る。 134km。



Phillip Island ビジターセンターのペンギン・パレード インフォーメーション・ボード



10:45 Phillip Island Information Center着142km 。 島へは河口湖大橋程度の橋を渡る。 橋の手前の街は、イタリアン リビエラの保養都市サンレモにちなんだリゾート雰囲気いっぱいの同名町だ。 橋を渡り、1-2km走ると、左手に Information Center がある。 今日のペンギン・パレード予定時刻、08:30と大きな看板に書いてある。  ペンギンパレードを見ると、メルボルンへの帰りが遅くなるが、ここまで来てペンギンパレードを見ずに帰る手はないだろう。 内部は小奇麗に装飾がされ、みやげ物や案内書が揃っている。 ペンギンパレード観察の予約をする。 A$12.5。 写真、ビデオは禁止とのこと。 パンフを、A$6で買う。 夕方8時まで島内を散策しよう。 島の南東端に Bass Strait の荒波が押し寄せる遠浅のサーフィン海岸 Woolamai Beach。 確かに波は高いが、ハワイの Sunset Beach で見た波にはとても適いそうに無い。 岬 Woolamai Head は島内最高地点112m。 岬は自然散策路になっている。 時間が有るから一番長い5kmコースを歩いた。 紺碧の海とバス海峡の荒波がピンク花崗岩に砕ける光景を楽しみながら、誰も居ない散策道を一人で歩く。



Woolamai Head 自然散策路の標識: 3つのコースが準備されている



14:03 Cape Woolamai 散策道から帰る。 正確に碁盤の目のような島内の道を西に走り、途中で北に進路を取る。 Western Port湾の内海に出る。 途中道を間違えて、Rhyll に行ってしまった。 Waterスポーツの拠点になっている。 設備の整ったクルーザーのメンテ工場がある。 狭い島内である。 直ぐ引き返せば元の道に戻れる。



ビーチの一部が臨時的に通行禁止になっている: 海鳥の産卵時期はビーチへの立ち入り禁止だ



14:45 Cowes着。 海岸通りに車を止める。 内海に面した静かな海岸。 Cowesに入る前の松並木が両脇から路面を覆っていて、とても感じ良い。 島内一番の町、と言ってもモーテルが数軒とレストランが数軒有るだけのとてもこじんまりした町。 町の中心部に内海へ突き出したJettyがある。 連絡線乗り場兼釣り場になっている。 埠頭先に行き、太い木杭の根元を見たら小魚が群れをなして泳いでいた。 カフェ Madcowes で昼食。 サーモンサンドにコーク、カプチーノ。 A$ 15
16:00 カフェ Madcowes を出る。 Cowes を少し歩く。 休憩にはJetty の Kiosk と Clock Cafe がお勧め。 オープンデッキで Western Port湾の眺めを楽しみながらお茶が飲める。

16:50 Cowes を出る。 アザラシの繁殖地 Seal Rock を見に行こう。 
17:03 ペンギンパレードの駐車場着。 214km。 アザラシ岩とペンギン生息地はいずれも、島の西端 Summerland岬にある。 ペンギンパレードのビジターセンターの位置を確認してアザラシ岩へ向かう。
17:12 Seal Rock着。 218km。 Sea Life Center 入場料A$ 11。 アザラシは現在では保護されているが、白人が入植した頃は入植者達の現金収入の為、毛皮を目的に乱獲され一時絶滅の危機に晒された。 Sea Life Center では、その歴史とアザラシの生態をビデオとスライドでアザラシ研究員が説明してくれる。 日本語も希望で入れてくれる。 こちらはテープだが。



フィリップ島のペンギン・センターにて


18:16 Seal Rocks 発。 直ぐ目と鼻の先のペンギンビジターセンターへ移動する。 ここでペンギンパレード迄時間があるので軽い食事を取る。 センター内は広いカフェテリアもあり、大型の土産店もいくつか有ってペンギンパレードの時間に会わせて開店する。 未だ1時間ある。 コンクリートの観覧席に座り、ゆっくり暮れる黄昏を楽しむ。 人も増えてきた。 隣は年配のペンショナー夫婦と言った感じ。 80歳くらいの品の良い奥さんが盛んにしゃべり掛けてくる。 まるでザンビアで付き合っていたNearlyさん夫婦のようだ。 興奮の時間を共有したいのだろう。 観覧ベンチ前の砂浜には黄色の細いテープが張られている。 さすがに誰もその細いテープを超える者はいない。 すっかり暗くなった。 8時半を過ぎたがペンギンの姿は見えない。 ペンギンは小型であるので、警戒心が強い。 日の明るい内に海岸に上がると猛禽類の餌食になるので、彼等なりの長い期間をかけて培った生きる為の知恵なんだろう。 巣は遠いもので海岸から1.5キロも内陸にあると言う。 短い足でお腹に子供の為の餌を一杯詰めて、よたよたと、必死で歩いている姿がとてもいじらしい。 巣はセンターと海岸を結ぶボードウオークの傍にもたくさんあるが、センターを超えた陸側にもたくさんあるらしい。 海から上がったペンギン達はボードウオークに沿って、続々とパレードし、やがてセンターの後ろに見えなくなってしまう。 センターは9:30で Close になる。 9:30以降はペンギンだけの世界になる。



Phillip Island のパンフより


21:35 ビジターセンター発、225km。 帰りは内陸部を走る高速M1にのり、一路メルボルンへ向かう。
23:25 アパート着 367km。

感想: 1日コースには良いコースだ。 高速と一般道のオーストラリア的な平原を走る道。 アップダウンやワインデイングは殆ど無い。 今回は行きにPort Phillip湾の東側を走った。 西側を回って Geelong からフェリーで Sorrento への船旅を楽しみ Mornington半島を縦断して、 Phillip島に行くルートもある。

走行距離: 342km
所用時間: 14時間半
費用   : ガソリン     A$ 30
        昼        A$ 15
        夕        A$  7
        ペンギン観覧 A$ 12.5
        セイウチ館   A$ 11
        案内書     A$  6.5
        合計       A$ 82




26/Feb/'01 林蔵@Melbourne Australia (Updatred on 7/Mar/'08)#044

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